ホンダF1 アストンマーティンの前進に自信「今度はPUが上積みをもたらす番」

ハンガリーGPでは、エイドリアン・ニューウェイが手掛けたAMR26Bが実戦デビュー。フェルナンド・アロンソは予選で今季初のQ2進出を果たし、決勝でも中団グループと互角に戦えるレースペースを披露した。
チームはこのアップデートを2026年後半、そして2027年へ向けた開発の土台となる第一歩と位置付けている。
AMR26Bが示した大きな進化
ハンガリーGPでは、新型AMR26Bの進化が随所で確認された。
新シャシーは約14kgの軽量化を実現し、高速コーナーでのパフォーマンスはライバル勢にも強い印象を与えた。カルロス・サインツJr.も「中団勢で最も空力パフォーマンスに優れたマシン」と評したほどだ。
チーフ・トラックサイド・オフィサーのマイク・クラックは、その評価に笑みを浮かべながらも詳細には踏み込まなかった。
「ここでの目標は再び戦えるようになることだった。そして、それは達成できたと思う。アップデートパッケージは機能している。あとは次のステップへ進むだけだ」
さらに、このパッケージにはまだ引き出せていないポテンシャルが残されているという。
「まだ分からない。今後のレースでさらにパフォーマンスを引き出せるか確認していく。ランス(ストロール)はFP1のトラブルでFP2を走れず、セットアップを最適化する時間も不足していた。それでも良いスタートが切れたので、今後さらに何を引き出せるか見ていきたい」
クラックはザントフォールトでの追加データ取得にも期待を寄せた。
「ザントフォールトで、このパッケージからさらにパフォーマンスを引き出せるか確認したい」
また、マシンの長所については多くを語らなかったものの、「軽量化され、ダウンフォースも増えている」と笑顔で説明した。
タイヤ戦略でも進歩を証明
決勝では、AMR26Bの改善が戦略面にも好影響を与えた。
アストンマーティンは、多くのライバルがミディアムタイヤを選択する中、ソフトタイヤでスタートする積極策を採用。アロンソは36周にわたってソフトタイヤを維持し、アルピーヌ勢と互角のペースを維持した。
クラックは、この戦略を支えたのはマシン性能の向上だと説明する。
「タイヤ選択も忘れてはならない。今回も他とは異なるコンパウンドを選び、それが非常に良い判断だった。マシンにそれだけの力があれば、より攻めたタイヤ戦略を選択できる。エネルギーマネジメント、グリップ、タイヤ、戦略、そのすべてが連動している」
また、レースペースについても「期待していた通りだった」と評価し、新型マシンがロングランでも競争力を示したことを強調した。

ホンダ「今度はPUが上積みをもたらす番です」
一方、ホンダも新シャシーに大きな手応えを感じている。
トラックサイド責任者の折原慎太郎は、金曜日のフリー走行で発生したエンジンのオシレーションについて、その原因と対策を説明した。
「振動の問題ではなく、オシレーションの問題でした。冬季テストで経験したものとは異なります。FP1では両車で確認されましたが、解析の結果、燃焼特性とエンジン温度が関係していると考えられました」
「新しいシャシーでエンジン温度も最適化されていなかったため、保守的な設定からスタートしました。その後、温度管理を最適化するため各種パラメータを調整し、セッションを重ねるごとにマージンも減らしていきました。その結果、オシレーションは改善し、この点では大きな前進を果たせました」
ホンダは今週、ハンガロリンクでフィルミングデーを実施し、新仕様のADUOパワーユニットを初走行させる予定だ。200kmに制限された走行の中で、新PUと新シャシーの組み合わせを検証し、夏休み明けのオランダGP投入へ向けた最終確認を行う。
折原は、その目的について次のように説明した。
「何もご説明できないと言ってしまえば退屈な答えになってしまいますので、こう申し上げたいと思います。200kmのフィルミングデーを活用して、新しいシャシーと新しいパワーユニットを組み合わせて確認できる絶好の機会です。新しいパワーユニットがシャシーとどのように機能するのかを確認したいと考えています」
さらに、AMR26Bが競争力を取り戻した今、次はホンダの役割だと責任感を口にした。
「正直に申し上げると、プレッシャーはあります。ハンガリーでは非常に力強いレースペースを示すことができ、再び戦える位置まで戻ってきました。ここから前との差を縮めるためには、あらゆる改善が重要になります。ザントフォールトで新しいパワーユニットを投入することも非常に重要です」
「現在はシャシーがしっかり機能しています。ですから、今度は私たちのパワーユニットがマシン全体にさらなる上積みをもたらせるはずです」
今回のハンガリーGPは、アストンマーティンにとって復調への第一歩となった。AMR26Bが競争力のあるベースであることを証明した今、次なる焦点はホンダが投入する新仕様ADUOパワーユニットだ。シャシーとPUの両面が揃えば、アストンマーティンは中団争いからさらに上位へ迫る可能性を一段と高めることになりそうだ。
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