ルイス・ハミルトン F1ハンガリーGP惨敗も「レースへの愛は失っていない」

7度のF1ワールドチャンピオンであるハミルトンは、ハンガロリンクでの週末を通じて苦戦。決勝では12番グリッドからスタートし、結局順位を上げることなくそのまま12位でフィニッシュ。ポイント圏外に沈んだ。
40歳のハミルトンは、ハードタイヤでレースをスタートし、終盤にミディアムへ交換する戦略を採った。しかし、トラフィックに阻まれ、順位を上げる展開には至らなかった。
予選後の土曜日には「完全に役立たずだ」「フェラーリはドライバーを替えた方がいい」とスカイスポーツのインタビューで語り、大きな話題を呼んだ。
日曜の決勝後、その発言の真意について問われると、ハミルトンは次のように答えた。
「特にってわけじゃない。ただ、ああいう感情になるときはある」
「舞台裏ではあまり良くないことがいろいろ起きてるんだ」
さらに「レースへの愛は失っていないのか?」との質問には、力強くこう返した。
「いや、僕は今でもレースが大好きだよ」
F1のCEOで元フェラーリ代表のステファノ・ドメニカリも、この状況にコメントした。
「まず第一に、ルイスは宝物のような存在で、素晴らしいアスリートだ」とドメニカリはスカイに語った。
「困難な時期でも、彼は必ず巻き返す。なぜ彼がここにいるのか、その理由を示してくれるはずだ」
「彼は8度目のタイトルを目指していて、きっとまた勝利をつかむ。ルイスを信じてほしい。夏休み明けにはとても強い走りを見せてくれるだろう」
フェラーリのチーム代表であり、ハミルトンが若手時代からの知己でもあるフレデリック・バスールも彼を擁護。予選後の「役立たず」発言を深刻には受け止めていないと語った。
かつてメルセデスでハミルトンの7度中6度のタイトルを共に手にした元ボス、トト・ヴォルフも言及。
「ルイスは史上最高のF1ドライバーなんだって、自分自身に思い出させるべきだ」と語り、現在はライバルチームにいる立場ながら、将来的に彼が「競争力あるマシンを手にすれば8度目のタイトルも狙える」とまで述べた。

ハミルトンとフェラーリ、厳しい2025年
今シーズン、ハミルトンとフェラーリの両者は高い期待を抱いてスタートを切った。
フェラーリは前年のコンストラクターズ選手権でマクラーレンに次ぐ2位を獲得し、ハミルトンも自身最悪のシーズンからの復活を目指しての移籍だった。
しかし、SF-25は期待に応えられておらず、今季ここまでシャルル・ルクレールが挙げた表彰台は5回のみ。
ハミルトンにとってのハイライトは、中国GPのスプリントレース優勝のみであり、それ以降のグランプリ本戦では一度もトップ3に入れていない。
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