ウィリアムズF1代表、2026年の最低重量は「多くのチームが達成できない」

舞台裏ではすでに、多くのチーム代表が不都合な現実を覚悟しているという。最新鋭の2026年マシンの多くが、FIAの狙う重量、そして理想とされる重量を上回ってしまう可能性が高いというのだ。
ボウルズは、新レギュレーション開始時から最低重量に到達できるという楽観論に冷や水を浴びせた最新の幹部の一人であり、その見立ては率直だ。大半のチームは達成できないだろうという。
極めて野心的な目標
FIAの2026年レギュレーションは、当初から厳しい内容になることが予想されていた。マシンの小型化、グラウンドエフェクト空力への依存低下、そしてハイブリッドパワーユニットにおける電動要素の大幅な比重増加により、F1史上でも屈指の複雑な技術課題が生まれている。
その中心にある数値が、エンジニアたちの眠りを奪っている。最低重量768kgだ。
これは現在の800kgから32kgの削減を意味するが、同時にバッテリーは内燃機関とMGU-Kによる約50対50の出力配分を支えるために大型化する。
FIAは、最大ホイールベースを200mm短縮し、全幅を100mm縮小、さらにタイヤ幅を狭めることで重量を相殺できると主張してきた。
理論上は筋が通っているが、現実にはその目標がいかに厳しいかをチームは思い知らされている。
「他のチームがどこにいるのか知ることができればいいが、ほとんどはオーバーウェイトになると思う」
ボウルズは昨年アブダビで、そう語った。
「それが単純な事実だ。非常にアグレッシブな目標だが、達成可能ではある。レギュレーション発表から5〜10か月後には、妥当な位置に収まる数字になると見ているので、私は落ち着いている」
その冷静な口調の裏には、シーズン序盤の勢力図を大きく揺るがしかねない現実がある。F1では重量が10kg増えるごとに、ラップタイムはおよそ0.3秒失われるとされる。この差は、新時代の序列どころか、選手権全体を左右しかねない。

過去の教訓と高くつく代償
ボウルズの見解は、メルセデスを含む他チーム内部でも共有されている。メルセデスのエンジニアリング責任者アンドリュー・ショブリンも、2026年プロジェクトにおける重量管理の重要性を強調している。
「重量は非常に大きな課題だ。限界値は部品を積み上げて決められたものではなく、単純に設定された数値だ。部品を作る前に重量を削る方が、マシン完成後や在庫が出回った後に削るより、はるかに安く済む」
「過去のレギュレーションでも、最初は10〜20kgオーバーだったチームがあった。それはコストがかかり、開発の妨げになる。我々の目標は、できるだけ限界に近い状態でスタートすることだ」
この歴史的な背景は重要だ。過去の大規模レギュレーション変更では、重量超過でスタートしたチームが、単に軽量化するためだけに数か月と莫大な資金を費やし、その結果、性能向上のための開発リソースを失ってきた。
2026年はコストキャップの制約がこれまで以上に厳しい。そうしたトレードオフは、さらに痛みを伴うものになるだろう。
FIAは長期的にはマシン重量をさらに削減したい考えを示しているが、新時代の初期段階では、理想よりも現実的な対応が優先されることになりそうだ。
カテゴリー: F1 / ウィリアムズ・レーシング / F1マシン
