トヨタ:WEC 2022年 第4戦 モンツァ6時間 予選レポート
7月9日(土)、イタリアのモンツァ・サーキットで2022年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦モンツァ6時間レースの予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)のハイパーカー GR010 HYBRIDは8号車が最前列2番手グリッドを確保。7号車はその後方4番手につけ、10日(日)の決勝レースのスタートに臨む。
先月のル・マン24時間レースを制したセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車はハートレーがアタックを担当。ポールポジションのグリッケンハウスから0.919秒遅れとなる1分36秒335をマークして2番手につけ、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車は小林がアタックし、8号車と0.584秒差の4番手となった。
今年100周年を迎える伝統のモンツァでのハイパーカーとLMP2クラスの予選は、終盤の赤旗により予定されていた10分間よりやや短い幕切れを迎えたが、この日、予選の前に2度に渡って行われた練習走行セッションで、チームは決勝、及び予選への準備を進めた。90分間で行われた練習走行2回目では、日曜日の決勝レースを見越したメカニカル面のセットアップ最適化に取り組んだ。僅か0.424秒の中にハイパーカークラスの6台が入る接戦となったこのセッションでのトップタイムは、8号車のハートレーがマークした。
公式練習3回目は1時間で行われ、まず予選へ向けた調整を行った。小林とハートレーは新品タイヤと少ない燃料を搭載し、10分間で行われる予選へ向けた準備を進め、その後は決勝レースに向けた車両セットアップやタイヤ関連のプログラムを進めた。
ハイパーカーとLMP2クラス車両がアタックする予選は、現地時間午後5時50分に開始。気温30度、路面温度50度という暑さの中で、スターティンググリッド争いも熱い戦いとなることが予想された。2台のGR010 HYBRIDは、他の車両のいない、コースがクリアな状況でのアタックを狙い、他の車両よりもやや遅れてコースイン。しかし、最初のアタックラップで、小林の7号車はトラックリミット違反を取られてタイム抹消。ハートレーもブレーキングでフロントタイヤをロックさせ、タイムロスを喫してしまった。
8号車のハートレーはその後の2周でタイムを更新し、2番手へ浮上したが、設定された性能調整(バランス・オブ・パフォーマンス:BoP)もあり、ポールポジションのグリッケンハウスとは1秒近い差をつけられることとなった。7号車の小林は翌周、最後のアタックへ向けて状況を整え直すと、4周目に1分36秒919をマークし4番手グリッドを確保。その直後にプジョー93号車がコース上にストップし、セッションは赤旗中断となった。
残り1分半ほどで出された赤旗により、セッションは再開されることなくそのまま終了、トヨタの2台のGR010 HYBRIDは、2番手、4番手というスターティングポジションから、第2戦スパからの3連勝へ向け決勝に挑む。決勝レースは10日(日)現地時間の正午(日本時間午後7時)に6時間に渡る戦いのスタートが切られる。
小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
2番手と4番手からのスタートは、今日の状況を鑑みれば悪くない結果です。我々はスパとル・マンで連勝しているだけに、ポールが取れなかったことは少し残念ですが、決勝レースは長いので、ポジションを上げるために全力でプッシュしていきます。グリッケンハウスは、この週末ずっと速かったので、ポールポジションを獲得したことは素晴らしいと思います。ハイパーカークラスが実力のある4つのマニュファクチャラーにより僅差で競い合えるのは、ファンの皆様にとっても素晴らしいことです。ライバル達との接戦は良いことですが、我々は、自分たちの車両から最大の性能を引き出し、ミス無くクリーンなレースを戦う必要があります。我々はもちろん勝利を望んでおり、それが決勝レースでの目標です。
ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
まず、ここモンツァでGR010 HYBRIDの限界まで攻めることができ、気持ちよかったです。しかし、誰もが小さなミスを犯し、今日は難しい予選となりました。ブレーキング区間の路面に大きな凹凸があるこの高速サーキットでは、非常にブレーキをロックさせやすいです。完璧なアタックラップだったとは言えません。予選アタック中、コースの各所で僅かなミスがありましたが、全てのドライバーが同じだったと思います。グリッケンハウスは明らかに我々よりも速く、彼らのポールポジション獲得を祝福します。1周のアタックでは彼らに大きなアドバンテージがあると思いますが、重要なのは予選だけではありません。2番手というグリッドポジションには満足していますし、明日は6時間という長いレースで、あとひとつ順位を上げれば良いだけです。練習走行では、ハイパーカークラスのタイムは非常に接近していました。6台のハイパーカーによる僅差のバトルはエキサイティングなものになるはずで、決勝レースが楽しみです。
WEC第4戦モンツァ6時間 公式予選結果(総合順位)
カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)
先月のル・マン24時間レースを制したセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車はハートレーがアタックを担当。ポールポジションのグリッケンハウスから0.919秒遅れとなる1分36秒335をマークして2番手につけ、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車は小林がアタックし、8号車と0.584秒差の4番手となった。
今年100周年を迎える伝統のモンツァでのハイパーカーとLMP2クラスの予選は、終盤の赤旗により予定されていた10分間よりやや短い幕切れを迎えたが、この日、予選の前に2度に渡って行われた練習走行セッションで、チームは決勝、及び予選への準備を進めた。90分間で行われた練習走行2回目では、日曜日の決勝レースを見越したメカニカル面のセットアップ最適化に取り組んだ。僅か0.424秒の中にハイパーカークラスの6台が入る接戦となったこのセッションでのトップタイムは、8号車のハートレーがマークした。
公式練習3回目は1時間で行われ、まず予選へ向けた調整を行った。小林とハートレーは新品タイヤと少ない燃料を搭載し、10分間で行われる予選へ向けた準備を進め、その後は決勝レースに向けた車両セットアップやタイヤ関連のプログラムを進めた。
ハイパーカーとLMP2クラス車両がアタックする予選は、現地時間午後5時50分に開始。気温30度、路面温度50度という暑さの中で、スターティンググリッド争いも熱い戦いとなることが予想された。2台のGR010 HYBRIDは、他の車両のいない、コースがクリアな状況でのアタックを狙い、他の車両よりもやや遅れてコースイン。しかし、最初のアタックラップで、小林の7号車はトラックリミット違反を取られてタイム抹消。ハートレーもブレーキングでフロントタイヤをロックさせ、タイムロスを喫してしまった。
8号車のハートレーはその後の2周でタイムを更新し、2番手へ浮上したが、設定された性能調整(バランス・オブ・パフォーマンス:BoP)もあり、ポールポジションのグリッケンハウスとは1秒近い差をつけられることとなった。7号車の小林は翌周、最後のアタックへ向けて状況を整え直すと、4周目に1分36秒919をマークし4番手グリッドを確保。その直後にプジョー93号車がコース上にストップし、セッションは赤旗中断となった。
残り1分半ほどで出された赤旗により、セッションは再開されることなくそのまま終了、トヨタの2台のGR010 HYBRIDは、2番手、4番手というスターティングポジションから、第2戦スパからの3連勝へ向け決勝に挑む。決勝レースは10日(日)現地時間の正午(日本時間午後7時)に6時間に渡る戦いのスタートが切られる。
小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
2番手と4番手からのスタートは、今日の状況を鑑みれば悪くない結果です。我々はスパとル・マンで連勝しているだけに、ポールが取れなかったことは少し残念ですが、決勝レースは長いので、ポジションを上げるために全力でプッシュしていきます。グリッケンハウスは、この週末ずっと速かったので、ポールポジションを獲得したことは素晴らしいと思います。ハイパーカークラスが実力のある4つのマニュファクチャラーにより僅差で競い合えるのは、ファンの皆様にとっても素晴らしいことです。ライバル達との接戦は良いことですが、我々は、自分たちの車両から最大の性能を引き出し、ミス無くクリーンなレースを戦う必要があります。我々はもちろん勝利を望んでおり、それが決勝レースでの目標です。
ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
まず、ここモンツァでGR010 HYBRIDの限界まで攻めることができ、気持ちよかったです。しかし、誰もが小さなミスを犯し、今日は難しい予選となりました。ブレーキング区間の路面に大きな凹凸があるこの高速サーキットでは、非常にブレーキをロックさせやすいです。完璧なアタックラップだったとは言えません。予選アタック中、コースの各所で僅かなミスがありましたが、全てのドライバーが同じだったと思います。グリッケンハウスは明らかに我々よりも速く、彼らのポールポジション獲得を祝福します。1周のアタックでは彼らに大きなアドバンテージがあると思いますが、重要なのは予選だけではありません。2番手というグリッドポジションには満足していますし、明日は6時間という長いレースで、あとひとつ順位を上げれば良いだけです。練習走行では、ハイパーカークラスのタイムは非常に接近していました。6台のハイパーカーによる僅差のバトルはエキサイティングなものになるはずで、決勝レースが楽しみです。
WEC第4戦モンツァ6時間 公式予選結果(総合順位)
順位 | No. | ドライバー名 | チーム/車種 | ベストタイム |
---|---|---|---|---|
1 | 708 | オリビエ・プラ ロマン・デュマ ルイス・フェリペ・デラーニ | グリッケンハウス・レーシング/ グリッケンハウス 007 LMH | 1:35.416 |
2 | 8 | セバスチャン・ブエミ ブレンドン・ハートレー 平川亮 | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 1:36.335 |
3 | 36 | アンドレ・ネグラオ ニコラス・ラピエール マシュー・バキシビエール | アルピーヌ・エルフ・チーム/ アルピーヌ A480-Gibson | 1:36.489 |
4 | 7 | マイク・コンウェイ 小林可夢偉 ホセ・マリア・ロペス | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 1:36.919 |
5 | 94 | ロイック・デュバル グスタボ・メネゼス ジェームス・ロシター | プジョー・トタルエナジーズ/ プジョー 9X8 | 1:37.253 |
カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)