F1サンパウロGP 予選トップ10コメント:ノリスが連勝、波乱の中で中団勢躍進

インテルラゴスの空は曇り、風とグリップ変化が入り乱れる難コンディションとなったが、マクラーレン勢が再び主役となった。ランド・ノリスがスプリント優勝に続き、予選でも鮮やかにポールポジションを獲得。メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが再びP2につけ、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が3番手に入り、上位陣が僅差で並んだ。
マクラーレンのオスカー・ピアストリも4番手と、チームとして理想的な位置を確保している。中団勢ではレーシングブルズが存在感を発揮。アイザック・ハジャーが自己最高の5番手、リアム・ローソンも7番手に入り、チームとして初のダブルQ3進出を果たした。ハースのオリバー・ベアマンも8番手と好調を維持し、アルピーヌのピエール・ガスリー、ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグがトップ10に滑り込んだ。変動の激しいコンディションの中、各チームの戦略判断が光った予選となった。
1番手:ランド・ノリス(マクラーレン)
「トリッキーなコンディションにもかかわらず今日は本当に楽しかった。路面は滑りやすく一貫性に欠けていたけど、インテルラゴスを走るのはやっぱり最高で、スプリントを勝って週末の素晴らしいスタートを切れた。今日は僕たちの調子がとても良く、チームは素晴らしいクルマを用意してくれているから、マクラーレンのみんなに感謝したい。Q3では最初の走行で1コーナーをロックさせてしまい、望んでいた以上に少しストレスのある状況になったけど、落ち着いて、肝心な時にまとめることができた。明日に関しては天候がどうなるか分からないし、ライバルもとても速いことは分かっている。大きなチャレンジになるけど、今夜のうちに準備を整え、最高のパフォーマンスを発揮することだけに集中する」
2番手:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
「明日のレースでフロントロウからスタートできるのは本当にうれしい。予選は予想外の突風が多くて簡単ではなかったけど、Q1からQ3まですべてをまとめ上げ、必要な時に良いラップを仕上げることができた。週末を通してクルマにはどんどん慣れてきていて、このサーキットでの走りを楽しんでいる。観客は素晴らしく、ベストを尽くすための大きなエネルギーをもらえる。スプリントはエキサイティングだった。最後はミディアムタイヤでプッシュしてランド(ノリス)にプレッシャーをかけたけど、オーバーテイクを仕掛けるほどのスピードはなかった。それでも、それは明日のレースにとって良い兆候だ。前方からスタートできるのはエキサイティングだし、周りのクルマと戦い、コンストラクターズ選手権の2位争いのために良いポイントを加えられるようにしたい」
3番手:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
「今朝のスプリントはなかなか良かったけれど、直線スピードが少し足りなくて、かなりの周回でフェルナンド(アロンソ)の後ろに詰まってしまった。予選に向けては今朝のスプリントの後にクルマを少し変更して、そこからいくらかパフォーマンスを引き出すことができた。今日は非常にタイトな戦いだったが、Q2とQ3で良いラップをまとめられたので、これまでの週末の難しさを考えれば3番手スタートには満足しているし、チームは本当に良い仕事をしてくれた。スタート後に前をキープできれば、チームに良い結果を持ち帰るチャンスはある。今日、WECで53年ぶりにコンストラクターズタイトルを獲得した我々のチームに大きな祝福を。そしてドライバーズタイトルを獲得した#51号車のアントニオ(ジョビナッツィ)とチームメイトたちにもおめでとう。みんな素晴らしい仕事をしたし、バーレーンのチーム全員がこの成果を祝うに値する」
4番手:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
「思い描いていた一日にはならなかった。スプリントも予選も非常にトリッキーなコンディションで、どれだけグリップがあるのか分からない状況だったし、その代償を払うことになってしまった。とはいえ、クルマは週末を通して速さがあるので、明日はそれを生かしてトップでフィニッシュしたい」
5番手:アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
「今朝のスプリントは難しかったけど、慌ただしい予選セッションの中でしっかりすべてをまとめ切れたことをうれしく思う。コンディションはとても厳しくて、速いクルマがあっても、ほとんどの時間はコース上に留めるのに必死だった。だからこのP5は少し驚きでもあり、チームとして素晴らしい結果だ。明日はとても興味深いポジションからのスタートになるし、コンストラクターズ選手権のために大事なポイントを取る大きなチャンスだ。最善の結果を得られるように全力を尽くす」

6番手:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
「まずはキミに大きな祝福を。彼は本当に素晴らしい仕事をしたし、彼とチームを誇りに思う。自分としては、今日のP6は望んでいた場所ではない。ソフトタイヤを適切なウィンドウに入れるのにかなり苦労して、十分なグリップを見いだせず、良いラップをまとめることができなかった。昨日はフリー走行が1時間しかなく、しかも一晩で天候が変わったから、ソフトとミディアムの両方を機能させるのは難しかった。とはいえ3列目スタートは理想とは言えないけれど、フェラーリの1台とレッドブルの2台の前にいる。これはコンストラクターズ選手権2位の争いにおいて非常に重要だ。今朝のスプリントではチームとして良いポイントを加算できたし、明日の決勝でも同じことを目指す」
7番手:リアム・ローソン(レーシングブルズ)
「両方のクルマをQ3に入れられたのはチームにとって素晴らしい結果だ。スプリントが厳しかっただけに、予選でのペースがとても強かったのは良かった。Q3で最後の周回にいくつかのタイムロスがあって、いくつかのポジションを落としてしまったのは残念だが、明日のスタート位置としては悪くない。目標はいつも通りポイントだ。明日も全力で臨む」
8番手:オリバー・ベアマン(ハースF1チーム)
「1周目からフィーリングはとても良かったし、自分たちの競争力には驚かされた。Q1は3番手、Q2は2番手と非常に強かった。Q3の1回目のアタックは良いラップだと思ったけれど、Q2の自己ベストを更新できなかった。そうなったのは少し奇妙だし、トラックが進化していなかったというのもあると思う。でも、とても良い予選だったことに変わりはない。スプリントでは素晴らしいレースペースを示せたし、明日は良いポジションからスタートできる。レースが本当に楽しみだ」
9番手:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
「今朝のスプリントでスパ以来のポイントを獲得でき、午後の予選ではシルバーストン以来のQ3進出を果たせた。今日は争いに加わるだけのポテンシャルがあったことが確認できたし、それを明日の決勝に持ち込みたい。スプリントでは、戦えるクルマだと感じていた。ポイントが近いことは分かっていたし、レースを通して激しく戦い、最後はランス[ストロール]に対してターン1で仕掛けに行った。たった1ポイントだけど、チーム全体の士気を高めてくれる。最近は厳しい状況が続いていたけれど、なぜここで競争力を発揮できているのかいくつか考えがある。一方で、もっと答えを掘り下げる必要もある。予選では、トップ5に入るまであと数百分の数秒だった。最後のアタックは決してベストではなかったが、それでもトップ10からスタートできる。明日はそのポジションを堅守して、再びポイントを狙っていく」
10番手:ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
「今季初めてQ3に進めたのは最高だ。そうは言っても、簡単なセッションではなかった。風の影響でクルマが予測しづらく、終始バランスが難しくて、ラップをつなぐのが大変だった。それでも踏ん張ってトップ10に入れたのは、このコンディションを考えればしっかりした結果だ。スプリントは残念な結末になってしまったけど、レッドフラッグの間にクルマを修復し、その直後にはさらに別の問題に対処するためギアボックスを降ろす必要があったのに、チームは素晴らしい仕事で短時間のうちに修理をやり切ってくれた。パッケージの改善に向けて懸命に取り組んできたし、その進歩が見えてきたのは心強い。明日はドライのレースになりそうで、楽ではないかもしれない。後ろには速いクルマが何台もいるから、賢く、クリーンに走って、訪れるチャンスを逃さずにいきたい。狙いはいつだってポイントだし、全力で持ち帰る」
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