F1イタリアGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント
2020年のF1世界選手権 第8戦 F1イタリアGPの決勝でトップ10入りしたドライバーのコメント。

セーフティカーと赤旗中断が明暗を分けたレースでは、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーがF1初優勝。チームにとっては2008年以来の勝利であり、ホンダF1とのパートナーシップでの50戦目の節目でのメモリアルな勝利となった。2位にはカルロス・サインツ(マクラーレン)、3位にはランス・ストロール(レーシング・ポイント)と表彰台にはいつもとは異なる顔ぶれが並んだ。

優勝:ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
「最高だ!言葉にならず、信じられない気分だ! 「この1年半、さまざまな苦しいことがあったけど、この結果は予想を超えていた。スクーデリア・アルファタウリに戻って以来、懸命に取り組んできた。一日ずつ、そしてレースごとに僕らは成長し、少しずつですが強くなってきた。チームは、昨年のブラジルで僕に初表彰台をもたらしてくれたけど、今日は僕らのホームであるイタリアで、しかもモンツァで、ついに初勝利を挙げることができた。僕は決してあきらめなかったし、F1で成功するためにすべてを捧げて戦ってきた。そして、今日は最高の一日になった。首位を走っていたとき、このポジションを失いたくないという強い気持ちがあった。もし2位になっていたら、満足できなかったと思う。簡単ではなかったけど、持てる力をすべて出しきり、背後のマシンにスリップストリームを与えないように激しくプッシュした。最後の5周は特に厳しい戦いだったので、10回はピンチがあったと思うけど、とにかくプッシュした。タイヤは終わってしまっていたけど、なんとしても勝利をつかみたかった。自分がF1レースのウイナーと呼ばれるのは、まだ不思議な気分だ。現場と、ファエンツァ、ビスターのファクトリー全員に感謝を贈りたい。みんなにとって最高の一日になった。ファエンツァにある本社メンバーは、ほとんどがイタリア人なので、ここイタリアGPでの優勝は格別なものだ。皆さん、本当にありがとう」

2位:カルロス・サインツ(マクラーレン)
「なんというレースだ! ここモンツァで2位を獲得できてとても幸せだ! 今日のような日は僕たちのスポーツをとても激しくやりがいのあるものにする。今日は純粋なペースでこの表彰台を獲得したと思っているので特に誇りに思う。素晴らしい成果だ! 僕はスタートからフィニッシュまで速かったし、レース全体を通して素晴らしいペースを維持することができた。赤旗がなかったとしても、合法的にストップしたマシンが先頭にいたし、最初のセーフティカーでルイスがペナルティを受けた後、僕が優勝していたかもしれない。もちろん、2位にがっかりすることはできないけど、勝ちたかったね! リスタート後、フィールドを素早く駆け抜けて、最後にガスリーを捕らえるためにベストを尽くした。たぶん1周足りなかった! それでも、本当に幸せだ! 週末を通して素晴らしい努力をしてくれたレースチーム全体とファクトリーのみんなのおかげだ。僕たちに相応しい結果だ! さあ、ムジェロだ」

3位:ランス・ストロール(レーシングポイント)
「久しぶりに表彰台に立ったけど、2回目を待ったかいがあったよ! 表彰台に戻れて最高の気分だ。まだ自分をつねっているよ! 赤旗の状況は奇妙なシナリオだった。通常はレース中に中断することはないからね! とにかくリセットして準備しなければならない。まずはピエールを祝福したい。クレイジーなレースだったけど、彼はあの勝利に完全に値する。彼はリスタートで素晴らしい発進をして、それ以降とても安定していた。僕にとっては勝てるレースだったと思うから少し残念だ。リスタートでグリップがなかったし、ホイールスピンが酷くて、いくつか順位を落とし、6番手に後退してしまった。いくつか順位を取り戻して後はカルロスと良いバトルができた。僕が彼をオーバーテイクしたけど、やり返されてしまった。最後まで勝つためにプッシュし続けた。僕たちは赤旗のタイミングに少し恩恵を受けたけど、それもF1の一部だし、そういうときは受け取るつもりだ! とにかく今日の3位に喜んでいる。チームのためにうれしく思うし、このような強いマシンを与えてくれた彼らに感謝したい」

4位:ランド・ノリス(マクラーレン)
「僕にとってもチームにとっても本当に良いレースだった。素晴らしいスタートを切ることができたし、3人を抜いて3番手に浮上した。本当に満足だったし、何台かの速いマシンと比較してペースをうまくコンロトロールしていた。でも、いったんすべてが落ち着くと、オーバーテイクはとても難しかった。赤旗までレースは本当にうまくいっていた。恩恵を受けたラッキーだった人もいたので残念だった。良いポジションを得るためにかなり頑張ったけど、リスタート前にタイヤを交換できるルールが僕たちの不利に働いたし、僕たちは損をした。苛立たしいルールだし、調査して、見直されることを望む。今日は実力でダブル表彰台も可能だったけど、ピットレーンの再オープンのせいで逃した。だけど、これが精一杯だったと思っているし、今日の内容には満足している。チームのためにもとてもうれしいし、僕たち全員にとって素晴らしい結果だ」

5位:バルテリ・ボッタス(メルセデス)
「今日は難しい一日だった。スタートはかなり酷かったし、オープニングラップで軽く接触があってパンクしたかと思ったけど、パンクはしていなかった。アンダーステアが酷かったし、マシンが片方に引っ張られていた。それは回復したけど、トラフィックのなかで走っていたことでエンジンのオーバーヒートの問題に苦労していたし、やれることはあまりなかった。前のクルマに接近するたびにオーバーヒートのせいでバックオフしたり、ストリートでクリーンエアを探したりしなければならなかったので、トウを得ることができなかった。赤旗の後とレース終盤で少しフィーリングが良くなったけど、見直して、理解しなければならないことがたくさんある。報告会をしてムジェロに向かう。あそこではマシンとの相性はいいはずだけど、オーバーテイクは難しいので、予選が重要になるだろう」

6位:ダニエル・リカルド(ルノー)
「クレイジーなレースだった。2017年のバクーを思い出させるような緊張感があったし、予測不可能だった。初優勝のピエールを祝福しちあ。初めの勝利がどのような感覚かは分かる。クレイジーだ。今日の6位は僕たちにとって悪い結果ではない。あの状況のなかで精一杯の結果だと思う。僕たちだけではなかったけど、今日はセーフティカーと赤旗が味方をしてくれなかった。良いスタートを切って、ペースも良かったけど、タイミングが味方してくれなかった。でも、そこは僕たちが変えられることではない。今日の内容には満足しているし、良いスタートを切って、良いペースがあった。次の週末に進むよ」

7位:ルイス・ハミルトン(メルセデス)
「ピエールを心から祝福したい。彼にとって素晴らしい結果であり、あのような若い表彰台を見るのは素晴らしいことだ。トップチームから降格したピエールを見てきたし、今日はそのチームに勝った。挽回して成長した彼を見られたのは素晴らしいことだし、本当にうれしい。僕のレースはあんなはずではなかった。ダッシュボードに表示されたセーフティカーとのデルタを追っていたのでピットレーンクローズの表示を見ていなかった。責任は僕にあるし、調査してそこから学ばなければならない。ストップ・アンド・ゴーのピットストップは長かったし、前のクルマに追いつくのに26秒の差があった。全力を尽くした。正直、あの時点では7位とファステストラップは予想していなかった。ギャップを縮めるためにタイヤをかなり使ったし、他のクルマのタービュランスが多くて、追従するの難しかった。でも、みんなに追いついてからのバトルは楽しかったし、ポイントも獲得できた。もちろん、この結果でも受け止めている、感謝している。気持ちを切り替えて次のレースを楽しみにしたい」

8位:エステバン・オコン(ルノー)
「今日は複雑な心境だ。良いペースがあったし、しっかりとポイントを獲得することはできたけど、表彰台を見て、何かできることはあったのではないかと思ってしまうようなレースだった。赤旗前にピットストップを済ませていたのは運がなかった。レースは力強かったし、スタートで3台を抜いて、ポイント圏内で競争するための良いペースがあった。スタートで抜いていたピエールあレースに勝ったのは変な感じだ! スパで考えていたペースという点では期待に沿えなかったかもしれないけど、それでも良い努力をしたと思う」

9位:ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
「今日はいろいろなことがあったレースだった。ピエールの優勝はとてもうれしく思っているし、彼とチームにおめでとうの言葉を贈りたい。本当に素晴らしい一日になった。僕自身のレースについては、タイヤ選択とセーフティカーのタイミングを考慮すれば、9位が望みうる最高の結果だったと思う。ピエールとは逆に、今日は僕にとっては戦略が裏目に出てしまったレースになった。彼がこのチャンスを結果につなげたことは素晴らしいし、うれしく感じている。同じようなチャンスが自分にめぐって来なかったことは残念だけど、自分自身のレースには満足しているし、いいレースができたとも思っている」

10位:セルジオ・ペレス(レーシングポイント)
「表彰台のランスとチームはよくやったね。素晴らしい結果だ。僕サイドは残念な一日だった。問題が発生する可能性があることはすべてが起こったように思う。レース序盤はスタートが悪く、マクラーレンの2台とボッタスに順位を奪われた。でも、そこから状況は僕たちの方に向いてきた。ランドがピットインの時にピットレーンで急激にスピードを落としたのは危険だったと思うし、僕たちのピットストップが遅かったのも痛手だった。あと、ストップの後、マックス(フェルスタッペン)がターン2でぶつかってきて僕のマシンにダメージを与えたので、リスタート後はダメージを負ったマシンで走るしかなかった。主なプラス点は、10位を取り戻してポイントを稼げたことだ。ランスのおかげでチームにとって素晴らしい1日になった」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1イタリアGP