F1 ハンガリーテスト
今季2回目のインシーズンテストが、F1ハンガリーGPが開催されたハンガロリンクで2日間にわたって開催された。

若手ドライバーテストも兼ねるこのテストでは多くのチームが育成ドライバーや下位カテゴリーで戦う若手ドライバーを走らせた。2日目のトップタイムを記録したのはフェラーリのセバスチャン・ベッテル。

だが、それ以上に注目を集めたのはマクラーレン・ホンダのテストに参加したランド・ノリスと、ルノーのテストに参加したロバート・クビサ。

マクラーレンの育成ドライバーであり、現在ヨーロッパF3選手権で2位につけている17歳のランド・ノリスは、トップのセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)から0.261秒差の1分17秒385をマーク。テストとは言え、先週末のF1ハンガリーGPでフェルナンド・アロンソが予選Q3で記録したタイム(1分17秒549)を0.164秒上回る走りをみせた。

また、ラリーでの事故以来、6年ぶりの公式テスト復帰となったロバート・クビサは142周を走行して4番手タイムとなる1分18秒572をマークした。

1番手:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)

「シーズン中あまりテストができないので、いくつかのことを試し、クルマのフィーリングを得る良い機会だった。もちろん、このようなテストで世界が逆さまになるとは思わないけど、今後のレースにむけてクルマの理解を深めるには有益だ。今年、僕たちはどこでもかなり強いと思う。もちろん、ベストなパフォーマンスを発揮できないレースもあった。トラック毎に常に違いはあるけど、僕たちがやっている全ての仕事の目的は残りのシーズンにむけて良い状態に整えるためのものだ。ハンガリーで勝ったことで勢いをつけられたし、今後もそれを維持することが重要だけど、僕たちには適切な人材がいるし、正しい方向に進んでいると信じている。夏休みに関しては・・・あまり計画は立てていない。とにかく少し休んで、そのあとの戦いに備えるよ!」

2番手:ランド・ノリス (マクラーレン・ホンダ)

「僕にとっては、とてもエキサイティングな一日だった。今日という日をずいぶん長い間、楽しみにしていた。本当にいい一日で、我々全員にとって非常に収穫の多い日だった。チームに指示されたテストをすべて実施することができ、すべてがうまく進んだ。最初はマシンに慣れるのに少し苦労したものの、セッションの終わりまでには、十分に適応することができた。マシンで多くの周回を重ね、その経験を心から楽しむことができた。最後になったが、このチャンスを与えてくれたチームに本当に感謝している。今後も多くのチャンスに恵まれることを願っている!」

3番手:キミ・ライコネン (フェラーリ)

「僕たちは常に異なるものを持ち込んでいるし、僕たちがどの位置にいるかに関係なく、そこから学ぼうとしている。僕たちはここハンガリーでチームとしてとても良い結果を出したけど、僕たちは常にさらに改善しようとしている。今日はノーマルなテストデーだったけど、もちろん、僕たちはここで多くの時間があったし、レース週末よりもタイヤを使えたので、それを最大限に生かそうとした。過去数レースで、クルマの感触は絶えず改善している。それは僕たちがここが持ち込んできた新しいものがいい走りをする助けになっていることを示している。それにシャルル・ルクレールのテストの準備を手伝えたことにも満足している。でも、チーム全体が枯れのことをサポートしていると言える」

4番手:ロバート・クビサ (ルノー)

「今日、ここでR.S.17に乗れて最高の気分だ。こんなにも多くのファンが僕の走りを見に来てくれたのも凄いことだ。みんなに感謝している。ここにくるまで驚くべき旅路だったし、自問自答ばかりしていた。過去に僕がドライブしていたF1マシンとはかなり多くの違いがあるっし、最新型のマシンについて多くのことを学んだ。確かに前よりもワイドになっているね。チームのプログラムに沿って念入り作業することができたし、進歩も遂げられたと思う。僕自身のR.S.17や2017年タイヤに対する理解もかなり深まった。今日を終えたばかりで次のステップがどうなるかを話すのは早すぎる。今は今回のテストを実現させてくれたルノー・スポールF1チームの皆に心から感謝するだけだ」

5番手:カルロス・サインツ (トロ・ロッソ)

「午前中はブダペストでとても生産的なテストができた。トラブルフリーのセッションを過ごせて良かったし、テストプログラムをスムーズに進めることができた。ここに持ち込んだいくつかの新パーツを試した。主にはメカニカルアップデートが中心だ。シーズン後半戦に備えたもので、ここから進むべき良い方向性を見いだせたと思う。ずっと学んでいるし、チームが夏休み後にパーツを投入しようと必死に頑張っているのもわかっているので良い兆候だ。ただ、その前に皆にふさわしい休みが待っている。充電して、もっと強くなって戻ってこよう。僕はそうするつもりだ! 僕の休みの予定は友達や家族と過ごす時間にすべてを注ぐつもりだ。あとはリラックスしたいね。でも、同時に、もうすぐそこまで迫っている次のレースに向けてしっかり体調を整えていくよ」

6番手:ダニール・クビアト (トロ・ロッソ)

「午後に良いテストができた。様々なものを試し、多くのことを学んだ。今回、新たに学んだことを発展させていかなければならない。今後、これが僕たちにとって良い形になることを願っている。レース週末の後にテストができるのはいいことだ。例えば、フリー走行や予選では試せなかったことの答えを得られる。この後は久々の休みに入るので、しっかり充電して、シーズン後半はまた頑張っていく」

7番手:ルーカス・アウアー (フォース・インディア)

「良いセッションだったし、走行プランに沿って作業した。チームが求めていたデータは全て揃えることができたと思う。午前中にクルマに乗ったけど、クルマの感触は良かった。夜もぐっすり眠れたし、昨日、初めてクルマに乗った時に比べるとかなり自信もついていた。チームがかなり助けてくれたし、みんなの仕事ぶりには本当に感動している。もちろん、レース週末から大量のデータを得ているので、それらをどう使うのかを見るのは興味深かった。細かいところまでこだわっていて、みんながインストラクションをはっきりさせようと動いていた。時間を最大限に使えたと思う。F1で経験を積んだのは素晴らしかった。驚くべき速さだったし、クルマののダウンフォースもすごい。何もかもが速いので、速くなるためには目を鍛えなければならないね。ドライビングの方法もおもしろい。マシンをハードにプッシュしながら、ステアリングホイールのセッティングにもかなり気を使わなければならない。本当にチャレンジングだ。新しいクルマに乗る場合はそれに適用する必要があるので必ず何かしら学ぶことがあると思っている。今回のことから何を学んだかは次のレースで確認する。今回の2日間、みんなと一緒にVJM10をドライブし、一緒に働けて本当に嬉しかったし、チームのみんなにから溜めて感謝したい」

8番手:ジョージ・ラッセル (メルセデス)

「今回のテストに参加できて本当にうれしい。それほど身体が疲れることもなかったし、2日間を乗り切ることができた。もう少し走りると思うくらいだ。2017年型マシンのドライブがかなりタフなのは間違いない。それに、このようなサーキットは休む暇もないけど、それに加えて36度の気温だった。2日間を通してかなり走り込むことはわかっていたので、安全に走るようにしていた。チームのために良い仕事をしたかったし、用意されていたテストアイテムを全て完了したかった。タイムシートのトップに立つことに集中していたわけではない。今回のテストでは本当に多くのことを学ぶことができた。僕たちにとって必要なものをすべて引き出したかった。午前中はちょっと問題があって、計画通りにはいかなかったけど、午後はとても生産的だった。終盤はエンジニアから油圧を失っていると伝えられてクルマを止めなければならなかった。今の時点で僕がわかっているのはそれだけだ。今、調べているところだ。ハローは予想していたよりも、かなり視界は良かったと思う。終盤、太陽が傾いた時は太陽の光をブロックしてくれた。通常、太陽が沈み始めた時よりもずっとよく見えたくらいだ。ドライバー的には視界はまったく問題ない。唯一、妨害するとすればスタートライトの確認だ。ハローを搭載してピットインしたりピットアウトしたりするのはちょっと経験が必要だ。最初は苦労したけど、何度か試して、大丈夫になった」

9番手:ニキータ・マゼピン (フォース・インディア)

「今日は路面温度がかなり高かったのでタフだった。それでも、しっかりと取り組めたし、ベストなセットアップを見つけるための作業もうまくいった。かなり大きな走行プランだったけど、チームが求める情報はすべて得られたと思う。今日は空力走行から開始し、時間の経過とともに長めのスティントへと移行していった。時間が経つにつれてクルマの感触も良くなっていったし、VJM10のパフォーマンスを楽しむことができた。クルマにもう一度乗れてうれしかったし、今回のテストでチームの役に立ててよかった」

10番手:ピエール・ガスリー (レッドブル)

「F1マシンに戻れるのはいつだってとても嬉しい。F1のテストは限られているし、このようなチャンスはそれほど多くないので、またドライブできてうれしかった。昨日、マックスがあまりスムーズな1日を過ごせていなかったので、かなり多くの作業があった。ドライビングに関して言えば、僕にとってそれほどエキサイティングな1日だったわけではないけど、チームにとってはとても有益なプログラムだ。大量の空力テストやロングランを行った。タイヤのマネジメントはタイヤのパフォーマンスを理解する上で僕にとっても役立ったと思う。最後にパフォーマンスランをする時間はなかったけど、チームが学ぶべき作業に集中することが重要だったし、100周以上を走れたので良い1日だった」

11番手:ルカ・ギオット(ウィリアムズ)

「まず何より、ウィリアムズと今回のテスト参加を可能にしてくれたみんなに心からの感謝したい。レースを始めたときからこのために頑張ってきた。信じられない気持ちだ。もう1日が終わってしまった。思っていたよりも、信じられない気分だ。今日の内容には本当に満足している。チームが作業に満足しているのを見られたのは特にそうだ。テストしたものはすべてうまく機能していたし、全ての変更もきとんと感じることができた。このマシンはすごい。これだけすごいマシンなので、慣れるまではかなり時間がかかったけどね。かなりたくさん走れたことには驚いている。161周も走れたなんて信じられない。こんなに暑い日で、しかもタイトなコースだからね。だから、今日には本当に満足している。終盤の赤旗によってスーパーソフトでラップタイムを刻めなかったのは残念だけど、それでも、僕たちが使ったタイヤや走行したコンディションを考えればかなり満足できるし、自分が見た限りではチームもすべてに満足してくれていると思う」

12番手:サンティノ・フェルッチ (ハース)

「午前中は良かった。目覚めてすぐにまたクルマに乗れたのは最高だった。クルマのバランスが良い状態でピレリのソフトを履いてかなり良い走行ができた。午後はスーパーソフトに履き替えた。今後のレース週末に向けてさらに開発を進めている。かなり前進できたと思う。特にクルマに関してやタイヤのスタートオフについては進歩している。チームにはとても満足しているし、本当に良い仕事ができたと思う」

13番手:松下信治 (ザウバー)

「僕にとって非常に面白い一日でした。合計で121周を走り込みましたが、それはこれまで1日でF1カーで走破した最も長い距離です。驚くべき感覚でした。クルマは僕がF2で慣れているよりかなり多くのダウンフォースがあり、ブレーキをかなり遅れせてコーナーに入れるのは素晴らしい感覚でした。全体的にチーム内のプロセスは非常に高いレベルでした。今日は多くのことを学べましたし、今回のインシーズンテストに参加する機会を得られてとても嬉しいです」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー