2008年 モナコGP決勝 ドライバーコメント
FORMULA 1 Grand Prix de Monaco 2008

1位 ルイス・ハミルトン (マクラーレン)
「月にも上りそうな心境だ。モナコの勝利は、間違いなく僕のキャリアハイライト。今日という日を絶対に忘れることはないだろう。素晴らしい仕事をしてくれたスタッフ全員と、常に支援してくれる家族に感謝したい。今日は何かと慌ただしいレースだった。スタートがうまく行ってキミ(ライコネン)をパスして、フェリペ(マッサ)にアタックするチャンスを窺っていた。すると、突然雨が強くなって、視界が急に悪化した。タバココーナーは、コースにかなり水が乗っていて、突然オーバーステアに陥った。衝撃はほんのわずかだったが、タイヤにダメージを受けて、ピットに入らざるを得なかった。セーフティカー・ピリオドでギャップを短縮できたのはラッキーだった。同時に2ストップ作戦に切り換えた。首位に立って、マージンを40秒に拡大した時点で、チームからは「これでひとまず安心だ」と言われたが、2度目のセーフティカー導入でそのマージンを一気に失ってしまった。だが、レースをコントロールすることができた。忙しい1日だったが、素晴らしい結果だ!」

2位 ロバート・クビサ (BMW)
「結果にはとても満足している。僕たちが2位でフィニッシュするペースがあるとは思っていなかった。非常に運転が困難なコンディションでの素晴らしいレースだったし、こんな激しい雨になるとは思っていなかった。レース全体を通して、視界とタイヤに問題があった。ここでのミスはとても危険だから、可能な限りミスをしないようにしたんだ」

3位 フェリペ・マッサ (フェラーリ)
「3位で終えたことは残念だ。このトラックでは、このような状況が簡単に起こり、僕たちが好まないイベントだからね。スタートで、 僕はとても早く、マシンは完璧だった。でも、それから僕は1コーナーでミスをした。イエローラインの上でブレーキングし、ロバートにポジションを奪われた。でも、数ラップで彼の後ろにつき、より激しくプッシュできるとわかった。雨が再び降ると考えて、僕たちは戦略の変更を決断した。でも、間違った選択であることがわかった。フルタンク、ドライのトラックで、スタンダード・レイン・タイヤは、ライバルが使っていたものと同じようなグリップがなかった。それに加え、レースの一部で、マシンとピットの間の無線が通じなかった。起こったすべてを考えれば、これらの6ポイントはチャンピオンシップを考慮してまだ重要なものだ。僕たちはまだシーズンの3分の1だけだし、まだ長い道のりがある。」

4位 マーク・ウェバー (レッドブル)
「良かったよ。たくさんのポイントが獲得できたので最高だ。レースとしては世界一エキサイティングなレースではなかったが、序盤のウェットコンディションは本当に難しく、カジノではアクアプレーニング現象が起こっていた。激しく雨が降った数周はインターミディエイトのタイヤでは明らかに無理があったが、その後、コースが乾き始めたのでタイヤ交換を考えなければならなかった。あと5周ぐらい遅くドライタイヤに交換するのが理想的だったので、もう少し燃料があれば良かったね。でも、サーキットでもミルトンキーンズのファクトリーでも、チームは本当にすばらしい仕事をしてくれた。力強いリザルトを手に入れることができて最高だよ」

5位 セバスチャン・ベッテル (トロ・ロッソ)
「今日のレースは本当に難しかった。特にスタートは路面が濡れていたのでひどいアクアプレーニング現象が起きた。しかし、コースが乾き始めてからは力強い戦いができて、この結果を手に入れることができた。今シーズンの初ポイントを新車で戦ったモナコで獲得できたのは最高だ。この週末を通して新車の理解と改善に努めてくれたチームに心から感謝している。素晴らしいピットストップで2つ順位を上げることができたことにも感謝している。長年チームとともに戦ってきたメカニックのガッジオが、このレースでチームを去ることになった。今回のポイントは彼への良いプレゼントになった。今夜、彼のために素敵なパーティーをやるので、ポイント獲得を一緒に祝いたいと思う」

6位 ルーベンス・バリチェロ (ホンダ)
「今日再びポイントを獲得できて本当にいい気分だ。自分自身にとっても、チームにとっても喜ばしいことだ。いいレースだった。序盤でしばらくトゥルーリにひっかかってしまったのは残念だが、それ以外はこれ以上ない出来だった。久しぶりにポイントを獲得し、悪い流れが断ち切れてうれしい。だが、希望を失ったことはない。僕らにはポイントを取るだけの力がある。これが、僕らの力強いパフォーマンスを発揮していく幕開けだと思う。これに浮かれず、ひたすらプッシュしていきたい。」

7位 中嶋一貴 (ウィリアムズ)
「本当に難しいレースだった。特に序盤はトラックがとてもウェットのときはね。前も後ろも何も見えなかったから、ただマシンをトラックにとどめようとした。天候とトラックコンディションはいくらか運が良かったと思うし、1ストップ戦略が本当にうまく働いた。ピットストップに位問題があったのは残念だったけど、ポイント圏内でフィニッシュできたから、かなり満足している。」

8位 ヘイキ・コバライネン (マクラーレン)
「フォーメーションラップ・スタート時にギアが入らず、その瞬間に上位フィニッシュは無理だと悟った。精神的にタフなレースだった。ステアリングホイールを交換して、ピットレーン出口からスタートした。とにかくハードに攻め続けたが、前が空いた時以外は自分のペースで走ることができなかった。マシンフィールが良かっただけに、残念でならない。今回は1ポイントを獲得できたことでよしとしよう。次戦モントリオールではスタートからフィニッシュまで100パーセントの力で攻め続けたい」

9位 キミ・ライコネン (フェラーリ)
「はじめから、とても粗末なレースだった。スタートの前にホイールに関する問題があり、僕たちはルールを破り、ドライブするーペナルティを受けなければならなかった。レース中、僕の主な問題は可能な限りタイヤを働かせようとすることだった。それから僕たちは再び雨が降ると予想して戦略の変更を決断したけど、雨は降らなかった。フロントウィングを壊して、僕は2度ノーズを交換しなければならなかった。見ての通り、ロングランは悪かった。それは0ポイントが示している。数ラップで接触し、スーティルには申し訳ないことをした。トンネル出口のブレーキングでコントロールを失い、彼を避けることができなかった。うまくやれるポテンシャルがあったから、今日のことは残念だ。チャンピオンシップのリードを失ったのは真実だ。でも、常に言っているようにチャンピオンシップはとても長いものだ。これからこの失望を補うため、カナダのために可能な限り準備しなければならない。」

10位 フェルナンド・アロンソ (ルノー)
「普通のレースであればできると思っていたことを、成し遂げられなかった。路面は常に変化していて、マシンも敏感で、僕自身もいくつかのミスを犯してしまった。その後、戦略を変えようと試みたけれど、思うようにいかず残念だ。僕たちはチャンピョンシップを争っているわけではないから、チャンスを確実に生かし時にはリスクのある選択もできる。けれども今日はうまくいかなかった。次のモントリオールでは、もっとよい結果を出せるように期待している。」

11位 ジェンソン・バトン (ホンダ)
「今日のレースの結果には、本当にがっかりだ。スタートが悪く、1コーナーのインをつかれて2つほどポジションを落とした。ヘアピンでルーベンスを、トンネルからシケインのところでウェバーをかわした。スイミング・プールのところで、コーナーを過ぎていくハイドフェルドと並んだ。コーナー出口で、インをつくスペースがあると思ったが、十分ではなく、ノーズがハイドフェルドのリアに接触してしまった。フロントウイングが破損して、バージボードにダメージを受けた。残念ながら、1周目にして僕のレースは厳しい展開を強いられた。レース終盤では、コバライネンに後ろから接触され、シケインのところでリアにダメージを負ってスピンした。めちゃくちゃなレースだった。マシンにはポイントを獲得できるだけのペースがあっただけに、残念だ。一方で、ルーベンスがいい走りをし、ポイントを取り、明るい話題をもたらした。彼におめでとうと言いたい。」

12位 ティモ・グロック (トヨタ)
「とにかく、今日は自分にとって良い日ではなかった。ポイントを獲得することは可能だったのに、あまりに多くのミスをしてしまった。チームに対して申し訳ないと思っている。良いスタートを切れて、第1コーナーで前を走るウェバーをパスした。しかし、それから数周後にスピンしていまい、ピットに入らなければならなかった。第1スティントのために我々はエクストリームウェットタイヤに履き替えたのだけれど、コースが乾くにつれて辛い状態になってきた。我々のピットストップのすぐ後に、コースはさらに乾いていったから、ドライタイヤに履き替えるために再びピットに入らなければならなかった。 そして、それはレース終わり間近だったんだ。次回はぜひ、より良いレースにしたい。」

13位 ヤルノ・トゥルーリ (トヨア)
「今週は厳しい週末だった。そして、今日は物事がうまく行かない日だった。あるステージでは激しく雨が降っていたから、我々はエクストリームウェットタイヤを履く賭けに出た。 序盤では、私は速かったし、何回か追い越しの作戦を取ったほどで、タイヤ選択は上手く行っていた。 しかし、雨があがってしまい、コースが乾いてきたため、エクストリームウェットタイヤの走行に苦労することになってしまった。 残念ながら、ここモナコではトラフィックにはまるのが常だ。そして私もピットストップの間に順位をかなり落してしまった。レースの終わり頃に、我々はドライタイヤに履き替え、ゴールを迎えたんだ。」

14位 ニック・ハイウドフェルド (BMW)
「昨日のひどい予選のあと、トリッキーなトラックコンディションにも関わらず、レース序盤はうまくいった。僕は5位まで上がったけど、残念なことにフェルナンド・アロンソがミスをして、僕のマシンの横に衝突した。これが原因でマシンの左側が大きなダメージを負い、パンクによりピットインしなければならなかった。それで終わりさ。マシンがダメージを負って、まったく改善するチャンスがなかった。忘れたい日曜日だ。でも、それはあまり簡単ではないね。」

--位 エイドリアン・スーティル (フォース・インディア)
「信じられない。とても間近だった。傷ついているよ。夢が悪夢になったようだ。突然、マシンにいて、全てが素晴らしくみえた。そのあと、起こるはずのないことを受け入れなければならない。僕たちは本当に良い戦略を持っていたし、それが働いて、表彰台とポイントにかなり近づいた。最後のセーフティカー後のリスタートのあと、キミがブレーキング時に問題があって、僕のマシンの後ろに衝突した。レースは終わってしまい、本当にショックだった。アドレナリンが高かったから、涙が出てきた。うまく説明することができない。それでもなお、僕たちがチームとして最終的に何ができるかを見せられたことはとても嬉しく思っているよ。」

--位 ニコ・ロズベルグ (ウィリアムズ)
「」

--位 ネルソン・ピケJr. (ルノー)
「厳しい週末となり、とてもがっかりしている。路面コンディションは変化し続ける中、僕たちは路面がまだ湿って油断ならない状態のときに、タイヤをドライタイヤに交換する賭けに出た。その結果コースオフし、マシンにダメージを負ってしまった。けれども、このことで立ち止まったり後悔しても仕方がない。今私がするべきことは、次のカナダグランプリに集中することだ。」

--位 ジャンカルロ・フィジケラ (フォース・インディア)
「レースの序盤はただトラベルを避けることに注意した。でも、それから1速と2速を失って、3速で走行していた。その状況でさえ、ラップタイムは競争力があった。そして、4速を失い、レースは終わった。特にエイドリアンのパフォーマンスにかかわらず、ここで初ポイントを獲れなかったのが、チームにとって本当に残念だ。」

--位 セバスチャン・ブルデー (トロ・ロッソ)
「路面に水が残っている時にインターミディエイト・タイヤで走るのは容易ではないので、状況はさらに複雑だった。ぼくのアクシデントだが、デイビッドのコースアウトが原因だ。その頃にはすでに雨は止んでいたようだが、何故か、そのポイントは前よりも路面が濡れていた。イエローフラッグを見た瞬間にブレーキを踏んだら、リヤのコントロールを失った」

--位 デビッド・クルサード (レッドブル)
「モナコは序盤に細心の注意が必要なレースだが、シフトダウンが難しかったために、カジノのエントリーで失敗してしまった。何度も軌道修正したが、結局はコースアウトした。セバスチャン(ボーデ)にも同じようなことが起きたようだ。ぼくと同じ場所でクラッシュしそうになっていた。トラブルさえ避けられればポイント獲得の可能性も高かったので、今回のレースには本当にがっかりしている。しかし、予選のアクシデントの後、メカニックたちがクルマを完全に修理してくれたのは素晴らしかったし、マークが4位でポイントを獲得したこともとても嬉しかった」

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カテゴリー: F1 / F1レース結果