【WRC】 トヨタ:第4戦 ラリー・フランス 2日目…タナックが2位に浮上
2018年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)のデイ2が4月7日(土)にコルシカ島のバスティアを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合2位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(9号車)が総合4位に順位を上げた。前日8位のヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(7号車) は、SS8でクラッシュした際クルマがダメージを負い、リタイアすることになった。
デイ2は、サービスパークが置かれるバスティアの北側および西側エリアで、3本のステージを各2回走行。全6本、計136.90kmのSSが行なわれた。前日のデイ1に続き天気は良く、気温も上昇したことで路面は全般的にドライコンディションだったが、一部には湿っているところもあり、泥や砂利が多く出ているコーナーもあった。
デイ1で3位と5.5秒差の総合4位につけたタナックは、SS7で今大会初のベストタイムを刻みペースアップに成功。SS10では2度目のベストタイムをラッピと分け合い、総合2位に浮上した。また、ラッピも好調を維持しSS8とSS10でベストタイムを記録。6本のSSすべてでトップ3以内のタイムを刻むなど、極めて安定した速さを示した。3位の選手との差は10.3秒、2位タナックとは10.4秒であり、十分に表彰台を狙える位置につけている。一方、クルマのセットアップ変更によりデイ1の終盤で良い流れに乗ったラトバラは、SS8でコースオフした際、クルマのリヤが木に当たり競技続行不可能になった。チームはデイ3での再スタートを目指しクルマの修復を検討したが、乗員の安全を守るロールケージにまでダメージが及んでいるというFIAの判断により、残念ながらリタイアとなった。
競技3日目、ラリー最終日となる4月8日(日)のデイ3は、バスティアのサービスパークから西南に遠く離れた、西海岸の都市アジャクシオ周辺で2本のSSが行われる。最初のSS11は今大会最長となる全長55.17kmの超長距離ステージで、その後サービスを挟むことなく全長16.25kmのSS12が行なわれる。SS12はトップ5タイムを記録した選手に対しボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。2本のSSの合計距離は71.42km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は257.27kmとなる。
トミ・マキネン(チーム代表)
オットとエサペッカにとっては本当に素晴らしい1日でした。どちらも表彰台争いが可能な位置にいるので、明日は興味深い展開となるでしょう。特に全長55kmのステージでは何が起こっても不思議ではありません。ヤリ-マティは最終的に満足のいくセットアップが見つかり自信を取り戻しました。それだけにリタイアという結果は残念でなりません。このラリーはクルマに対して完全な自信を持つことが重要です。もし少しでも自信がないと、コーナーの数が多いためすぐにタイムを大きく失ってしまいます。クルマにほんの少しの調整を施した結果ドライバーはクルマに対する自信を深め、今は非常に良い状態だと思います。
ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 7号車)
日中のサービスでクルマにいくつか変更を施したところ、素晴らしいフィーリングが得られ自信を持って攻められるようになりました。チームには本当に感謝しています。しかし、少しハードに攻めすぎたのかブレーキングが遅れ、残念ながらクルマのリヤを木に当ててしまいました。オットとエサペッカは今回とても好調で速いのに対し、私はずっと苦戦していましたが、ようやく良いスピードを見つけることができました。自分がなぜ間違った方向に進んでしまい、速くなかったのかを学習したので今後に活かしたいと思います。
オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
3位の選手とは0.1秒差、そして4位のエサペッカとは10.4秒差なので、きっと明日は面白い1日となるでしょう。エサペッカは非常に良いタイムを何度も刻み、とても自信があるように見えます。我々のクルマのフィーリングは全体的にとても良く、ペースも終始安定していました。限界まで攻めるのではなく、良いリズムを保ち適切なスピードで走ることを心がけました。明日はどのようになるのか、楽しみです。最初のSSは非常に長いので、走りのリズムが重要になるでしょう。
エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC 9号車)
とてもポジティブな1日でした。1日を通して速く走ることができて嬉しく思います。昨日はより良いセットアップを見つけるため本当にハードに努力し、その結果今日クルマは非常に良いフィーリングで楽に運転することができ、苦労することなく良いタイムが得られました。ハードにプッシュしなくとも、ごく自然にタイムが出たのです。明日のSSは皆にとって未体験のコースですが、私にはむしろ好都合です。自分自身のペースを保ち続けることに集中し、どうなるか状況を見るつもりです。過度に激しく攻めるつもりはありません。現在の4位という順位でも十分満足ですが、ひとつでも、ふたつでも順位が上がればそれも悪くないと思います。
ラリー・フランス(ツール・ド・コルス) デイ2の結果
1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) 2h43m07.7s
2 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) +44.5s
3 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +44.6s
4 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +54.9s
5 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1m46.7s
6 エルフィン・エバンス/フィル・ミルズ (フォード フィエスタ WRC) +1m49.8s
7 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +2m13.5s
8 ヤン・コペツキ/パヴェル・ドレスラー (シュコダ ファビア R5) +8m22.9s
9 ヨアン・ボナート/ベンジャミン・ボウルード(シトロエン C3 R5) +9m47.3s
10 クリス・ミーク/ポール・ネーグル (シトロエン C3 WRC) +10m41.4s
R ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC)
カテゴリー: F1 / トヨタ
デイ2は、サービスパークが置かれるバスティアの北側および西側エリアで、3本のステージを各2回走行。全6本、計136.90kmのSSが行なわれた。前日のデイ1に続き天気は良く、気温も上昇したことで路面は全般的にドライコンディションだったが、一部には湿っているところもあり、泥や砂利が多く出ているコーナーもあった。
デイ1で3位と5.5秒差の総合4位につけたタナックは、SS7で今大会初のベストタイムを刻みペースアップに成功。SS10では2度目のベストタイムをラッピと分け合い、総合2位に浮上した。また、ラッピも好調を維持しSS8とSS10でベストタイムを記録。6本のSSすべてでトップ3以内のタイムを刻むなど、極めて安定した速さを示した。3位の選手との差は10.3秒、2位タナックとは10.4秒であり、十分に表彰台を狙える位置につけている。一方、クルマのセットアップ変更によりデイ1の終盤で良い流れに乗ったラトバラは、SS8でコースオフした際、クルマのリヤが木に当たり競技続行不可能になった。チームはデイ3での再スタートを目指しクルマの修復を検討したが、乗員の安全を守るロールケージにまでダメージが及んでいるというFIAの判断により、残念ながらリタイアとなった。
競技3日目、ラリー最終日となる4月8日(日)のデイ3は、バスティアのサービスパークから西南に遠く離れた、西海岸の都市アジャクシオ周辺で2本のSSが行われる。最初のSS11は今大会最長となる全長55.17kmの超長距離ステージで、その後サービスを挟むことなく全長16.25kmのSS12が行なわれる。SS12はトップ5タイムを記録した選手に対しボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。2本のSSの合計距離は71.42km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は257.27kmとなる。
トミ・マキネン(チーム代表)
オットとエサペッカにとっては本当に素晴らしい1日でした。どちらも表彰台争いが可能な位置にいるので、明日は興味深い展開となるでしょう。特に全長55kmのステージでは何が起こっても不思議ではありません。ヤリ-マティは最終的に満足のいくセットアップが見つかり自信を取り戻しました。それだけにリタイアという結果は残念でなりません。このラリーはクルマに対して完全な自信を持つことが重要です。もし少しでも自信がないと、コーナーの数が多いためすぐにタイムを大きく失ってしまいます。クルマにほんの少しの調整を施した結果ドライバーはクルマに対する自信を深め、今は非常に良い状態だと思います。
ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 7号車)
日中のサービスでクルマにいくつか変更を施したところ、素晴らしいフィーリングが得られ自信を持って攻められるようになりました。チームには本当に感謝しています。しかし、少しハードに攻めすぎたのかブレーキングが遅れ、残念ながらクルマのリヤを木に当ててしまいました。オットとエサペッカは今回とても好調で速いのに対し、私はずっと苦戦していましたが、ようやく良いスピードを見つけることができました。自分がなぜ間違った方向に進んでしまい、速くなかったのかを学習したので今後に活かしたいと思います。
オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
3位の選手とは0.1秒差、そして4位のエサペッカとは10.4秒差なので、きっと明日は面白い1日となるでしょう。エサペッカは非常に良いタイムを何度も刻み、とても自信があるように見えます。我々のクルマのフィーリングは全体的にとても良く、ペースも終始安定していました。限界まで攻めるのではなく、良いリズムを保ち適切なスピードで走ることを心がけました。明日はどのようになるのか、楽しみです。最初のSSは非常に長いので、走りのリズムが重要になるでしょう。
エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC 9号車)
とてもポジティブな1日でした。1日を通して速く走ることができて嬉しく思います。昨日はより良いセットアップを見つけるため本当にハードに努力し、その結果今日クルマは非常に良いフィーリングで楽に運転することができ、苦労することなく良いタイムが得られました。ハードにプッシュしなくとも、ごく自然にタイムが出たのです。明日のSSは皆にとって未体験のコースですが、私にはむしろ好都合です。自分自身のペースを保ち続けることに集中し、どうなるか状況を見るつもりです。過度に激しく攻めるつもりはありません。現在の4位という順位でも十分満足ですが、ひとつでも、ふたつでも順位が上がればそれも悪くないと思います。
ラリー・フランス(ツール・ド・コルス) デイ2の結果
1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) 2h43m07.7s
2 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) +44.5s
3 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +44.6s
4 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +54.9s
5 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1m46.7s
6 エルフィン・エバンス/フィル・ミルズ (フォード フィエスタ WRC) +1m49.8s
7 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +2m13.5s
8 ヤン・コペツキ/パヴェル・ドレスラー (シュコダ ファビア R5) +8m22.9s
9 ヨアン・ボナート/ベンジャミン・ボウルード(シトロエン C3 R5) +9m47.3s
10 クリス・ミーク/ポール・ネーグル (シトロエン C3 WRC) +10m41.4s
R ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC)
カテゴリー: F1 / トヨタ