マックス・フェルスタッペン、予選での“デプロイ切れ”を説明 / レッドブル・ホンダ F1ベルギーGP 予選
レッドブル・ホンダF1のマックス・フェルスタッペンが、F1ベルギーGP予選での“デプロイ切れ”を説明。エネルギーが足りなかったことでフロントローを逃したのとの見方を否定した。

マックス・フェルスタッペンは、F1ベルギーGPの予選で2番手のバルテリ・ボッタス(メルセデス)が0.015秒差の3番手で終えた。ポールポジションのルイス・ハミルトン(メルセデス)からは0.526秒差がついた。

最終ラップを終えて、バルテリ・ボッタスとのギャップについて知らされたマックス・フェルスタッペンは無線で『あり得ない。エネルギーはあまりにすぐになくなってしまった!』と語っていた。

しかし、予選後、マックス・フェルスタッペンは最終コーナーでデプロイメントが足りなくなったものの、ラップ全体を通してエネルギーのマネジメント方法としてはそれが最速だったと語った。

「予選中は無意識のうちにスロットルを開いたままにするものだ。もちろん、ラップ全体を通してエネルギーを管理しようとしているけどね」とマックス・フェルスタッペンはコメント。

「でも、それがおそらく最速でラップを走る方法だったと思っている。他の場所で使い果たしてしまい、エネルギーが不足したことで、最後のコーナーの立ち上がりではエンジンが通常のように加速していないように感じてしまうものだ」

「常にそのように感じるし、たぶんデータを見返しても、まだそれが最速の方法だと思う。でも、少し奇妙な感じがすることもある」

今年、レッドブル・ホンダは土曜日の予選でメルセデスに匹敵することに苦労しており、スパ・フランコルシャンはパワー重視のサーキットであるため、メルセデスが容易にフロントローをロックアウトするものと考えられていた。

マックス・フェルスタッペンもメルセデスから大差をつけられると予想していた会場でのRB16のスピードに励まされたと語る。
「全体として、とてもポジティブな週末だと思う」とマックス・フェルスタッペンは語った。

「ここのロングストレートは僕たちにとって決して楽ではないけど、FP1からすぐにマシンの問題について適切なバランスを見つけることができたと思うし、それが役立っている」

「ポジティブな週末だし、それについて多くの文句はない。僕のミスがなければ、このような期待していなかったトラックでの予選でメルセデスに最も近づけたと思う。とても満足しているし、予選はかなりスムーズに進んだ」

■デプロイメントとは
デプロイメントとは、回生システムで蓄電したエネルギーをトラックのどの部分でどれだけ使用するかの配分量のことをいう。F1パワーユニットは、V6ターボエンジンに加え、運動エネルギー回生システム(MGU-K)と熱エネルギー回生システム(MGU-H)という2種類のエネルギー回生システムが組み込まれている。MGU-Kは、1周あたりの回生量が2MJ、放出量が4MJと規定されている。フルで放出した場合、約33秒、120kW(約160馬力)のパワーアシストとなる。ただし、回生量・放出量が規定されているため、この部分で大きな差がつくことはないといえる。一方、MGU-Hは回生量・放出量ともに制限がない。MGU-Hで蓄積したエネルギーをMGU-Kに配分(デプロイメント)すれば、33秒を超えて160馬力をアシストできるようになる。

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カテゴリー: F1 / マックス・フェルスタッペン / レッドブル・レーシング / ホンダF1