アストンマーティンF1 ランス・ストロールの“無言の抵抗”の理由を説明

カナダ人ドライバーは日曜のモンツァでのレース後、数少ない言葉しか発せず、記者たちは質問を続けるのに苦労するという気まずい雰囲気となった。ストロールは17番手スタートから18位完走という厳しい午後を過ごし、完走した中では最後の順位に終わった。
終盤に1回だけピットインするというリスキーな戦略を取ったが、状況を好転させることはできなかった。
エステバン・オコンとの接触でコース外へ押し出される場面もあり、それが気分をさらに悪化させることになった。この件でハースのオコンには5秒加算ペナルティが科された。
この件について尋ねられたストロールは「それについて言うことは何もない」とだけ答え、それ以前の2つの質問にも短い返答しかしなかった。そして他の質問を無視したままセッションを終え、その場を後にした。
ストロールのほとんど無言の対応について他の記者から伝えられたクラックは、ドライバーの不満の背景について説明を試みた。
「我々はピットガントリーで問題を抱えていて、それを理解する必要がある」とクラックは語った。
「我々はすでにログデータをダウンロードしており、これもまた対処しなければならないことのひとつだ」

アストンマーティンは、モンツァでストロールを長く引っ張り続けたのは、終盤のセーフティカー出動に賭けていたためだが、それは起こらなかった。
クラックは、ストロールを引っ張ったチームの決断はリスクを取った結果だと説明した。チームは、終盤にセーフティカーが出れば順位を上げられると見込んでいたのだ。
「僕はこうした状況について思うのだが、デグラデーションがほとんどないレースで後方からスタートしたときは、チャンスを待つしかない」とクラックは語った。
「これまでいつも我々がピットストップを終えた後にセーフティカーが出ていたので、『今回はセーフティカーが出るまで待とう』と言ったのだが、結局出なかった」
「だから、全力で走っているのに何も得られないとなれば、フラストレーションを抱くのは当然だと思う。ある程度の苛立ちは理解できる」
アストンマーティンにとっても散々な午後だった。フェルナンド・アロンソは序盤、リアサスペンションの故障で現実的なポイント獲得のチャンスを失ってリタイアを余儀なくされた。
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