ウィリアムズ FW37
ウィリアムズは、2015年F1マシン『FW37』を発表。新たなレギュレーションに従って設計されたノーズを披露する最初のチームとなった。

ウィリアムズ FW37のノーズは、2014年と同じように気流への障害を最小限に抑えるために規約の解釈が広げられている。

ノーズ先端の小さな突起は、ノーズをレギュレーションで許容された最小限のパッケージに収めるために整形されている。結果として、昨年マシンFW36と比較して、より短く、スクエアな形状となった。

メインの楔形のノーズは、2014年のメルセデスのようにフロントウィングのステー部分でU字型になるが、構造と空力はメルセデスとは異なっている。

ノーズ先端の突起は、第一の最小横断面積(ノーズ先端の50mm後方で9,000mm²)を作ることによって新しいレギュレーションを満たしている。そして、ワイドな第二の先端部は、第二に規定された横断面積(ノーズ先端の150mm後方で20,000mm²)を作っており、フロント下部の気流を解放するために出来る限りフロントウィングから離され、ノーズを持ち上げている。

2015年の新しい規約は、ノーズシェイプだけでなく、フロントバルクヘッドからコックピットまでのシャシーの傾斜にも影響を与えている。この構造を許容するためにフロントサスペンションは出来る限り高い位置にマウントされ、上側のウィッシュボーンは、モノコック上面とほぼ同じ高さに取り付けられている。下側のウィッシュボーンは、従来型の“A”アームとなっており、2015年にコピーされると予想されている昨年のメルセデスのバージョンにはなっていない。

リア周りはFW36と類似点が多いが、ウィングや他の空力付加物は、テスト前、さらには開幕戦前に変更されると思われる。

ロールフープ周りには、ERSの冷却が目的だと思われる新しい冷却インレットが作られているが、サイドポッドの開口部ははるかに小さく、狭く、浅くなっている。下部が深くえぐられ、エンジン後方でタイトになる残りのサイドポッドの形状は、FW36のデザインを保持している。

カバーの下については、メルセデスの2015年仕様のエンジンにウィリアムズ独自のギアボックスが搭載される以外はほとんどわかっていない。

全体的にウィリアムズ FW37のデザインは、2014年後半のウィリアムズのペースを考えた最も実用主義的なアプローチのように思われる。



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カテゴリー: F1 / ウィリアムズ・レーシング