アルピーヌF1から消えたメルカド・リブレ コラピントを巡る静かな変化
バルセロナで行われた2026年F1シェイクダウンの現場で、ある変化が関係者の目を引いた。フランコ・コラピントの最も象徴的なアルゼンチン系スポンサーであるメルカド・リブレのロゴが、アルピーヌF1のリバリーから静かに姿を消していた。

このタイミングは、フラビオ・ブリアトーレが「コラピントは2026年シーズンを通して安泰だ」と公に強調してから、わずか数日後のことだった。そのため、パドックでは自然と憶測が広がることになった。

パドック内で移動するメルカド・リブレの存在感
注目を集めたのは、ロゴが消えた事実そのものだけではない。メルカド・リブレは同時期に、別の形でパドック内に姿を現している。

セルジオ・ペレスがドライブするキャデラックF1では、彼のヘルメットに同ブランドのロゴが確認された。また、報道によれば、同社はブラジル子会社を通じて、アウディF1に所属するガブリエル・ボルトレトの支援にも関与する見通しだという。

一方で、関係者は「アルピーヌとメルカド・リブレの交渉は現在も継続中だ」と強調しており、完全な決裂を示すものではないとしている。

コラピントが語る新時代への集中
こうした周囲の動きとは対照的に、コラピント本人は冷静な姿勢を崩していない。バルセロナでスペインメディアの取材に応じた際、彼は新レギュレーション初年度への前向きな思いを口にした。

「新しい時代で、昨年とはまったく違うクルマだ。だからこそ、シーズンのスタートには大きな情熱とモチベーションを持って臨んでいる」

「このチームは信じられないほど懸命に働いてきた。ファクトリーでは1,000人以上が昼夜を問わず、クルマをサーキットに送り出すために作業している」

期待値を抑えた現実的なアプローチ
コラピントはまた、他チームとの比較について慎重な姿勢を示している。

「他のチームがどこにいるのかを知るのはとても難しい。僕たちは他の情報をほとんど持っていない。だからまずは、自分たち自身を高めることに集中しなければならない」

22歳の若手は、結果よりもプロセスを重視する姿勢を明確にした。

アルピーヌF1チーム フランコ・コラピント

リザーブドライバー起用への見解
リザーブドライバーであるポール・アロンの存在について問われると、コラピントはシート喪失の可能性を示唆する見方を一蹴した。

「サードドライバーは、特に新しいクルマのシーズンではチームを助けるためにいる。彼らの役割はとても重要だ」

不安や疑念を感じさせない、落ち着いた口調だった。

ガスリーはMotoGPへの投資で存在感
F1パドックの外でも、アルピーヌの話題は続いている。コラピントのチームメイトであるピエール・ガスリーは、ギュンター・シュタイナー率いるテック3を支援する投資家グループに参加した。

ガスリーは、自身が共同設立したトレイル・スラム・ファンドを通じて、このプロジェクトに関わっている。

「テック3というブランドの強さと、MotoGPの長期的な成長に強い確信を持っている。チームにはまだ引き出されていない大きなポテンシャルがあり、その価値を高める手助けができることを楽しみにしている」

アルピーヌを取り巻く2026年の物語は、マシン開発やレギュレーション対応だけでなく、スポンサーや投資という舞台裏でも、静かに動き始めている。

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カテゴリー: F1 / アルピーヌF1チーム / F1スポンサー / フランコ・コラピント