キャデラックF1 シモン・パジェノーをシミュレータードライバーに起用

この3人は、2026年の待望のF1デビューに向けて、キャデラックの準備の中核を成すバーチャル開発ツールを洗練させるべく舞台裏で活動していく。
パジェノー(41歳)は、2023年にインディカーのミッドオハイオ戦でメイヤー・シャンク・レーシングの一員として出場中に恐ろしいクラッシュで脳震盪を負って以来、競技から離れている。
2019年のインディアナポリス500マイル優勝者であるフランス人は、その後、ドライバーコーチングやシミュレーター開発に情熱を注ぎ、この役割がキャデラックのF1活動にまで拡大した。
パジェノーは「クルマの技術的な側面を最適化し、ファクトリーで働く人々との関係を築くことは、僕がレースを始めたときからの情熱だった。エンジニアたちと話し、シミュレーターを開発して可能な限りリアルにすることを本当に楽しんでいる。この仕事は、僕が役立ち、自分の専門知識を提供しているという感覚を与えてくれる。事故以来少し欠けていたものだ」と語った。
「僕の役割と目標は、シミュレーターを現実に近づけ、マシンの基礎を築くことだ。キャデラックが現実に可能な限り正確に投影できるように助けたい」
チーム代表のグレアム・ロードンは、チーム創設期におけるパジェノーの貢献を称賛した。
「シャーロットのシミュレーターでの作業は、チームを築く上で極めて重要だ。基盤となるパフォーマンスや空力セットアップを固めるだけでなく、グランプリ週末にレースの準備を整え、システムやプロトコルを検証する。そして米国、英国、最終的にはサーキット現場との間で明確で効率的なコミュニケーションを確立することも重要だ」
「シモンはこのプロセスに経験とエネルギーをもたらし、非常に大きな助けとなっている」

フィッティパルディのF1経験、イーストウッドのGM的後ろ盾
29歳のフィッティパルディは、ハースでの経験を活かす。2020年にはロマン・グロージャンのバーレーンでの悪名高いクラッシュ後に2戦で代役を務めた。
フィッティパルディはSNSで「キャデラックF1に加わったことをようやくシェアできてとても誇りに思う。ここ数カ月間、シムテストやフルGPシミュレーションを通じて2026年のマシン開発に取り組んできた。キャデラックのような象徴的なブランドの一員でいられるのは特権だ」と記した。
3人目は北アイルランド出身の30歳チャーリー・イーストウッドで、コルベットのGTドライバーとしてGMの看板を背負ってきた実績を持つ。彼もまたギアを切り替え、キャデラックのF1準備に貢献することになる。
パジェノー、フィッティパルディ、イーストウッドの加入により、キャデラックのドライバー陣はさらに厚みを増した。すでに2026年のフルタイムラインナップとしてバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスが決まっており、さらにインディカーのコルトン・ハータがテストドライバーとして契約済みだ。
チャンピオンシップを制した経歴、F1経験、そしてGMへの忠誠心という多彩な要素を備えた新シミュレータードライバーの加入は、チームがまだ実際にコースを走る前から、強固な技術基盤を築くというキャデラックの真剣な姿勢を示している。
カテゴリー: F1 / キャデラックF1チーム