ウィリアムズ、F1イギリスGPでの戦略判断を説明
ウィリアムズのパフォーマンスエンジニアリング責任者を務めるロブ・スメドレーは、F1イギリスGPでのチームの戦略について説明した。
3番グリッドのフェリペ・マッサは、見事なスタートを決めて、フロントローのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグのメルセデス勢を追い抜き先頭に立った。
さらにセーフティカー後には、フェリペ・マッサをオーバーテイクしようとして膨らんだルイス・ハミルトンをバルテリ・ボッタスが交わして2番手に浮上した。
その後、第1スティントを通してウィリアムズが1-2体制を築いていたが、早めにピットインしたルイス・ハミルトンがアンダーカットに成功し、フェリペ・マッサとバルテリ・ボッタスは共に追い抜かれてしまった。
ロブ・スメドレーは、2セット目のタイヤを早く履きすぎてしまえば最後まで走り切れなくなる可能性があったため、それを懸念してルイス・ハミルトンの戦略に対抗することができなかったと説明した。
「早過ぎるタイミングは望んでいなかったし、とにかく1ストップを成功させられるようにしたかった」とロブ・スメドレーはコメント。
「それが最速の戦略だとわかっていたので、我々にとっては1ストップを成功させることが最優先事項だった。追いつ追われつの戦いに早過ぎるピットストップは必要ない。最後までタイヤを持たせることが必要だ。我々はそう判断した」
「メルセデスの行動を見守っていたし、彼らの方が速いマシンだということもわかっている。つまり、彼らのインラップを見ていた私は彼らがびっくりするほど速いことをわかっていたということだ。それに彼らのピットストップはとても素晴らしい。だから、とりあえずあまり長く待ちすぎないようにしつつも、レースの終盤にタイヤを失うことがないよう、早すぎもしないタイミングを見極めてバランスを取った」
さらに雨が降ったレース終盤にはニコ・ロズベルグに2番手の座を奪われ、それだけでなく、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)にも順位を奪われたウィリアムズ勢は最終的に表彰台を逃した。
フェラーリは、インターミディエイトタイヤへの交換をウィリアムズより1周早く実施しており、これが悪化するコンディションに功を奏した。
しかし、ロブ・スメドレーは、雨のタイミングを考えれば、セバスチャン・ベッテルのポジションの方が有利だったと語る。
「ストップするために最適なタイミングを待っていた。ルイスは我々よりも早くストップしていたはずだが、本当に見事な判断だったと思う。我々は自分たちのセクタータイムを見ようとしていた。事実、彼がストップしたラップのミドルセクターでは、はるかに速く走れていたんだ」
「雨はピットレーン出口とピットストレートの付近に降っていただけだった。ただ、明らかにウェットになるとわかるタイミングに関して、セバスチャン・ベッテルは我々に比べて15秒ほど多く判断する時間の猶予があった。我々のマシンはその時すでにピットエントランスを通過しており、入り口を通り過ぎたということはもう1周走るしかない。タイミングを逃してしまったことには非常に残念だ」
「レース終盤にチャンスがあると思っていたので、常に様子を伺っていたが、レースが進むにつれていずれ雨に見舞われることが明らかになっていった。あとは適切なタイミングを見い出すだけだった」
「最初に雨が降ったときにピットに入ってインターミディエイトタイヤに履き替えるマシンもあったが、明らかにあれは早すぎだ。あのタイミングでピットインしたマシンは本格的に雨が降りだす頃にはタイヤがダメになっていたのでもう一度ピットに入らなければならなかったはずだ。常に正確なタイミングを読むことが重要ではあるが、我々のマシンがいたコース上の位置を考えると、1周分、遅すぎた」
ロブ・スメドレーは、ウィリアムズのフラストレーションを明かしながらも、判断自体は支持している。
「当然、失望の思いはある。ウィリアムズ・マルティーニ・レーシングとして勝利を求めてここに来ている。毎朝、それを目指して目覚めている。その願いを叶えられる現実性はあると思っているし、もちろん、2台が絶好の位置につけた時にはダブル表彰台を達成したいと思っていた」
「とはいえ、奇跡はないということもわかっている。いったんメルセデスが後ろにつけば、彼らのマシンの方が速いことを考えれば、我々の2台を彼らの前に留めさせることは本当に難しい。かなりの実現性はあった。我々はレースをするためにここにいる。勝つためにここにいる。2台を表彰台に乗せたくてここにいるのだ。だが、そうはならなかった。我々の誰もがレーサーであるので、全員がっかりしている」
カテゴリー: F1 / ウィリアムズ・レーシング
3番グリッドのフェリペ・マッサは、見事なスタートを決めて、フロントローのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグのメルセデス勢を追い抜き先頭に立った。
さらにセーフティカー後には、フェリペ・マッサをオーバーテイクしようとして膨らんだルイス・ハミルトンをバルテリ・ボッタスが交わして2番手に浮上した。
その後、第1スティントを通してウィリアムズが1-2体制を築いていたが、早めにピットインしたルイス・ハミルトンがアンダーカットに成功し、フェリペ・マッサとバルテリ・ボッタスは共に追い抜かれてしまった。
ロブ・スメドレーは、2セット目のタイヤを早く履きすぎてしまえば最後まで走り切れなくなる可能性があったため、それを懸念してルイス・ハミルトンの戦略に対抗することができなかったと説明した。
「早過ぎるタイミングは望んでいなかったし、とにかく1ストップを成功させられるようにしたかった」とロブ・スメドレーはコメント。
「それが最速の戦略だとわかっていたので、我々にとっては1ストップを成功させることが最優先事項だった。追いつ追われつの戦いに早過ぎるピットストップは必要ない。最後までタイヤを持たせることが必要だ。我々はそう判断した」
「メルセデスの行動を見守っていたし、彼らの方が速いマシンだということもわかっている。つまり、彼らのインラップを見ていた私は彼らがびっくりするほど速いことをわかっていたということだ。それに彼らのピットストップはとても素晴らしい。だから、とりあえずあまり長く待ちすぎないようにしつつも、レースの終盤にタイヤを失うことがないよう、早すぎもしないタイミングを見極めてバランスを取った」
さらに雨が降ったレース終盤にはニコ・ロズベルグに2番手の座を奪われ、それだけでなく、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)にも順位を奪われたウィリアムズ勢は最終的に表彰台を逃した。
フェラーリは、インターミディエイトタイヤへの交換をウィリアムズより1周早く実施しており、これが悪化するコンディションに功を奏した。
しかし、ロブ・スメドレーは、雨のタイミングを考えれば、セバスチャン・ベッテルのポジションの方が有利だったと語る。
「ストップするために最適なタイミングを待っていた。ルイスは我々よりも早くストップしていたはずだが、本当に見事な判断だったと思う。我々は自分たちのセクタータイムを見ようとしていた。事実、彼がストップしたラップのミドルセクターでは、はるかに速く走れていたんだ」
「雨はピットレーン出口とピットストレートの付近に降っていただけだった。ただ、明らかにウェットになるとわかるタイミングに関して、セバスチャン・ベッテルは我々に比べて15秒ほど多く判断する時間の猶予があった。我々のマシンはその時すでにピットエントランスを通過しており、入り口を通り過ぎたということはもう1周走るしかない。タイミングを逃してしまったことには非常に残念だ」
「レース終盤にチャンスがあると思っていたので、常に様子を伺っていたが、レースが進むにつれていずれ雨に見舞われることが明らかになっていった。あとは適切なタイミングを見い出すだけだった」
「最初に雨が降ったときにピットに入ってインターミディエイトタイヤに履き替えるマシンもあったが、明らかにあれは早すぎだ。あのタイミングでピットインしたマシンは本格的に雨が降りだす頃にはタイヤがダメになっていたのでもう一度ピットに入らなければならなかったはずだ。常に正確なタイミングを読むことが重要ではあるが、我々のマシンがいたコース上の位置を考えると、1周分、遅すぎた」
ロブ・スメドレーは、ウィリアムズのフラストレーションを明かしながらも、判断自体は支持している。
「当然、失望の思いはある。ウィリアムズ・マルティーニ・レーシングとして勝利を求めてここに来ている。毎朝、それを目指して目覚めている。その願いを叶えられる現実性はあると思っているし、もちろん、2台が絶好の位置につけた時にはダブル表彰台を達成したいと思っていた」
「とはいえ、奇跡はないということもわかっている。いったんメルセデスが後ろにつけば、彼らのマシンの方が速いことを考えれば、我々の2台を彼らの前に留めさせることは本当に難しい。かなりの実現性はあった。我々はレースをするためにここにいる。勝つためにここにいる。2台を表彰台に乗せたくてここにいるのだ。だが、そうはならなかった。我々の誰もがレーサーであるので、全員がっかりしている」
カテゴリー: F1 / ウィリアムズ・レーシング