アントネッリ F1シンガポールGP予選で反省「感情に流されて限界を超えた」
メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、チームメイトのジョージ・ラッセルがポールポジションを獲得した一方で、自身は4番手に終わった。予選後、19歳の新人は「感情が先走ってしまった」と振り返り、自身の走りを反省した。

アントネッリは「本当にフロントロウを狙えると思っていた。僕たちは速かったから。でも、感情が入りすぎて少し緊張してしまい、オーバードライブしてしまった」と語った。

「どんどんプッシュして、コーナーにスピードを持ち込みすぎた。限界を超えていたんだ」

彼の予選は波乱の展開だった。Q1では最初のアタックを諦めざるを得ず、ウィリアムズのカルロス・サインツとの間で進路妨害の調査も行われたが、不問となった。その後、最後のアタックで5番手に入りQ2進出を果たしたが、Q2では1回目のラップがトラックリミット違反で抹消され、2回目のラップでもターン13で一瞬コントロールを乱し、ラッセルとの差を0.5秒失った。

それでも終盤でタイムを取り戻し、セッションを3番手で通過した。だが、Q3では勢いを維持できず、最終的に自己ベストを更新できないまま終了した。

「Q1とQ2は良かった。サインツとの件で1回目のラップを失って少しプレッシャーを感じたけど、ちゃんとまとめられたと思う。Q2もすごく調子が良かったけど、2周目で大きなミスをして少しタイムを落とした。それでも上位につけられた」とアントネッリは説明した。

「でもQ3では感情が入ってしまって…残念だった。データを見るとほとんどのコーナーではQ2より速かったのに、いくつかのコーナーでプッシュしすぎた。あそこではもうプッシュしなくてもよかったのにね」

アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

テレメトリーデータによると、アントネッリはQ3でターン1、7、8、16でブレーキを遅らせ、特にターン7〜8間ではスロットル操作もより攻撃的だった。その結果、一時はQ2ラップより0.3秒以上速いペースを記録し、マックス・フェルスタッペンを上回ってフロントロウに並ぶ可能性もあった。

しかし、ターン7でスピードを持ち込みすぎてタイムを失い、さらにターン10でも詰めすぎてしまい、以降の区間でリズムを崩してしまった。最終的にQ2の自己ベストより0.112秒遅れて4番手にとどまった。

「2回目のアタックでもすでに速かったのに、全部失ってしまった。本当に残念。ポテンシャルはもっと高かったと思う」と彼は語り、悔しさをにじませた。

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カテゴリー: F1 / アンドレア・キミ・アントネッリ / メルセデスF1