ヤルノ・トゥルーリ、ヨーロッパGPを振り返る
ヤルノ・トゥルーリがヨーロッパGPを振り返った。新しいバレンシアのストリートコースで、トゥルーリは5位入賞を果たし、トヨタF1チームは4位の座を守った。フリー走行のトラブルも含め、トゥルーリがバレンシアでの週末を語った。
楽しい夏休みを送れましたか?
「いい休みだったし、家族と一緒にしばらく過ごせたのも良かった。F1カレンダーはNASCARほどレースが詰まっているわけじゃないけど、それでもシーズン全体がコンパクトだからかなり忙しいことに変わりはない。それにレースとレースの合間にテストプログラムが集中しているからね。8月はテスト禁止期間だったから、その機会を利用してアメリカに行ってきた。特に何かのレースに足を運んではいないけど、でも実はマイアミでファン‐パブロ・モントーヤと彼の家族と一緒に一日過ごしたんだ。サーキットから離れて、一緒にひと時を過ごせたのは良かったよ。パドックの中ではなく、お互いの妻と一緒にビーチで過ごせたのは最高だったよ」
バレンシアの印象はいかがでしたか?
「(主催者は)いい仕事をしたと思うし、それにバレンシアは新たな素晴らしいF1コースだと思う。街の真ん中でレースをするのはいつだっていいものだ。雰囲気がいいし、それに今年は初開催だっただけに更に特別なものになったね」
サーキットそのものは如何ですか?
「平均速度が遅い典型的な市街地コースとは違うね。優勝した車の平均速度は時速193キロだったし、通常のストリートコースよりもランオフエリアが大きく取ってあった。レース中は何度かアクシデントが起こるかなと思っていたけど、でも実際には一度もセーフティーカーが出ずに済んだ。これは予想外だったね」
レースでは5位でしたが、この結果には満足していますか?
「満足だよ。チーム全体が力強いパフォーマンスを発揮してくれた。自分にとって週末の滑り出しは良くはなかった。金曜日はクルマのバランスに納得がいかなかったからね。ストリートサーキットの場合、特に初日はいつも以上の注意が必要になる。コースに埃が多く、グリップが十分じゃないからね。サーキットのレイアウトはすぐに覚えたからそれは問題じゃなかった。ただし、タイヤのラバーが路面に付着していくと、もっとコースを攻められるようになる。モナコではそうした路面変化が顕著だし、今回も同じようになるだろうと予想していた。土曜日の午前中に(クルマのセッティングを)かなり変更したが、最後のフリー走行でそれを確かめる機会はなかった」
何が問題だったのですか?
「ギアボックスのオイルポンプに問題があった。2度交換したがそれもまた壊れてしまったので、補機類の幾つかを交換した。その結果、土曜日の午前のフリー走行を走ることができず、手探り状態で予選に挑むことになったんだ」
予選第1セッションでは最速タイムでしたし、第2セッションではトップからコンマ1秒も離されていませんでしたが、これにはどのくらい驚きましたか?
「どんな結果になるのか分からなかったから、あれは嬉しい驚きだったね。正直に言えば、燃料が重い状態よりも軽い状態のクルマの方が遥かに扱い易かった。特に3回目のフリー走行を走れなかっただけにね。セットアップを完全に変更したものの、土曜日の午前中に全くそれを試せなかったため、予選ではとにかく手にしているクルマで走るしかなかった。予選第1セッションでは(アタックを)上手く決められて、第2セッションでもそれを繰り返すことができた。第3セッションの最初にもなかなかいいラップを決めることができたし、最後のアタックでも第1セクターではコンマ3秒タイムを縮めていた。ところがミスをしてしまったため、そのラップを諦めることになった。可能性としては恐らく予選5番手まで行けたと思うけど、今回の状況を考えればそれほど不満には思わなかったよ」
レースは予定通りに進んだのでしょうか?
「かなりいいスタートが切れたので、最初からポイント争いができた。セバスチャン・ベッテルの後ろにつき、自分の方がやや速いと感じていたものの、追い越しは無理だった。ただしそれほど遅れを取らなかったし、第1スティントは私の方が2周長かったので、ピットストップの際に彼の前に出ることができた。激しく攻めなくとも速いペースを維持することができていたし、タイヤとブレーキを労りながら走れていた。全てが順調だったね。その後、2回目のピットストップではキミ・ライコネンがタイムをロスしたので、そこで彼の前に出ることができた。あれは予想外だったし、彼がリタイヤするのを目にするまでは、5位を巡って激しい争いになると思っていたよ。自分たちのスタート位置を考えれば5位というのはいい結果だし、特に2台そろってポイントを獲得できたことが良かったと思う」
現在、トヨタはコンストラクターズ選手権4位の座を更に強固なものにしています。残りのシーズンに関しても楽観視していますか?
「もちろん楽観的に考えている。チームがとにかく激しくプッシュしているからね。我々の最近のレース結果は、トヨタがどれ程強くなってきたのかを示している。それに、どの週末でも常に競争力のあるクルマでレースできるというのはいいものだ。今年のトヨタはとてもいい仕事をしており、どのサーキットに行っても以前より強くて競争力が高くなっている。チームは開発作業を現在も精力的に進めているので、自分としても今後のレースでこの状態を維持し、ポイント獲得を続けていける自信がある。今後、モンツァテストに2日間参加するが、イタリアGPはセットアップに関して言えば一度きりの例外的レースになる。ダウンフォースをかなり削ることになるからね。テストの後は、個人的に好きなコースでもあるスパに向かう。あそこに向かう時はいつも気分がいいんだよね!」
カテゴリー: F1 / ヤルノ・トゥルーリ / トヨタ
楽しい夏休みを送れましたか?
「いい休みだったし、家族と一緒にしばらく過ごせたのも良かった。F1カレンダーはNASCARほどレースが詰まっているわけじゃないけど、それでもシーズン全体がコンパクトだからかなり忙しいことに変わりはない。それにレースとレースの合間にテストプログラムが集中しているからね。8月はテスト禁止期間だったから、その機会を利用してアメリカに行ってきた。特に何かのレースに足を運んではいないけど、でも実はマイアミでファン‐パブロ・モントーヤと彼の家族と一緒に一日過ごしたんだ。サーキットから離れて、一緒にひと時を過ごせたのは良かったよ。パドックの中ではなく、お互いの妻と一緒にビーチで過ごせたのは最高だったよ」
バレンシアの印象はいかがでしたか?
「(主催者は)いい仕事をしたと思うし、それにバレンシアは新たな素晴らしいF1コースだと思う。街の真ん中でレースをするのはいつだっていいものだ。雰囲気がいいし、それに今年は初開催だっただけに更に特別なものになったね」
サーキットそのものは如何ですか?
「平均速度が遅い典型的な市街地コースとは違うね。優勝した車の平均速度は時速193キロだったし、通常のストリートコースよりもランオフエリアが大きく取ってあった。レース中は何度かアクシデントが起こるかなと思っていたけど、でも実際には一度もセーフティーカーが出ずに済んだ。これは予想外だったね」
レースでは5位でしたが、この結果には満足していますか?
「満足だよ。チーム全体が力強いパフォーマンスを発揮してくれた。自分にとって週末の滑り出しは良くはなかった。金曜日はクルマのバランスに納得がいかなかったからね。ストリートサーキットの場合、特に初日はいつも以上の注意が必要になる。コースに埃が多く、グリップが十分じゃないからね。サーキットのレイアウトはすぐに覚えたからそれは問題じゃなかった。ただし、タイヤのラバーが路面に付着していくと、もっとコースを攻められるようになる。モナコではそうした路面変化が顕著だし、今回も同じようになるだろうと予想していた。土曜日の午前中に(クルマのセッティングを)かなり変更したが、最後のフリー走行でそれを確かめる機会はなかった」
何が問題だったのですか?
「ギアボックスのオイルポンプに問題があった。2度交換したがそれもまた壊れてしまったので、補機類の幾つかを交換した。その結果、土曜日の午前のフリー走行を走ることができず、手探り状態で予選に挑むことになったんだ」
予選第1セッションでは最速タイムでしたし、第2セッションではトップからコンマ1秒も離されていませんでしたが、これにはどのくらい驚きましたか?
「どんな結果になるのか分からなかったから、あれは嬉しい驚きだったね。正直に言えば、燃料が重い状態よりも軽い状態のクルマの方が遥かに扱い易かった。特に3回目のフリー走行を走れなかっただけにね。セットアップを完全に変更したものの、土曜日の午前中に全くそれを試せなかったため、予選ではとにかく手にしているクルマで走るしかなかった。予選第1セッションでは(アタックを)上手く決められて、第2セッションでもそれを繰り返すことができた。第3セッションの最初にもなかなかいいラップを決めることができたし、最後のアタックでも第1セクターではコンマ3秒タイムを縮めていた。ところがミスをしてしまったため、そのラップを諦めることになった。可能性としては恐らく予選5番手まで行けたと思うけど、今回の状況を考えればそれほど不満には思わなかったよ」
レースは予定通りに進んだのでしょうか?
「かなりいいスタートが切れたので、最初からポイント争いができた。セバスチャン・ベッテルの後ろにつき、自分の方がやや速いと感じていたものの、追い越しは無理だった。ただしそれほど遅れを取らなかったし、第1スティントは私の方が2周長かったので、ピットストップの際に彼の前に出ることができた。激しく攻めなくとも速いペースを維持することができていたし、タイヤとブレーキを労りながら走れていた。全てが順調だったね。その後、2回目のピットストップではキミ・ライコネンがタイムをロスしたので、そこで彼の前に出ることができた。あれは予想外だったし、彼がリタイヤするのを目にするまでは、5位を巡って激しい争いになると思っていたよ。自分たちのスタート位置を考えれば5位というのはいい結果だし、特に2台そろってポイントを獲得できたことが良かったと思う」
現在、トヨタはコンストラクターズ選手権4位の座を更に強固なものにしています。残りのシーズンに関しても楽観視していますか?
「もちろん楽観的に考えている。チームがとにかく激しくプッシュしているからね。我々の最近のレース結果は、トヨタがどれ程強くなってきたのかを示している。それに、どの週末でも常に競争力のあるクルマでレースできるというのはいいものだ。今年のトヨタはとてもいい仕事をしており、どのサーキットに行っても以前より強くて競争力が高くなっている。チームは開発作業を現在も精力的に進めているので、自分としても今後のレースでこの状態を維持し、ポイント獲得を続けていける自信がある。今後、モンツァテストに2日間参加するが、イタリアGPはセットアップに関して言えば一度きりの例外的レースになる。ダウンフォースをかなり削ることになるからね。テストの後は、個人的に好きなコースでもあるスパに向かう。あそこに向かう時はいつも気分がいいんだよね!」
カテゴリー: F1 / ヤルノ・トゥルーリ / トヨタ