F1、超過密スケジュールでスペアパーツ不足の懸念
F1チームは、10週間に8戦という前代未聞の過密スケジュールによって、スペアパーツ不足という問題に直面する可能性がある。

新型コロナウイルスのパンデミックによって当初カレンダーの序盤10戦がキャンセルを余儀なくされた後、F1は7月5日にF1オーストリアGPで開幕するヨーロッパラウンドの新たなカレンダーを発表した。

だが、最初の7週間ですでに2つの3連戦を戦うことになり、F1チームとドライバーにとって非常に厳しいチャレンジとなる。

レッドブル・リンクのダブルヘッダーとハンガリーGPとの3連戦、1週間の間隔をあけて、シルバーストンでのダブルヘッダーとF1スペインGPとの3連戦になだれ込む。そして、再び1週間の間隔を置いて、ベルギー、イタリアで2連戦が行われる。

また、9月6日のF1イタリアGPの後、ムジェロもしくはイモラでイタリアの第2のレースが開催されるとされており、それが実現した場合、再び3連戦となる。

3連戦がなくとも、F1チームは大部分のレースをこれまでよりも短い時間枠で準備しなければならない。そのような混乱したスケジュールでは当然ながらF1チームはリソースの負担を懸念している。

最大の懸念は、マシンが複数の事故によってダメージを負った場合にスペアパーツが不足するリスクだ。

メルセデスの最高執行責任者であるロブ・トーマスは「これは我々にとって独特の課題を提示する。2レースがある場合、我々はスペアパーツをいくつか持ってレースに臨む。最初のレースで問題が発生した場合でも、スペアが用意されているため、通常は2番目のレースを管理できる」とコメント。

「そこに3番目のレースを追加されると、突然、3番目のレースのためのスペアがなくなる。

「サーキットのメンバーが十分なパーツを持っていることをどのように確認するかはファクトリーにとって本当の頭痛の種だ」

新型コロナウイルスの大流行の中で、F1チームはは63日間のファクトリーの強制シャットダウン期間を守っていたため、スペアパーツの在庫を構築する時間はほとんどなかった。

現役チャンピオンチームのメルセデスF1は、現在、開幕にむけて、スペアパーツの在庫を確認し、どのようなアプローチが最適であるかについて評価プロセスを進めている。

レッドブル・リンクは、いくつかのコーナーで高い“ソーセージ縁石”を特徴としており、過去のイベントではマシンに損傷を与えて論争の的となっている。そのため、レッドブル・リングでの連戦はスペアパーツのジレンマをさらに悪化させる可能性がある。

メルセデスでも懸念するこのような状況では、小規模なチームの予算を考慮では、インシデントのダメージによる痛みは数倍にも及ぶかもしれない。

ロブ・トーマスは、チームがリソースを無駄にしないようにするためには、バランスを取る必要があると語り、メルセデスは損傷のリスクが最も高いパーツを部分的に構築して、必要に応じて迅速に方向転換できるようにすることを提案した。

「多くのスペアを用意することもできますが、それは本当に高価であり、無駄にしたくはないので、効率を上げる必要がある。ちょっとした迫られる」とロブ・トーマスは語る。

「我々が目を向けているのは、レースで一般的に損傷または摩耗するパーツを特定し、それらを迅速に方向転換できる製造フェーズにあることを確認するこだ」

「パーツの内容に応じて、半分にするか、4分の3にし、反応する。我々のファクトリー全体がスピードと柔軟性を中心に構築されており、確実に反応できるようになっている」

「幸いなことに、これに慣れているので、問題が発生しても、通常は非常に短時間で問題を解決できる」

「我々は今後6か月間が全開になることを知っている。そのために準備を整えた最高の状態になることが本当に重要になる」

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カテゴリー: F1 / F1マシン / メルセデスF1