WRC トヨタ ラリー・フランス
2019年のFIA 世界ラリー選手権(WRC) 第4戦 ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)の競技初日デイ1が3月29日(金)にコルシカ島南部ポルト・ヴェッキオの周辺で行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合2位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車) が総合13位に、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車)が総合16位につけた。

ラリーは28日(木)の夜、島南部のポルト・ヴェッキオで開幕。セレモニアルスタートを終えたラリーカーは、そのままポルト・ヴェッキオのパルクフェルメで1晩を過ごし、29日(金)の朝ステージへと向かった。デイ1は、3本のステージを日中のサービスを受けることなく、午前と午後で各2回走行。6本のSSの合計距離は121.82kmだった。

タナックは午前中2本目のSS2で首位に立ち、SS3でベストタイムを記録してリードを拡大。2位に1.3秒差をつけて午前中の走行を終えた。そして、午後も安定した走りを続け暫定首位でデイ1を走破した。しかし、SS6でダメージを負ったクルマでスロー走行をしていたミークに、後方からスタートしたエルフィン・エバンスが追いついてしまい、タイムをロスしたことが判明した。そのためチームは、タナックと首位争いをしていたエバンスに対して、タナックと同タイムが与えられるよう主催者に要請。その結果、タナックは首位のエバンスと4.5秒差の総合2位で、デイ1を終えることになった。

ラトバラとミークにとっては、非常に困難な1日になった。ラトバラは総合6位につけていたが、SS5でタイヤ交換をしたため約3分を失い、総合13位で1日を終えた。また、ミークはオープニングのSS1で左フロントタイヤとホイールにダメージを負い、約50秒を失った。しかし、直後のSS2ではベストタイムを記録。その後の2本のSSでもタナックに迫るタイムを記録するなど、好調を維持していた。しかし、SS5で走行ラインを乱して縁石に当たり、サスペンションにダメージを負ってしまい、その状態で最終のSS6も走らなくてはならず、トータルで3分近い遅れをとり総合16位でデイ1を終えた。ただし、ラリーはまだ2日間残っており、ラトバラとミークには選手権ポイント獲得のチャンスが残されているため、最終日の最終ステージまで彼らの戦いは続く。


競技2日目となるデイ2は、バスティア空港のサービスパークを中心に、島の北側で3本のステージを各2回走行する。SS7/10は島の最北端カップ・コルス(コルス岬)を舞台とする、とても風光明媚なステージで。また、SS9/12は今大会最長となる47.18kmのロングステージ。6本のSSの合計距離は174.50km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は489.18kmとなる。

トミ・マキネン(チーム代表)
オィットは1日を通してミスもなく、とても良い仕事をしてくれました。実はある時点で左フロントのダンパーがダメージを受け、完全な状態ではなかったので、本当の全開走行はできなかったと思いますが、それでも全体を上手くまとめてくれました。明日もまた長い1日なので、優勝争いをできると確信しています。ヤリ-マティとクリスは遅れをとったので、明日の朝に向けて気持ちをリセットする必要があります。クリスは本当に速かったのですが、朝はアンラッキーでした。また、午後のヤリ-マティに関しても同様です。まだ先は長いので、彼らには運転を楽しんでもらいたいと思います。

オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
満足できる1日になりました。午前中は新しいステージに対するペースノートが完璧ではなく、良いリズムを掴めませんでした。午後に関してはペースノートを改善したので状況は好転し、良いフィーリングで走れました。限界までは攻めませんでしたが、クルマのパフォーマンスは非常に高く、走りを楽しむことができました。今日、ライバルはとても速かったので、彼らとの戦いに勝つため、明日はもっとハードに攻めなくてはなりません。鍵を握るのはロングステージだと思いますが、非常にトリッキーなのでそう簡単には行かないでしょう。しかし、そこで必ずや大きな差を築けると信じています。

ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
連続する3本のステージのうち、午前も午後も2本目は私にとって困難なステージになりました。午前中はペースノートの完成度が高くなかったため、かなり遅れをとりました。そこで、昼食時間中にペースノートの改善に努めたところ、午後の再走ステージでは自信を持って走れるようになり、タイムも向上しました。しかし、2本目のステージの2km地点ではコーナーのインカットにより多くの砂利が路面に広がっており、そこからタイヤの空気が徐々に抜け始めました。運が悪かったとしかいえません。そのまま走り続けようと試みたのですが、結果的にクルマを止めてタイヤを交換しました。クルマのフィーリングはとても良く、運転を楽しむことができています。このまま最後まで走り続け、ラリーが終わった時に自分がどの順位にいるのか、様子を見たいと思います。

クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
正直なところ、とても困難な1日でした。最初のステージでは、「イン側をキープして走る」とペースノートに記していた長い高速左コーナーで、何かに当たってしまいました。レッキの段階では、自分にはまったく見えなかった何かにです。その後ペースは良く、失ったタイムを挽回しようと攻めました。午後のステージでは、高速の左コーナーでインに大きく切り込んだ際、砂利で滑ってしまい外側の縁石にクルマが当たりサスペンションアームを破損してしまいました。そして、その状態で最後のステージも走らなくてはなりませんでした。エバンス選手の進路を邪魔する意図はまったくなかったので、彼に正当なタイムが与えられて本当に良かったと思います。ヤリスWRCはとても運転しやすく、このラリーで勝つ力を備えていたので、今日の結果には納得できません。明日以降も運転を楽しみ、最後までミスのない走りを続けたいと思います。

注目のステージ:SS9&SS12 カスタニッチャ 全長47.18km
セブ・マーシャル(ヤリスWRC 5号車 コ・ドライバー)
今回のラリーでもっとも長いこのステージは、いくつかのパートは以前に走ったことがありますが、今回は進行方向が逆なので、本質的にはまったく新しいステージです。コース幅は狭いところもあれば広いところもあり、あらゆる要素を含んでいます。途中の5~6kmは、道の片側は舗装が新しいため良いコンディションですが、反対側は砂利が多くある古い舗装のままなので非常にトリッキーです。特に、2回目に走る際は砂利が掻き出されて非常に滑りやすくなるでしょう。

ラリー・フランス(ツール・ド・コルス) デイ1の結果
1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) 1h09m39.6s
2 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +4.5s
3 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +9.8s
4 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +26.1s
5 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +30.9s
6 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +36.3s
7 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +46.3s
8 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペWRC) +2m27.9s
9 エリック・カミリ/フランソワ-クサビエ・ブレッシ(フォルクスワーゲン ポロ GTI R5)+2m46.4s
10 ヨアン・ボナート/ベンジャミン・ボウルード(シトロエン C3 R5) +3m06.4s
13 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +3m33.6s
16 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +3m45.1s

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: トヨタ | WRC (世界ラリー選手権)