F1 エミリア・ロマーニャGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント
2025年F1 バーレーンGPの決勝でトップ10入りしたドライバーのコメント。5月18日(日)にイモラ・サーキットで2025年のF1世界選手権 第7戦 エミリア・ロマーニャGPの決勝レースが行われた。

イモラで開催されたF1エミリア・ロマーニャGPは、マックス・フェルスタッペンが圧巻のオープニングラップで主導権を握り、今季2勝目を挙げた。マクラーレン勢がこれに続き、ルイス・ハミルトンやアレクサンダー・アルボンも見事な追い上げを披露。

注目の角田裕毅は、ピットレーンスタートから執念の走りで10位入賞を果たし、チームに貴重な1ポイントをもたらした。上位10人が語る、それぞれの戦いの舞台裏とは――。

1位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
「ここで勝てたことは素晴らしい。スタートはあまり良くなかったけど、ターン2はうまくいった。先頭に立ってからは、マシンのペースを活かすことができて、気持ちよくプッシュできた。思っていたよりもずっと良いレースになったし、マシンの安定感もかなり良くなった。明らかにセットアップ面で前進できた。両方のコンパウンドでタイヤマネジメントもうまくできて、感触もすごく良かった。VSC中の対応には少し時間がかかったけど、ピットインできたのはよかった。リセットのような形になって、オスカーはユーズドタイヤだったから差を広げることができた。今日は戦略もピット作業も、全体的なチームのコミュニケーションもすべてうまくいって、理想的なレースだった。アップグレードも機能していたし、これが我々の400戦目に花を添えてくれた。本当に素晴らしい週末だったし、この勢いを維持してもっと良くなれるように努力を続けていきたい。今日は少しだけ楽しもうと思っている。」

2位:ランド・ノリス(マクラーレン)
「良いレースだった。P2フィニッシュには本当に満足している。オーバーテイクは簡単ではなかったけど、できる限りのことはした。マックスは速かったし、もちろん彼と戦えたらよかったけど、彼らの方が少しペースが上だった。オスカーとのバトルも楽しかったし、お互いにクリーンにレースできた。チームとして2位と3位は素晴らしい結果。来週また頑張ろう。」
3位:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
「チームにとってはダブル表彰台という良い結果。個人的にはポールからのスタートだったので、勝てなかったのは少し残念。でもマックスのペースは速かったし、自分たちの戦略ではタイヤのパフォーマンスが足りなかった。アンダーカットを狙って早めにピットに入ったけど、VSCやセーフティカーにも運がなかった。見直すべき点はいくつかあるけど、しっかりポイントは取れたし、次はモナコに集中する。」

4位:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
「今日はクルマと本当に一体感があった。これは中国のスプリント以来ずっと追い求めてきた感覚だった。戦略もピット作業も、バランスもすべてがうまく噛み合って、予選順位からしっかり挽回できた。もちろんまだ一発の速さには改善の余地があるけど、今日のような日を重ねていければ、表彰台争いに加われると思う。ティフォシの皆さん、応援ありがとう。皆さんに誇れる走りを届けられたと思う。」

5位:アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
「とても満足している。もし終盤にセーフティカーが出なければ、あるいはシャルルとの件がなければ、P4も狙えたと思うけど、P5にも全然がっかりはしていない。シャルルとのバトルを振り返ると、自分が彼の立場でも同じような動きをしたかもしれないし、あれはそれほど過激ではなかった。あの直後にルイスに抜かれてしまったのは残念だったけど、自分の気持ちとしては“オスカーが前にいる、しかも彼はタイヤが厳しいはず、なら攻めるしかない”と思っていた。全体としてはレースにとても満足している。ペース的にもP4~5あたりを走れる実力はあったし、ファーストスティントを伸ばせたことでレース全体が組み立てやすくなった。今後の可能性も広がってきているので、この流れを維持していきたい。」

角田裕毅 エミリア・ロマーニャGP F1

6位:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
「今日は全体的にうまく噛み合わなかったレースだった。VSCとSCのタイミングが本当に不運だった。最初のVSCでは何もできなかったし、セーフティカーのときは履けるタイヤがなくてステイアウトするしかなかった。それでも後悔はない。P6は、この週末の難しさを考えれば悪くない結果だけど、当然ながら目指している位置ではない。今の課題は予選パフォーマンスの改善。レースペースはあるけど、予選で前に行けないと苦しい。次のモナコは難しい週末になると思うけど、クルマの弱点が明らかになるコースでもあるし、それを逆に活かしてベストな結果を目指したい。」

7位:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
「今日は厳しいレースだった。P7という結果は、我々の目指す位置ではない。序盤からリアのグリップがなくて、全然リズムに乗れなかった。気温も高くて、リアアクスルがオーバーヒートしていた。そのせいでタイヤをうまく扱えず、ペースにも表れていた。トップ勢と戦えるような速さはなかったので、今日は完全にダメージリミテーション。週末からの学びを活かして、すぐにモナコに気持ちを切り替える。今季は予選で安定して速さを見せているので、モナコではそれがカギになる。土曜のパフォーマンス次第で展開が決まるから、自信を持って臨みたい。」

8位:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
「正直、すごく悔しい。今週末はずっと手応えがあって、実際にレースペースも良かった。それなのに、またしても日曜に結果が出なかった。早めのピットストップを選んだ判断が、VSCのタイミングと重なって裏目に出た。メルセデスやフェラーリより速かっただけに、トップ5を逃したのは痛い。レース中のコミュニケーションの部分でも、もっと改善できるはず。チーム全体としても、自分自身としても、もっと上を目指せると信じてるし、チャンスはまた来る。次のモナコに向けて切り替えていく。」

9位:アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
「イモラでの週末は良かったし、自分の走りにも満足している。スタートで2つポジションを落としたのは痛かったけど、それを除けばタイヤマネジメントもできていたし、全体的にいいレースができたと思う。一時はP7を走っていたし、そのままいけるかと思った。でも、最後のセーフティカーでタイヤを替えなかった判断が響いて、再スタート後に何台かに抜かれてしまった。そこはチームと一緒に振り返る必要がある。それでもポイントを取れたのは嬉しいし、チーム全体の仕事にも感謝している。来週のモナコはルーキーとしてすごく特別なチャレンジになるけど、楽しみにしている。」

10位:角田裕毅(レッドブル)
「厳しい週末でした。昨日のクラッシュのあと、メカニックのみなさんが夜通しでマシンを仕上げてくれて、本当に感謝しています。たった1ポイントかもしれませんが、その努力に少しでも応えることができてよかったです。昨日のことはまだ正直悔しいですが、気持ちを切り替えて全力で走って、ピットレーンスタートからトップ10に入れたのはポジティブだったと思います。今回は予選での変更が大きかったぶん、レース中にじっくりとマシンを学べたのも良かったです。マクラーレンを少しでも抑えようと頑張ったんですが、彼らは新しいタイヤだったのでグリップの差が大きかったですね。セーフティカーも含めて、展開が複雑になりましたが、全力は出し切りました。まだクルマに順応していく必要はありますが、次のモナコでは予選をしっかりまとめて、結果に結びつけたいと思っています。そして、マックスの勝利とチームの素晴らしい結果、本当におめでとうございます。」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / F1エミリア・ロマーニャGP / F1ドライバー