フェルスタッペンにレーシングブルズ支配株譲渡? レッドブルF1慰留策の噂

F1ジャーナリストのジョー・サワードによると、レッドブルが姉妹チームであるレーシングブルズの支配的な株式をフェルスタッペンに提供する可能性が取り沙汰されているという。実現性は不透明だが、この噂そのものがレッドブルの危機感を示している。
レーシングブルズ株式譲渡説の背景
ジョー・サワードは自身のニュースレター『Business of Motorsport』で、パドック内で語られている説として、レッドブルがフェルスタッペンにレーシングブルズの支配株を提供する可能性があると伝えた。
レーシングブルズは2006年にミナルディを買収して誕生したチームであり、現在もレッドブルが所有している。しかし近年は、1つの企業が2チームを保有する体制に対して疑問の声も高まっている。
FIA会長モハメド・ビン・スライエムは複数チーム所有に関する規制強化の可能性を示唆しており、将来的にレッドブルがレーシングブルズの売却を迫られるとの見方もある。
そのため、一部ではフェルスタッペンへの株式譲渡が解決策になるとの憶測が広がっている。ただしサワード自身は、この案が実現する可能性は高くないとの見方を示している。
フェルスタッペン残留が最優先課題
2026年からの新レギュレーション時代に入り、レッドブルはかつての圧倒的な優位性を失っている。
技術部門や経営陣から重要人物が流出したことに加え、フェルスタッペンの去就も不透明な状況となっている。メルセデス移籍説や引退説まで飛び交う中、チームとしては何としてもエースドライバーを引き留めたい考えだ。
サワードは、フェルスタッペンが少なくとも2027年末まではレッドブルに残留すると予想している。これは現行契約の終了より1年前にあたる時期であり、その頃には長年コンビを組んできたレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼがマクラーレンへ移籍するとみられている。
レッドブルはフェルスタッペン側に対し、近年の人材流出によって生じた穴を埋めるため、一流人材の獲得を進める方針を伝えているという。
現役ドライバーによるチーム所有の現実性
フェルスタッペンは2015年にトロロッソ(現レーシングブルズ)からF1デビューを果たしており、チームとの縁は深い。
F1の歴史を振り返れば、ジャック・ブラバムやブルース・マクラーレン、グラハム・ヒルらが自身のチームを所有しながらレースに参戦した例も存在する。しかし、その多くは1960〜70年代の話であり、現代F1ではほぼ前例がない。
フェルスタッペン自身もGT3レースで自らのチームを運営しているが、現役F1ドライバーが他チームのオーナーとなれば利益相反の問題が生じる可能性もある。
そのため、レーシングブルズ株式譲渡案よりも、契約解除条項への対応や競争力向上による残留説得の方が現実的との見方が強い。
夏休み前の決断に注目
フェルスタッペンのマネジメント陣は、夏休み前までに将来に関する方向性を定める見込みだ。
契約には解除条項の存在が指摘されているものの、マネージャー陣は「これまでもレッドブルには忠誠を尽くしてきた」と語っており、現時点で即座の離脱を示唆しているわけではない。
レーシングブルズの株式譲渡という噂は実現性こそ低いかもしれない。しかし、それほどまでにレッドブルがフェルスタッペン残留を重視していることを示す話題であることは間違いない。
2026年の新時代に苦戦するレッドブルにとって、チーム再建とフェルスタッペンの将来は切り離せない問題となっている。今後数週間の動向が、2027年以降のF1勢力図を左右する大きな鍵となりそうだ。
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