アストンマーティンF1 ランス・ストロール解雇説を否定「2026年以降も契約下」

26歳のストロールがF1スペインGPを欠場し、その後再び手首の手術を受けた理由について、ガレージ内での癇癪が原因だったという噂が浮上している。
だが、チームはそれを否定。アストンマーティンは今週末のF1カナダGPでふたたび2台体制で臨む予定だ。それに先立ち、ストロールはここ数日、ポール・リカールで旧型F1マシンによる「数ラップ」の走行をこなしている。
シルバーストンを拠点とするチームは「ランスは体調も万全で、元気にしている」と報告している。
しかしこの一連の怪我の騒動により、ストロールの今後に関する憶測は再燃しており、多くの関係者は父ローレンス(チームオーナー)が息子をフェルナンド・アロンソのチームメイトとして維持し続ける理由が尽きつつあると見ている。
実際、2026年シーズンに向けてはジョージ・ラッセルや角田裕毅がストロールのシート候補として噂されている。
チームの広報担当者は「ドライバー市場についてメディアが憶測を報じるのは当然のことだ」とした上で、「我々は2026年以降も契約下にあり、コミットしている素晴らしいドライバー陣を擁している」と述べた。
それでも、F1ドライバーとしての情熱が低く、中団グリッドレベルの実力という評価がストロールに付きまとう状況は続いている。

ライバルであり友人でもあるエステバン・オコンは、母国GPを控えたストロールについてモントリオールの地元紙『Le Journal de Montreal』に語った。
「彼は多くを語るタイプじゃない。でも信頼している人には心を開いているよ」とオコン。
「彼も彼の父親も本当に素晴らしい人たちだ」と付け加えた。
オコンは、カート時代からストロールを知っているという。
「人々は理解できないかもしれないけど、ランスは他の誰にも負けないほどレースに情熱を持っている」とオコンは強調した。
「彼は、運転することが好きなんだ。それ以外のことにはあまり興味がない」
また、ストロールが父親の財力によってF1にいるだけという批判についても反論した。
「それは事実じゃない。ランスは、(マックス・)フェルスタッペンやシャルル・ルクレール、僕と同じように国際カートレースで勝ってきた人間なんだ。僕たちは皆、一緒に戦っていたし、ランスもそのグループの一員だった」
「お金のおかげでF1にたどり着いたというのは間違いだ」とオコンは続けた。「たしかに、F1に行くまでの道がラクになることはある。でも最終的にクルマに乗っているときには、お金は何の助けにもならないんだ」
なお、ドイツの『Auto Motor und Sport』誌によれば、ストロールは今週末のレース出走に向け、FIAによる最終的なメディカルチェックを受ける必要があるという。
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