アストンマーティンF1 2026年ホンダPU時代へ「共通通貨は“ミリ秒”」
2026年からホンダ製パワーユニットへの切り替えを控えるアストンマーティンF1。その準備が進む中で、CEO兼チーム代表のアンディ・コーウェルは、自身の技術的バックグラウンドが大きな力になると語った。

メルセデスのハイブリッドパワーユニット開発を牽引し、長年にわたりF1エンジンの最前線にいたコーウェルは、ホンダとの協業に対して高い信頼を示しつつ、チームとエンジンサプライヤーの橋渡し役を担う意志を明かした。

「F1のエンジンに深く関わっていたのは5年前までだが、2026年以降はホンダがパワーユニットを担当することを十分に尊重している」と語るコーウェルは、今後の鍵を「共通言語」にあると指摘する。

「車体のあらゆる担当者――コンポジット設計、サスペンション、車両力学、空力――が共通して重視すべきなのは、ラップタイムという“共通通貨”で評価できる“マシンとしての総合性能”だ」

アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダ F1

コーウェルは、かつて自らがエンジニアとして携わった視点を活かし、ホンダ側とファクトリー側の技術的意思疎通を支援する構えだ。

「私はホンダのエンジニアたちの議論を聞いて、彼らがどんな課題と向き合っているのかをファクトリー側に伝えることができる。同時にホンダ側にも、『なぜ統合チームがこの要求を出しているのか』を説明できる。両者をつなぐ“通訳役”になれると思っているし、性能の共通指標である“ミリ秒”という単位で物事を考えられるのが強みだ」

2026年の新時代に向けて、アストンマーティンとホンダの協力関係がどう築かれていくのか。その中心には、コーウェルの経験と洞察が据えられている。

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / アストンマーティンF1チーム / ホンダF1