ザウバー、F1モナコGPでのチームオーダーと同士討ちを説明
ザウバーは、マーカス・エリクソンとフェリペ・ナッセとF1モナコGPの件について話し合いを行ったことを明かし、あのような接触でレースを終わらせてはならないという認識をドライバーも受け入れたというと述べた。

F1モナコGPではザウバーの2台を同士討ちでダブルリタイアを喫した。ザウバーは、クラッシュの数周前にフェリペ・マッサに対してマーカス・エリクソンを先に行かせるように指示していたが、ナッセはなかなか譲らず、しびれを切らしたエリクソンが不用意にインに飛び込んだ。

レース後、ザウバーのチーム代表モニーシャ・カルテンボーンは、両ドライバーの振る舞いを“容認できない”と述べていた。

ザウバーの公式サイト上にファンに宛てたメッセージを掲載。F1モナコGPについての一件について説明を行った。

「我々はあの出来事を分析した。マーカスとフェリペと議論し、あのようなことを二度と起こしてはならないということで全員の意見が一致した。ヒンウィルのファクトリーの人々、そしてドライバーも、今は次のレースであるモントリオールに集中している。すぐにチームとしてまたレースができることを全員が楽しみにしている」

クラッシュの責任の所在については「クラッシュはリスキーな動きをしたマーカスの過失だ。そして、その責任はフェリペにあった。彼はチームの指示に従うべきだったし、チームメイトに対してドアを閉めるべきではなかった」と説明。

クラッシュ前に2人が争っていたのは15番手というポジションだったが、ザウバーは、ポイントからかけ離れた位置だったとしてもチームオーダーを出すことは正しかったと主張。マーカス・エリクソンのペースを見て、前のマシンを捕える可能性があると感じていたとした。

「チームオーダーはスポーツにとって良くないものであり、ドライバーには自由にレースをさせるべきだとの議論が多く聞かれる。それには我々も同意するし、ほとんどの場合はそれが真実で、可能な限りはそうしようと努力している」

「だが、『チームにとって良いことは何か?』という、もっと大きなイメージで考えることも必要だ」

「15、16番手を走行中にわざわざチームオーダーを出した理由が理解できないという意見もある。だが、1つでもポジションを上げれば、それだけポイントに近づくことができる。たとえポイントが獲れなかったとしても、少しでも上位でレースをフィニッシュすれば、コンストラクターズ選手権でポジションをキープできるかもしれない。逆もしかりで、ポジションを落とすこともある」

「我々は全員がレーサーだ。しかし、どんな個人よりもチーム全体の利益の方が優先される」

「秘密の暗号でチームオーダーが出されていた時代を覚えているだろうか? 当時のファンは何が起こっているのか見当もつかなかった。それに比べれば、現在のオープンなコミュニケーションの方がはるかに好ましいと我々は考えている」



このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / ザウバーF1チーム