F1トルコGP 予選:トップ10 ドライバーコメント
2020年のF1世界選手権 第14戦 F1トルコGPの予選でトップ10入りしたドライバーのコメント。

波乱の予選を制したのはレーシング・ポイントのランス・ストロール。Q3まではそこまで印象的なタイムを出していたわけではなかったが、Q3で速さをみせて自身初のポールポジションを獲得。F1史上101人目、カナダ人として1997年のジャック・ヴィルヌーヴ以来となる3人目。レーシング・ポイントとしても初ポールポジション。

メルセデスの開幕から13戦、昨年のアブダビGPから14戦続いていた連続ポールポジションにストップをかけた。チームメイトのセルジオ・ペレスも3番手に入り、チームとして予選ベストリザルトを達成した。

1番手:ランス・ストロール(レーシングポイント)
「今日は素晴らしかったし、F1キャリアで最高のひとつの瞬間だった。無線でポールポジションを獲得したと伝えられたときは『僕をつねってくれ、夢を見ている!』と思ったよ。まだ少し言葉にならない。このような日を夢見ていたし、特別な瞬間だ。信じられないくらい滑りやすいコンディションだったし、ドライブするのがとても大変だったけど、予選を通してマシンへの自信を築いていって、すべてを繋ぎわせることができた。ウェットでは常にコーナー毎に予測できない可能性があるため、正確さ、集中力、そして、流れを見つけることが絶対的に重要だ。マシンのフィーリングがいい感じで、タイヤにスイッチが入っていると、まるでダンスをしているようだし、このような状況でドライブするのは大好きだ。正しいタイミングで正しいタイヤを履いていることが本当に重要なことが示されたセッションだったし、最後にインターミディエイトタイヤを履くと言う判断は間違いなく正しかった。完璧にうまくいった。最終ラップまでの戦いになることは分かっていたし、すべてをまとめてポールを獲得することができた。明日のことを考える前にこれを実感して味わうつもりだ。マックスが近くにいるので厳しい状況になるのは分かっているし、メルセデスも順位を上げてくると思うけど、僕たちは2台が素晴らしいポジションにいるし、本当に特別な週末にするためにチームのために重要なポイントを獲得することを目指している。今週末までイスタンブールには来たことがなかったけど、今は間違いなく大好きだね!」

2番手:マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
「正直、予選の結果が2番手となりとても残念だ。いいポジションにも関わらずこのようなことを言うのは少しおかしく聞こえるかもしれない。でも、どのセッションも大きく差をつけてトップタイムを出していたので、ポールポジション獲得への期待は大きく、叶えることができなかったショックはその分大きく感じている。フルウエットのコンディションでは問題がなかったタイヤも、インターミディエートタイヤを装着するとライバルと比べてうまく発動させることができなかった。キミ(ライコネン)の後ろに引っかかってしまったのも問題だったけど、それ以前にタイヤ面で解明しなくてはならない問題がある。皆さんも知っている通り、僕はいつもベストの結果を目指し、自分のベストを尽くしているので、2番手という結果を喜ぶことができない。でも、変えられない結果だということも理解している。いつも自分が望む結果が出せるというわけではない、というのがレースであり、自分が満足するためにはどのようなコンディションでも最大限の結果を出していくしかない。予選でのポイントを獲得できるわけではないし、マシンはいいペースで走行できている。明日の決勝はさらにいい結果につなげて、僕たちの実力を証明できる一戦になることを願っている」

3番手:セルジオ・ペレス(レーシングポイント)
「チームにとって素晴らしい一日だし、とてもうれしく思っている。Q1ではイエローフラッグでベストラップを中止しなければならなかったし、Q2では他の人がダブルイエローでラップを中止しなかったことでほぼ1つ順位が犠牲になった。でも、ぎりぎりで通過することができた。Q3に入ってから僕たちはインターミディエイトタイヤで行くことにした。熱を入れて、機能させる自信があった。それが成果を挙げた。僕たちはラップ毎に改善していたし、速そうだった。今日はポールを獲得できるかもしれないと思ったけど、最後のラップでタイヤがベストのタイミングで(アントニオ)ジョビナッツィがターン5で目の前でコースアウトして、僕の前でコースに戻ってきたことでバックオフしなければならなかった。それでも3番手には満足している。特に2番手よりもグリッドの良い側からスタートできるからね。一晩でここまでマシンを改善できたことは誇りに思えることだし、僕たちはウエットコンディションでとても強かった。明日のレースでどんなことが可能か見てみなければならない。何が起こるか分からない。メルセデスが順位を上げてくることはわかっているし、マックスは強い。でも、良いファーストラップを決めて、そこから進めていけることを願っている。タイヤに素早く熱を入れるのは難しので、トリッキーなスタートになると思うけど、アドバンテージを生かして、チームのために特別な結果をもたらせることを願っている」

4番手:アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
「予選4番手は十分いい結果だけど、このレースウイークで力強さをみせていたので残念な部分もある。FP1でのマシンの感触やペースは驚くほどよかったため、今日の状態にはあまり納得がいっていない。今日はタイヤを機能させられるかどうかがカギとなり、Q3のインターミディエートタイヤでの走行時にとても苦戦した。インターミディエートタイヤをうまく使ったレーシングポイントの2台が予想外の速さをみせたQ3だったけど、その中でも2列目4番からのグリッドポジションを獲得でき、明日の決勝に期待をしている。自分サイドのガレージでいくつかのことを試した結果、自信を持つことができた。このようなコンディションの中レースをするのに必要なのは、自信を持って臨むことだ。いいペースでこのレースウイークを進んできているので、引き続き明日の決勝もいいレースにできるよう戦う」

5番手:ダニエル・リカルド(ルノー)
「昨日もユニークだと思ったけど、今日もまたユニークだったね! F1でこれまで経験した中で最も滑りやすいコンディションだった。本当に予測不可能だったし、まるでスキッド運転練習場のようだった。コーナーのどこがグリップするかまったく兆候がなかったし、路面からもほとんどフィードバックが得られなかった。Q1は全力で走ったわけではなかったし、Q2とQ3を通して少しずつ削っていった。5番手でチェッカーフラッグを受けられたのはまずまずの結果だ。このような状況では精神的により負担がかかる。ラップ中に瞬きをしてなかった気がする。明日はウエットでもドライでも面白いレースになるだろう」

6番手:ルイス・ハミルトン(メルセデス)
「今日はとてもチャレンジングだったし、僕たち全員が苦労していた。でも、どういうわけか何人かは僕たちよりもタイヤにスイッチを入れることができていた。僕たちはタイヤの温度に制限されてしまったし、必要なグリップを見つけることができなかった。僕たちは懸命に努力して、自分たちにできるベストを尽くしたけど、これが今日の僕たちがドライブできる最速だった。明日はチャレンジングになるだろうし、タイヤを機能させるのは難しいと思うけど、全力を尽くすつもりだ」

7番手:エステバン・オコン(ルノー)
「とても滑りやすいコンディションでかなりトリッキーだった。これまでドライブしたなかで最も滑りやすいコンディションだったかもしれない。でも、それは全員にとって同じことだし、僕たちはマシンから最大限を引き出そうとしていた。Q1とQ2はうまくいったと感じていたけど、Q3はそれほど良くなかった。トップ5に入れたと感じていたし、ウエットではなくインタミディエイトで走行を開始したのは間違った決断だったかもしれない。7番手になるために良いラップができたけど、あのセットで1周しかプッシュラップができなかった。もう少し周回を重ねることができれば、順位を上げられたかもしれない。明日はたくさんの機会がある。天候がどうなるかはまだわからないけど、どうなるか見てみよう」

8番手:キミ・ライコネン(アルファロメオ)
「チームとして良い予選結果をもたらすことができたし、それについては満足していいと思う。キャリアで直面した最も酷いコンディションと言っていいくらいだったけど、それについて僕たちにできることはほとんどないし、出て行って、それに直面することしかできない。午前中はかなり苦戦していたけど、FP3でのラップはその日の後半に役立ったと思う。雨が止んだときも路面はとても滑りやすいままだったし、コース上に留まるのが難しかった。でも、最終的にコンディションは僕たちにとって利益になったと思う。本当に重要なのは明日だし、ベストを尽くしてどの位置で終えられるか見てみなければならない。グリッド位置を良い結果に変える良いチャンスがあると思う」

9番手:バルテリ・ボッタス(メルセデス)
「週末を通して非常にトリッキーだったけど、今日は特にチャレンジングだった。僕たちには素晴らしマシンがあるけど、最終的にマシンを地面に接続するのはタイヤだ。タイヤを機能させることができず、グリップを発生させることができなければ、いくらマシンが強くてもどうにもならない。タイヤを機能させることができたチームがトップに立ったし、今日の明らかに僕たちは上位にいるだけの良い仕事ができなかった。Q3ではインターに本当に苦戦したし、まったく熱を入れることができなかった。望んでいたグリッドポジションではないけど、レースを楽しみにしている。失うものはなにもない」

10番手:アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)
「今年初めてQ3に進出できて本当にうれしい。特に2台揃ってそれを達成できたことはチームの500戦目を祝うには素晴らしい方法だ。でも、まだ仕事を成し遂げるためにはやるべきことはたくさんある。簡単なコンディションではなかったし、キャリアで最も難しいコンディションだったかもしれない。でも、重要なときにラップをまとめることができたし、ここまでのレースのベストリザルトを達成することができた。Q3でインターに交換したけど、最終的に望んだように機能させることができなかった。それでもチームとして僕たちが達成したことはとても満足できるものだと思う。このポジションなら本当に良い結果を出すチャンスがある。特にコンディションがこんな感じだったらね。いつもスタートでやっているように多くの順位を上げるのは簡単ではないだろうけど、絶対にトライするよ!」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1トルコGP