フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1に厳しい現実「夏まで改善はない」

アストンマーティンは2026年F1レギュレーション導入初年度で深刻な低迷に陥っており、マイアミGP終了時点でコンストラクターズランキング最下位。未だノーポイントの状況が続いている。
マイアミGPでは両マシンがスプリントと決勝を完走し、2025年アブダビGP以来となる2台完走を果たしたものの、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールは15位と17位に終わった。
一方で、パワーユニットを供給するホンダは、シーズン序盤を悩ませていた振動問題に改善の兆しが見えているとされる。マイアミではアストンマーティンとHRCが対策を進め、ドライバー側からもポジティブな反応が得られていた。
しかしアロンソは、競争力そのものについては短期間で改善するとは考えていない。
「一歩ずつ進めていくしかない」とアロンソはマイアミでメディアに語った。
「これから数戦は厳しいレースになると思うし、同じことの繰り返しになるだろう」
「もちろん、木曜、金曜、土曜、日曜と毎日メディア対応がある」
すると記者が冗談交じりに「申し訳ないね」と返し、アロンソは笑いながら続けた。
「大丈夫だ。君たちは仕事をしているだけだからね。でもメッセージはずっと同じになると思う。夏休み後までは改善はないだろう」
「カナダで何を期待するか? 同じだ。オーストリアでは? 同じだ」
「チーム全体のフラストレーションをうまく管理しないといけない。でも僕たちは落ち着いているし、全員が夏以降により良い後半戦にするために全力を尽くしている」
“小幅アップデートでは意味がない” アロンソが語るコスト制限の現実
アストンマーティンがマイアミGPにアップデートを持ち込まなかった判断についても、アロンソは理解を示している。
5週間のインターバルがあったにもかかわらず、フェラーリが11点ものアップグレードを投入した一方で、アストンマーティンは空力アップデートをゼロとした。
その代わり、チームはホンダとともに振動問題の解決に注力。シャシーをHRCのさくらの施設へ持ち込み、対策作業を進めていた。
アロンソは、現状の戦力差では小規模アップデートを繰り返しても意味がないと説明した。
「僕は状況を理解しているから納得している」とアロンソは語った。
「チームからは、毎戦コンマ1〜2秒の改善を持ち込んでも順位は変わらないと説明されている」
「僕たちは19番手か20番手で、前との差は1秒ある。だから毎戦コンマ2秒を追加しても順位は変わらないし、それは予算制限やシステム全体に大きな負荷を与えるだけだ」
「だから1.5秒や2秒レベルの改善が得られない限り、製造ボタンを押すべきではない。僕たちはお金を無駄にすることになる」
さらにアロンソは、当面はドライバビリティ改善が中心になると説明した。
「ドライバビリティ面では改善できると思う。でもパフォーマンス面では違う。だからチーム全体で耐えなければならない」
「しばらくは非常に厳しいレースが続くだろうし、同じ質問と同じ答えの繰り返しになると思う」

アストンマーティンF1の希望はエイドリアン・ニューウェイに託される
アストンマーティンは2026年からホンダとのワークス体制を開始し、新レギュレーション時代でタイトル争いへ加わることを目標に掲げていた。
ローレンス・ストロール率いるチームは、その切り札としてエイドリアン・ニューウェイを招聘。ニューウェイはこれまでF1で26回のタイトル獲得に関わってきた伝説的デザイナーとして知られる。
しかし現時点では、AMR26の基本コンセプトそのものに課題があるとみられている。
内部関係者の間では「仮に現在のメルセデス製パワーユニットを搭載していても苦戦していたはず」との見方も出ており、問題は単純なパワーユニット性能だけではないという。
ホンダ側の振動対策が一定の成果を見せ始めた一方で、真のパフォーマンス改善はニューウェイ主導による大規模開発を待つ必要がありそうだ。
そのため、アストンマーティンが本格的な巻き返しを見せるのは、アロンソ自身が語ったように「夏以降」になる可能性が高まっている。
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