F1トルコGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント
2020年のF1世界選手権 第14戦 F1トルコGPの決勝でトップ10入りしたドライバーのコメント。

優勝は6番グリッドからスタートしたルイス・ハミルトン。第2スティントをインターミディエイトで53周を走る1ストップを素晴らしい走りで今シーズン9勝目、通算94周目を挙げ、ミハエル・シューマッハの史上最多記録に並ぶ7回目のF1ワールドチャンピオンを優勝という結果で勝ち取った。

優勝:ルイス・ハミルトン(メルセデス)
「僕たちや僕がしばしば『これは最大の夢を超えている』と言っているのは分かっているけど、僕は自分の人生全体で密かにこのような高い夢を見てきたんだと思う。でも、ずっとそれはかなりのこじつけだと感じていた。ミハエルがチャンピオンシップを獲得してきたのを覚えているし、ここにいる僕たちドライバー全員が自分たちにできる最高の仕事をしている。1位や2位、3位を獲得するだけでも本当に難しいことだ。だから、7回もチャンピオンを獲得したなんてとにかく想像を絶することだ。でも、このような素晴らしい人々のグループと仕事をしていて、コミュニケーションを取り、お互いを信頼して、お互いに耳を傾けているとき、このチームと一緒に達成できることには終わりがないように感じる。そして、僕は自分たちが成し遂げたことを本当に誇りに思っている。それらは今日彼らがしてくれたように僕を信頼してくれている。それには経験が伴う。今年は本当に大変だった・・・外出せず、ディナーにも行かず、とにかく自分のバブルのなかに留まっていた。毎日ルームサービスだし、あまりエキサイティグなことはなかった。当然ながら、僕には戦わなければならないチャンピオンシップがあったからね。今年ほど自分の人生を犠牲にしたことはないと思う。本当に難しかった。家族と友人と共有して思い出を作りたいので、みんなと一緒にいられるようになるまで待ちたいと思っている。今日はこのレースを本当に誇りに思っている」ピットレーンで摩耗したタイヤでチャンピオンシップを失った2007年の中国のように、以前にうまくいかなかった瞬間のことを考えていた。その過程で学んだすべてのことを今日は適用することができたし、今日の結果とギャップはそのおかげだと思う。同時にまだ始めたばかりのように感じている。本当に奇妙な感覚だ。フィジカル的には素晴らしい状態だと感じている。精神的、今年は多くの人々、何百万人もの人々にとって最も厳しい年だった。ここの大きなステージでは物事が素晴らしく見えることは分かっている。でも、それは僕たちアスリートにとっても違いはない。どうやって乗り越えればいいかもわからないような挑戦だった。でも、周りの素晴らしい人々の助けを借り、僕のチームであるTeam LHの助けを借りて、困難にもめげず頑張り続け、集中することができた。来年はもっと良い一年になることを願っている。そして、僕はここに留まりたいと思っている。僕たちにはここでやるべきことがたくさんあるように感じている。スポーツとしての責任を自覚し、僕たちが行く国々にある問題を直視し、無視してはいけないし、そのような国とどのように関わっていくことができるか、そして、今から10年後や20年後ではなく、今、実際にそれらを変えるためにどのように力を与えることができるかに懸命に取り組んでいる。そして、僕はよりサスティナブルになるという旅において、F1を助けたいと思っているし、メルセデスを助けたいと思っている。少なくとも初期段階でもう少し長くその一員になりたいと思っている」

2位:セルジオ・ペレス(レーシングポイント)
「今年は何度か表彰台に近づいていたし、チームと一緒に今その瞬間を楽しむことができて本当にうれしい。タイヤをケアして、正しいウインドウに温度を保つために適切なタイミングでプッシュすると同時に、ずっと路面を学んでいた。素晴らしい結果だし、まさに的確な判断だった。ラインを通過したとき、『あと1周あったらタイヤは持たなかったと思う!』チームに伝えた。最後はバイブレーションが酷かった。コース上に留まって、適切な判断をすることが重要だったし、僕たちはそれを成し遂げた。第2スティントの序盤と最後はインターミディエイトのマネージングが鍵だった。それが大きな違いをもたらした。今日のルイスは別次元だったし、僕を抜いた後、彼はレースをコントロールしていた。だから、2位は僕たちが達成できるベストだったし、僕たちはレッドブル勢やフェラーリ勢を抑えるために素晴らしい仕事をした。マックスが僕を追いかけてきているとは思いもしなかった。水しぶきがひどく、ミラーが曇っていた。彼が膨らんで、消えていくのだけが見えた。シャルル(ルクレール)とのレースもクレイジーな結末だった! ターン9で小さなミスをして抜かれてしまったけど、ターン11で前に戻ることができた。そうしたら、セブも通り抜けていたね! 僕たち全員が今日の結果を喜んでいるし、チームの多大な努力のおかげだ。今夜は楽しむつもりだ!」

3位:セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
「何が起こるかわからないような特別なレースはいくつかある。今日のレースは僕がイスタンブール・パークと特別な関係を持っていることが確認できたと思う。僕のF1キャリアはここで始まり、再びここで始まったと言えるかもしれない。ここまで本当に厳しいシーズンだったけど、今季初めて表彰台を獲得することができた。1周目は素晴らしかった。うまく蹴り出すことができたし、ヘビーウェットタイヤには素晴らしいグリップがあった。インターミディエイトに交換したときはもう少し苦労した。コース上に水が少なかったことも助けになったと思うし、終盤は本当に速かった。最後の数周でバトルをしていたシャルル(ルクレール)と(セルジオ)ペレスを捕らえた。シャルルはレーシング・ポイントをオーバーテイクしたけど、ターン12でロックアップしたので、僕はインサイドを突いた。あともう少しのところで2位になれそうだった。彼を気の毒に思うし、起こったことにとても腹を立っていることは理解できる。多くの点で僕は彼の中に自分自身を見ているからね。でも、彼は本当に強いし、すぎにこの日のことは彼の心の中で完全に重要ではなくなるだろう。彼は素晴らしいレースをした」

4位:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
「自分自身に本当に失望している。最終コーナーで台無しにしてしまったし、それ以外にあまり言うことはない。最終的に結果が重要だからね。トラックのダーティな側からのスタートは悪かったけど、そこから状況は良くなっていった。レース中盤の僕たちはかなり速かった。良い仕事ができたし、数秒前にいた上位グループに落ち着くことができた。でも、最後にすべてをゴミ箱に捨ててしまった。今日は2位でフィニッシュできたはずだし、チームに申し訳なく思っている。その一方で、セブのためにうれしく思う。ここまで難しいシーズンを過ごしていたし、今季初表彰台に完全にふさわしいと思う」

5位:カルロス・サインツ(マクラーレン)
「期待外れな土曜日の後、僕たちにとってとても良い一日だった。スーパートリッキーなコンディションで非常に強力なレースをまとめることができた。とても良いスタートを切って、6つポジションを上げることができたし、タイヤにスイッチを入れて、両方のコンパウンドで安定したなペースを維持することができた。そこからいくつか良いオーバーテイクを決めて5位でフィニッシュすることができた。F1でのこれまでのレースのなかで今回は間違いなく最も難しいレースのひとつだったと思うし、このようなコンディションで10もポジションを挽回できたことをとてもうれしく思っている。チーム全体のためにもうれしい。再び両方のマシンがポイントを獲得してタフな週末を救ったような感じだ。最後になるけど、素晴らしい記録に並んだルイスを祝福したい。7回のチャンピオンは素晴らしい業績だ」

6位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
「正直に言うと、今日はとても難しいレースだった。グリッドの偶数列はグリップが低く、スタートがうまくいかずに4番手までポジションを落とした。3番手までポジションを戻すと、コントロールの難しい中でチェコ(ペレス)についていこうとしたけど、コーナー出口の縁石の外にあるグリーンゾーンまで出てしまい、大きなスピンを喫した。ウォールにはぶつからないようにしたけど、タイヤにフラットスポットができたことでピットインせざるを得なかった。新しいタイヤに交換して、前に追いつくまではできたけど、パスすることができなかった。コース上には1つの走行ラインしかなく、そのラインですらもとても滑りやすいという状況で、前のマシンと同じラインしか走れないというのはとてもフラストレーションが溜まった。また、路面も完全に乾ききってはいなかったので、スリックタイヤに交換することもできず、消耗の早いインターミディエイトで走り続けなければならなかった。あとは前方のマシンについていくレースになり、グリップのない中で生き残ろうとトライしていた。いい一日にはならなかったし、自分たちが意図したようなレースでもなかった」

7位:アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
「今日はすべてが計画通りにいけば勝利が目指せたと思うので、7位という結果には複雑な気分だ。レースウイークを通じて僕たとの競争力は高かったので、今日の結果はつらい。僕らは2台ともスタートがよくなかったけど、ポジションを上げていき、インターミディエイトに交換したときは素晴らしいグリップがあってとても速かった。しかし、ペースはとてもよかったものの、2セット目のインターミディエイトに交換してからはグリップがなくなってペースを失い、少し困惑した。理解しがたい状況だけど、冷静になり、なぜこのようなレースになったのかを分析しなければならない。今週末はマシンの進化を確認できたし、トライしたこともとてもうまくいったので、その部分には満足している。ガレージのみんながすごく助けてくれたので、次のバーレーンでまたそれを再現するのが待ちきれない」

8位:ランド・ノリス(マクラーレン)
「良いレースだった。とても楽しかった。スタートは良くなかったけど、左側のグリッドの多くの人々がスタートが悪かったと思う。その後はすべてがいい感じだったけど、オーバーテイクはとても難しかった。通常、ドライでもそうだけど、ウエットでは1ラインが1本しかなく、追い抜くのはほぼ不可能だった。でも、クリーンエアに出たときは常に本当に良いペースがあった。僕たちはレース中にできる最高の仕事をしたと思う。ファステストラップを記録したし、それはマシンが本当に速かったことを示している。最後に7回目のチャンピオンを獲得したルイスに心からおめでとうと言いたい。本当に素晴らしい業績だ」

9位:ランス・ストロール(レーシングポイント)
「今日は何が起こったのか本当に理解しがたいし、持ち帰って解明する必要がある。ポールポジションから良いスタートを切って、第1スティントで10秒くらいリードを築くことができたし、素晴らしい結果を出すために第2スティントにむけて素晴らしいプラットフォームを得ることができた。レースを通してインターミディエイトタイヤのグレイニングに苦労した。ピットニ入るタイミングに関してはグレイニングがかなり難しくなっていたし、スリックのコンディションが訪れるようには思えなかったのでチームは正しい判断をしたと思う。でも、2セット目のインタミディエイトでかなりのグレイニグが発生して、順位を守るためにプッシュすることができなかった。後から考えれば、ステイアウトしていれば、タイヤがきれいになっていたかもしれない。でも、今になってそう言うのは簡単なことだ。昨日ポールポジションを獲得できたのは素晴らしい成果だったけど、ポイントを得られるのは日曜日だ。何周にもわたってリードするのは楽しかったけど、十分にリードすることはできなかった! 今日はフラストレーションを感じているけど、チェコが貴重なポイントを獲得してくれた。最後の数戦に焦点を切り替えていく」

10位:ダニエル・リカルド(ルノー)
「今日は素晴らしいスタートを切ることができたけど、ターン1でルイス(ハミルトン)とエステバン(オコン)の間に押し込まれて行き場がなくなり、チームメイトと接触しまった。最もやりたくないことだ。インシデントでいくつか順位を失って、インタミディエイトに交換したえど、最後までそれを持たせることができなかった。レース中、自分が最速だと言われた瞬間があったけど、数週後にはタイヤが完全になくなっていたし、ちょっとした宝くじのような感じだった。当然のことだけど、ルイスが7回目のドライバーズチャンピオンを獲得し、そして、今日のような支配的な方法でそれを成し遂げたことを心から祝福したい」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1トルコGP