テオ・プルシェール 「スーパーフォーミュラでF1への準備を整えたい」
FIA フォーミュラ2チャンピオンのテオ・プルシェールは、2024年F1でレースをする機会を得られなかったことに「がっかりしている」と語った。

ザウバーのジュニアドライバーであるテオ・プルシェールは、最終戦アブダビGPでメルセデスのジュニアドライバーであるフレデリック・ヴェスティを破ってF2チャンピオンに輝いた。

しかし、プルシェールは2024年にF1にステップアップすることはない。2021年のチャンピオン、オスカー・ピアストリ、2022年のタイトル獲得者であるフェリペ・ドルゴビッチに続き、2階級制覇後すぐにF1のグリッドを確保することに失敗したことになる。

バクーで開催されたFIA年間表彰式でF2トロフィーを受け取ったプルシェールは、2024年のF1レースシートをオファーされなかったことに「がっかりしている」と認めた。

「18時間前はまだ日本にいたから、時差ぼけもあるし、ちょっと疲れたよ!」とプルシェールはスーパーフォーミュラのテストを笑顔で振り返った。

「来年は残念ながらF1のグリッドに立てない。F1ドライバーになるのが夢だからね。F2チャンピオンとして、僕はその地位にふさわしいと思うけど、それが現実なんだ」

「F2チャンピオンでF1に昇格できなかったのは僕で3人目だと思う。まあ、それは起こり得ることだけどね。F2チャンピオンだからといってF1に昇格できるわけじゃない」

「でも、正直がっかりしているよ。僕はF2チャンピオンだし、過去にはいい結果も残した。ベストを尽くした。ザウバー・アカデミーから言われた目標はチャンピオンシップで勝つことで、僕はそれを達成した。それで、こんな感じだ」

F2チャンピオンは翌シーズンのシリーズ参戦がルールで禁じられている。2021年のF2タイトル獲得後、ピアストリはアルピーヌのリザーブドライバーとして1シーズンを過ごし、2023年のレースドライバーとしてマクラーレンに引き抜かれるまで、プライベートで2022年以前のマシンをテストしていた。ドルゴビッチはアストンマーティンのドライバーアカデミーの第1期生として契約し、チームの金曜プラクティスに複数回参加した。

プルシェールは、レッドブルのジュニアであるリアム・ローソンが今年参戦し、優勝寸前までいった日本のスーパーフォーミュラ選手権など、2024年のシリーズでレースドライブを確保したいと語っている。

「僕としては、来年チャンピオンシップに出たいと思っている」とプルシェールは語った。

「F1マシンで数日間テスト走行をするのはいいことだけど、多額の費用がかかるし、すべてのF1チームがそのような余裕を持てるわけではない。だから残念ながら、ザウバー・アカデミーではそれは当てはならないだろう。だから、いいチャンピオンシップに参加できるように頑張る。だから、スーパーフォーミュラが僕にとって最良の選択肢だと思う」

「スーパーフォーミュラは素晴らしいカテゴリーだ。今週は初めて日本に行ってきた。クルマは速いし、鈴鹿サーキットはクレイジーで、すごくスピードが出る。行く前に何人かのF1ドライバーと話したけど、みんな鈴鹿はすごいサーキットだと言っていた。明らかに世界で最も美しいサーキットのひとつだ。鈴鹿でのスーパーフォーミュラは信じられないような経験だ」

「来年はザウバーのリザーブになるから、シミュレーターをたくさんやることになるし、まだルーキーだからフリープラクティスセッションはおそらく2回ある。日本は明らかにヨーロッパから遠いけれど、マシンは速い。リアム・ローソンは(アルファ・タウリで)グランプリを走る機会を得て、すぐにマシンを速く走らせ、ポイントを獲得した。だから、スーパーフォーミュラは僕にとってベストな選択肢なんだ。来年はスーパーフォーミュラに参戦してF1への準備を整え、そこでチャンスをつかみたいね」

F1に昇格できなかったのは単なる不運なのか、それともF1の組織的な問題を反映しているのかと尋ねられたプルシェールは、「その両方だと思う」と答えた。

「ちょっとタイミングが悪かったし、場所が間違っていたかもしれない」とプルシェールは続けた。「来年のF1にはスペースがない」

「もちろん、2024年末には契約のないドライバーがたくさんいると思うけれど、僕はF2でレースをするつもりはない。だからレースを続けたいし、F1のパドックにも自分の速さを見せたい。だから、このシステムに大きな問題があるとは思っていないよ」

「しかし、確かにF2チャンピオンは通常、F1に出場する資格がある。たとえ3年目のシーズンであっても、フェリペ・ドルゴビッチはFP1でいつも本当に速かった。彼はF1マシンに飛び乗る準備ができている。だから彼もF1にふさわしいと思う。でも、こういうことなんだ。現実的でなければならないし、もしポジションがなくても、それもモータースポーツの一部なんだ」

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カテゴリー: F1 / テオ・プルシェール / ザウバーF1チーム