F1 イギリスGP 決勝
2018年のF1世界選手権 第10戦 イギリスGPの決勝が7月8日(日)にシルバーストン・サーキットで行われた。

優勝はフェラーリのセバスチャン・ベッテル。オープニングラップで首位に立ったベッテルは、セーフティカー時にステイアウトしたバルテリ・ボッタス(メルセデス)にリードを奪われるも、終盤に鮮やかなオーバーテイクを決めて今季4勝目。通算51勝目を挙げて、歴代4位のアラン・プロストに並んだ。

2位はメルセデスのルイス・ハミルトン。オープニングラップの接触で最後尾近くまで順位を落とすも、そこからすさまじい挽回を見せ、ホームレースで表彰台を獲得した。3位にはキミ・ライコネンが入り、フェラーリがダブル表彰台。コンストラクターズ選手権のトップをキープした。

優勝:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)
「全てのレースがチームレースだ。でも、ここでの勝利は僕たちにとってさらに重要だった。過去数年は僕たちにとってとても難しかったからね。今年はここまで僕たちは全てのトラックで毎回強いことを証明している。最も重要なことはクルマが強く、速いことだ。僕たちが持ち込んだ新しいアップグレードは週末全体を通してとてもうまく機能していた。予選では僕たちの方が少しだけ遅かったけど、レース中は本当に素晴らしかった。今日は第1スティントでスーパーソフトタイヤをあまりにプッシュしすぎたかもしれないけど、第2スティントではすべてをコントロールしていた。でも、タイヤ戦略は素晴らしかったし、最後はチームとして素晴らしい勝利を勝ち取ることができた。今回のレースを本当に楽しんだし、自分のためにもチームのためにも嬉しく思う。スタートも僕たちにとって重要だったし、素晴らしかった。今後も仕事を続けていくことが重要だ。チーム全体にこの勝利を感謝している!」

2位:ルイス・ハミルトン (メルセデス)
「難しいレースだったけど、全力を尽くしたいし、2位まで挽回できたことをありがたく思っている。スタートから波乱に富んでいたけど、最後の数周では僕たちにはよりフレッシュなタイヤを履いたフェラーリのようなペースはなかった。ターン3のインシデントの後はクルマと一体になっていたし、レースを続けることができたことにとても感謝している。その時点で僕は最後尾だったけど、それでも僕は勝てると信じいていた。フィニッシュした位置まで挽回するにはそのメンタリティが必要だった。前のドライバーたちがセーフティカー中にピットに入ったときが3番手まで順位を上げるチャンスだった。完全に正しい決定だった。もし、彼らに続いてピットに入っていたら、同等のタイヤで彼らの後ろで戻っていただろうし、それによって苦しんでいたと思う。2位は確実ではなかっただろう。今週末のファンは素晴らしかったし、彼らのすべてのサポートに感謝している」

3位:キミ・ライコネン (フェラーリ)
「スタートは完璧ではなかった。ターン3で内側のホイールをロックさせてしまい、少しグリップを失って、望んでいたほど減速することができなかった。それでルイスのリアホイールに接触してしまい、残念なことに彼はスピンした。10秒ペナルティを消化しなければならず、その後の僕のレースはちょっと面倒なことになった。オーバーテイクは難しかったし、何周にもわたってレッドブル勢と戦っていた。自分のスピードで走っているときは問題なかったけど、彼らの後ろになると、彼らの後流はメルセデスよりも僕のクルマに影響を与えていたように思う。多くのダウンフォースを失っていたし、それでクルマのバランスに苦しんだ。僕たちの方がかなり速かったけど、彼らに追従するのは本当に大変だった。序盤、そして、レース種版とかなりの時間で接戦だった。最終的になんとか彼らを抜くことができたし、メルセデスの一台もオーバーテイクすることができた。簡単な一日ではなかったけど、ベストを尽くしたし、まずまずの挽回ができたと思う」

4位:バルテリ・ボッタス (メルセデス)
「とてもがっかりしている。レースをリードして、最後の数周で4位に落ちるなんて最悪な気分だ。セーフティカー中に他のドライバーはピットに入ったけど、僕たちはリスクを冒してセバスチャンの前でステイアウトした。最少はうまくいっていたし、序盤はすべてが順調だと感じていた。リスタートでは全力を尽くしたし、予選のようにプッシュしなければならなかった。でも、残り5周くらいでタイヤがもう終わってしまっていた。リードを諦めないように全力を尽くしたけど、その時点でフレッシュなタイヤを履いた他のドライバーから順位を守るためにできることは何もなかった。1ストップが簡単ではないことはわかっていたけど、僕たちはリスクを冒すことに決めた。残念ながら、今日はミディアムでのスティントがあまりに長すぎた。後からそのような判断をするのは常に簡単なことだけど、ステイアウトをすると判断した時点では僕も同じ考えだった。今日は2位を獲得できていたかもしれないけど、僕たちは頑張ることに決めたんだ。今後も全力を尽くしていくし、いつかそれが報われると確信している」

5位:ダニエル・リカルド (レッドブル)
「今日はとにかく“脚”がなかった。1周目は楽しかったし、確かにちょっとクレイジーだったね。ルイスに何が起こったのかはわからないけど、彼が回転しているのが見えた。そのあとはマックスとキミと良いバトルができた。リスタートは激しかったけど、僕たちにはとにかくストレートでのスピードがなかったし、フェラーリとメルセデスの後ろであまりに遅かくてどうすることもできなかった。クリーンエアではクルマはかなり良かったし、特にミディアムタイヤでの第2スティントはキミを少し引き離して、マックスを捕えることができた。その後、チームは僕のために2ストップ戦略の引き金を引いたけど、そうしたらセーフティカーが出た。とにかく不運だったし、それでトラックポジションを失ってしまった。最後はボッタスを抜こうとした。彼はタイヤに苦しんでいたからね。でも、彼に近づくとすぐにタイヤの状態が同じだと感じた。ダウンフォースを失って本当に苦しんだ。先週、キミに追従していたときと少し似ていたし、彼にミスをさせる必要があった。そうしなければ、ストレートではDRSがあっても彼らの方が多くのパワーがあるからね。モナコ以降、僕たちはあまり自分たちの思い通りにできていないように思う。モナコでは勝利を手にすることができたけど、それを最後の歓呼にはしたくない。これから一週間休みを取れることにとても興奮している。レースは好きだけど、とにかく1週間クルマから離れて、クルマに考えてもらって、ドイツで戻るつもりだ(笑)。ドイツではシュニッツェルをクルマに食べさせるかもね。もしかしたらクルマに悪口を言っちゃったかもしれない。ともかく、“バモス・ア・ラ・プラヤ(ビーチに行こう)”だね」

6位:ニコ・ヒュルケンベルグ (ルノー)
「とても嬉しい。ポジティブな一日だった。僕たちがここで望める最大のリザルトだったと思う。良いスタートを切って、堅実な1周目ですぐに6番手に上がった。ターン2や3はちょっとカオスだったけど、なんとかすり抜けてポジションを上げることができた。その後はタイヤとレースのマネジメントが鍵だった。僕たちが選んだハードタイヤはペースではちょっと遅かったかもしれないけど、1ストップでいきたかった。全体としては良いレースができた。最後にレッドブルがスピンして、もう1つポジションを上げられたしね。満足している。チームのために8ポイント獲得できた良い一日だった」

7位:エステバン・オコン (フォース・インディア)
「今日の結果には本当に満足している。このような難しいレースでの7位は良い気分だ。セーフティカーは状況を難しくした。リスタートでタイヤが冷えていたからね、最後の数周でフェルナンド(アロンソ)とケビン(マグヌッセン)を抑えるのは簡単なことではなかった。最後まで本当に激しいバトルだったので精神的にとても疲れている。先週のオーストリアで獲得したポイントに積み重ねるためにより多くのポイントを獲得することが重要だった。僕たちのクルマは良くなっているし、レースもうまくいっているので、チームのすべてのハードワークに“ありがとう”と言わなければならない。僕たちはプッシュし続けているし、結果もついてきている」

8位:フェルナンド・アロンソ (マクラーレン)
「今日は素晴らしいレースだったし、2回のセーフティカーで常に状況がかき乱されてファンにとっても素晴らしいショーになったと思う。通常のレースであれば8位は素晴らしい結果だけど、セーフティカーで他がピットに入らなかったときにソフトタイヤを装着したことを決めていたし、レースの最後には僕たちには明らかにアドバンテージがあったけど、トラフィックに引っかかってそれを生かすことができなかった。ケビン(マグヌッセン)がターン7で僕をトラックから押し出した。たぶん、あれがなければ僕たちはエステバン(オコン)とニコ(ヒュルケンベルグ)と6位を争っていた可能性がある。でも、ペナルティは与えられなかったので、反撃しなければならなかったし、最後にケビンを抜くことができた。チームにとって多くのポイントを獲得できたことは素晴らしことだけど、今後は自分たちのパフォーマンスだけでそのポジションに到達できることを願っている。土曜日はパフォーマンス的に僕たちの週末の最低地点のように思うけど、日曜日にはルノー、フォース・インディア、ハースと同じグループにいるし、間違いなく僕たちは予選でもっと多くのパフォーマンスを見つける必要がある」

9位:ケビン・マグヌッセン (ハース)
「2ポイントを獲得できたし、それがすべてだ。今日はそれが僕たちにできるベストだった。もっとうまくやれたかもしれないし、そうするべきだったんだろうけど、これが僕たちだ。それでもポイントは獲得できた」

10位:セルジオ・ペレス (フォース・インディア)
「今日のレースは完全に満足できるものではなかった。スタートでのインシデントで僕のレースは台無しになった。前の前のインシデントを避けようとしてリアを失ってスピンして、いきなり集団の後ろになってしまった。その後の僕たちのレースはかなり強力だった。良いペースがあったし、多くのクルマをオーバーテイクすることができた。セーフティカーを最大限に生かしてポイント圏内に戻ることができた。残り2周でガスリーに押し出された。彼には十分なスペースを与えていたけど、十分ではなかった。接触してポジションを失った。アンフェアな動きだったと思う。レースの後にFIAがガスリーにペナルティを下したのは良かったと思うね。それで最後のポイントを取り戻せすことができた。トリプルヘッダーを終えて、今の僕の焦点は休むことだ。それらのレースを分析して、強くなってドイツに戻りたい」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1イギリスGP