F1モナコGP 決勝 (ドライバーコメント)
FORMULA 1 GRAND PRIX DE MONACO 2010
1位 マーク・ウェバー (レッドブル)
「今日はスペシャルな1日だった。人生最高の日かも知れないね。F1ドライバーならば誰でもレースに勝ちたいと思うし、もしチョイスがあるならば、誰だってF1で最も栄誉あるレースで勝ちたいはずだ。このモナコでアイルトン・セナなどと並ぶ結果を出せたことは、ひとりのドライバーとして本当にスペシャルなことだ。最後の数周はすごかった。トップを走っていると、最後の数周はコースの幅がどんどん狭くなり、バリヤがどんどん迫ってくるような感じがすると、パレードラップでジェンソンが言っていたが、最後の15周は本当にそんな感じだった。1−2フィニッシュは、チームにとって最高の栄誉だ。本当に素晴らしい。セイフティーカーはありがたくないけどね。他のクルマとの差を広げるために頑張って、リスクを賭けて速いタイムで走ろうとしているのに、セイフティーカーが出るとそれが帳消しになって、速いドライバーたちに追いつかれてしまう。こういうレースはとても難しいが、これもドライバーの役割のひとつ。落ち着いて自分の仕事をやり遂げるだけさ。この2戦で50ポイントを得点できたことは素晴らしいが、まだ先は長い。いろいろなコンディションやサーキットが待ち受けているだろう。今後もエキサイティングなレースを期待している」
2位 セバスチャン・ベッテル (レッドブル)
「ハッピーだよ。3番手グリッドからのスタートとしては最高の結果だろう。モナコは誰も抜けないのが普通なんだから、2位でも満足だ。スタートの加速が良かったので、ロバートのインサイドに飛び込むことができ、第1コーナーの入り口で彼を抜くことができた。あれが2位完走に繋がった重要なポイントだった。今日はマークのペースについて行けなかったが、その原因を考える必用がある。特にレース序盤と、再スタートの後が難しかった。後半になってようやくグリップを感じることができてマークのペースに近づいたが、その時にはすでに彼はずっと先を行っていた。ここではオーバーテイクがほとんど不可能なので、彼に追いつこうとしても意味はなかった。それに、今日はバックミラーにも注意が必要だった。ロバートがかなり激しくプッシュしていたので、再スタートで彼との差を広げるのが難しかった。横への動きも多かったが、満足している。今日はベストの結果だと思う。大量得点できたので、とても有意義なレースだった」
3位 ロバート・クビサ (ルノー)
「素晴らしい週末のあと、モナコでの3位フィニッシュは僕たちにとって非常に良い結果だ。誰も僕たちがここで表彰台でフィニッシュするとは思っていなかったけど、僕たちは週末ずっと上位にいたし、本当にチーム全体がこの結果に値すると思う。表彰台のトップ3を満たすことは、ルノーエンジンにとっても素晴らしいパフォーマンスだ。スタートでセバスチャンに順位を奪われてしまったけど、トラックの汚れた側からスタートすることが難しくなることはわかっていた。通常なら僕はポジションを守るけど、マークがかなり遅れてラインを離れたし、彼をオーバーテイクするチャンスかもしれないと思った。残念ながら、少しホイールスピンしてしまった。セバスチャンのスペースを閉じるにはあまりに遅すぎたし、フェリペからポジションを守らなければならなかった。レースの僕たちのペースは素晴らしかったし、特にリスタート後はプライムタイヤを履いたセバスチャンよりも速かったと思う。それはチームとして僕たちが進歩し続けていることを示しているし、今後のレースのためにとても励みになることだ」
4位 フェリペ・マッサ (フェラーリ)
「このサーキットではスタートで順位を上げない限り、追い越しのチャンスはなかなかない。相手のレースペースが変わらないときは特にそうだ。辛抱して、相手のミスなど不測の事態を待つしかない。今日はベッテルとクビサの背中を見て走った周回がほとんどで、結果、スタート時点と同じ順位でのゴールとなった。この週末はマシンの調子がとても良く、タイヤもうまく機能してくれた。どのサーキットでも、どのタイヤでも今回のような状態になるよう努力していかなければならない。今日獲得したポイントはチャンピオンシップ争いにおいては非常に重要なので、チームにとっていま大事なのは、万全の体制でトルコGPに臨めるようにすることだ」
5位 ルイス・ハミルトン (マクラーレン)
「かなり良いスタートができたし、ターン1の進入でフロントローのドライバーにチャレンジしたけど、割り込むのは不可能だった。ここではオーバーテイクは実質不可能だ。特に僕の前のみんなが同じくらい速いときにはね。バルセロナの結果のあと、いかなる事故も望んでいなかったので、ただクルマを労わって、ポイントを目指した。僕にとってはかなり素直なレースだったし、5位は最大限の結果だ。でも、不満はないよ。僕たちにはポイントが必要だ。、トルコでマシンに改善をもたらすために懸命に取り組んでいるのはわかっているし、いくつかのステージで上位とのギャップを縮められると確信している」
6位 フェルナンド・アロンソ (フェラーリ)
「今日は、やる気になる結果が出せた。ピットレーンからのスタートで6位入賞を果たすとは思いもしていなかった。僕にとっては厳しい決勝レースだった。この結果を残せたのは、アグレッシブな戦略を取り、決勝レースに向けて、ほとんどゼロからマシンを作り上げてくれたチームに負うところが大きい。チームの素晴らしい仕事がなければ、今回のようなレースを問題なく完走することはできなかった。序盤は、フラストレーションを感じながら追い越しをかけていた。遅いマシンの後ろで、パスするチャンスを見いだせないのは苦しいものだ。トンネル出口が一番のオーバーテイク・ポイントで、うまいドライバーとそうでないドライバーの差がみられたね。コース上でパスしたのは5〜6 台で、さらに12台を追い抜くことができたのはすばらしい戦略のおかげだ。木曜日に12周しか走っていないタイヤで、今日は77周走った。マシンは最後までうまく機能していた。予選に出場できていたらどうなっていたかはわからない。ただ、好成績を残せただろうし、ポールポジションも狙えたのではないかとは思う。冷静に丁寧な仕事をするだけだ。そうすれば、結果はおのずとついてくる。今日のレースでは、フェラーリがどれだけ優秀なチームかということも確認できた。どのチームが最強なのかは、チャンピオンシップの全19戦が終了した時点でわかることだ。それがフェラーリでなかったとしても、チャンピオンシップを制覇したチームがフェラーリよりも素晴らしい仕事をしただけのことであって、フェラーリが最善を尽くさなかったというわけではない」
7位 ニコ・ロズベルグ (メルセデスGP)
「今週末は大いに期待していたので、7位という結果にはガッカリしている。予選では、フロントローに匹敵するスピードがあったので、表彰台も狙えると考えていた。レース中はタイヤマネジメントもうまく行っていた。前方が開けた時にはかなりいいペースで周回できた。モナコで戦闘力の高さを見せられたのはプラス材料だと思う。今週末のマシンは、今季最高の仕上がりだった。ハードワークを続けてくれたスタッフに感謝したい。現時点では、ポイントを獲り続けることが重要だ。ポジティブに前を向いて戦い続ける」
8位 エイドリアン・スーティル (フォース・インディア)
「今日は僕たちにとってとても良いレースだった。12番グリッドだったけど、本当に良いスタートができたし、1周目で2つポイジションを上げられた。そのあと1回目のピットストップがうまくいって9番手までポジションを上げたられたし、そのあとは自分のレースができた。ほとんどの時間、前のクルマとも後ろのクルマとの大きなギャップがあってかなり孤独なレースだったので、レースの多くを自分のペースで進められた。終盤はグリップも向上してとてもバランスがと良かったので、今日は全てのことにかなり満足している。昨日の予選のあと、9位と数ポイントを獲得したことにはかなり満足していいと思う」
9位 ヴィタントニオ・リウッツィ (フォース・インディア)
「たくさんの事故とセーフティカーがあって、かなり難しいレースだったけど、このような状況は好きだね。スタートのあとは9番手だったけど、僕たちはタイヤ交換のために数周早くピットストップしてしまったと思う。それでエイドリアンが入ったときに追い抜かれてしまった。でも、チームとして両方のクルマがポイント圏内のトップ10入りしたことはとても満足できると思うし、チームの全体的な士気のためにも良いことだ。僕たちはこのような結果に本当に相応しいと思うけど、様々な理由で今回初めてそうなった。まさにスタートだ。僕たちは残りのシーズンに向けてこれを維持しなければならない。ファクトリーは素晴らしい仕事をしているし、このサーキットから僕たちに向いてくると思うので、今後についてはポジティブに考えていいと思う」
10位 セバスチャン・ブエミ (トロ・ロッソ)
「僕にとっては良いレースだった。アクシデントや技術的トラブルもなく完走できたし、チームメイトよりも上のポジションでフィニッシュできた。初ポイントを獲得できたのも最高だった。ドライビングで成し遂げたポイント獲得でなかったけれどね。良いラップタイムが出せていたので、戦略がちょっと違っていたら、もう少し上のポジションでフィニッシュできていたかも知れない。ピットから出たらリウッツィの後ろで、そのままの11位でフィニッシュすることになった。僕にとっては特にエキサイティングなレースではなかったが、ヒュルケンブルグのスタートが遅れたため、ポジションを上げることができた。唯一心配だったのは、バリチェロのアクシデントの破片の上を走ったことだった。2週間後のトルコではコンペティティブな戦いができると思う」
12位 ミハエル・シューマッハ (メルセデスGP)
「スチュワードの裁定さえなければ、今日のレースは僕にとって納得のいく内容だ。スタートは面白かったし、自分の戦術どおりだった。スタートは良かったのだが、前方のマシンに若干引っかかっているところをルーベンス(バリチェロ)にかわされた。その後はオーバーテイクのタイミング待ちだったが、チームが素晴らしい仕事をしてくれたおかげで前に出ることができた。今のところ僕の最終順位は12位であり、大きな失望感を抱いている。異議の申し立ては当然だろう。“セーフティカーがピットロードに消えて、トラックがクリアになる”ということは、レースが再開された、という意味に解釈できる。だからあそこで攻めて、フェルナンド(アロンソ)をオーバーテイクしたんだ」
--位小林可夢偉 (ザウバー)
「決勝レースでは予選に比べるとかなりいいパフォーマンスを見せていたのでリタイアは非常に残念です。またしても入賞できるチャンスを逃してしまいました。スタートはよかったです。モナコではスタート直後の1コーナーは簡単ではありませんが、うまくいきました。突然シフトアップができなくなってどうすることもできず、あとはクルマを安全に止められる場所をさがすだけでした」
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