【動画】レッドブルF1のトウ戦略 ハジャーがフェルスタッペンをフロントローへ導く

フェルスタッペンはポールポジションのアンドレア・キミ・アントネッリに0.3秒以上届かなかったものの、最終アタックで2番手に浮上。
本人もハジャーのトウがなければ、予選順位は6番手前後まで下がっていた可能性があると認めている。
最後尾スタートのハジャーをトウ役に起用
ハジャーはベルギーGPを前に複数のパワーユニットコンポーネントを交換したため、決勝では最後尾からスタートすることが決まっていた。
通常の予選順位が決勝のスタート位置に影響しない状況を踏まえ、レッドブルはQ3でハジャーをフェルスタッペンのトウ役として起用した。
2回のアタックでハジャーはスタブロー通過後にペースを落とし、フェルスタッペンに最終シケインまでトウを与えた。最後のアタックではブランシモンで両車が接触しかけるほど接近しながら、理想的なタイミングでトウを成立させた。
フェルスタッペンはその最終アタックで2番手タイムを記録し、日曜日の決勝をフロントローからスタートすることになった。
フェルスタッペン「トウがなければ6番手だった」
フェルスタッペンは予選後、ハジャーの協力が結果を大きく左右したと説明した。
「間違いなく助けになった。そうでなければ僕はここには立っていなかった」
「トウがなければ、たぶん6番手くらいだったと思う。アイザックは最後尾からスタートすることが分かっているなかで、最終セクターで本当にいい仕事をして、僕にトウを与えてくれた。だから僕たちはここに立てている」
スパ・フランコルシャンはケメルストレートだけでなく、スタブローからブランシモン、最終シケインへと続く区間でもスリップストリームの効果が大きい。前方のマシンの後方に入ることで空気抵抗が減少し、最高速を伸ばすことができる。
一方で、前走車との間隔やタイミングを正確に合わせる必要があり、少しでもずれればアタックそのものを失うリスクもある。レッドブルはハジャーのスタート位置を踏まえ、1台の予選結果よりもフェルスタッペンのグリッドを優先する判断を下した。
ハジャー「チームにとって正しいことだった」
ハジャーはQ3で自身のタイムを記録せず、フェルスタッペンにトウを与える役割に専念した。それでも、チームの決断に迷いはなかったと語る。
「僕が本当に彼を2番手に押し上げたのかは分からない。たぶん少しは助けになったと思う。でも彼自身がとてもいい走りをしていたし、いずれにしても前方にはいただろう」
「そこにボーナスを与えることは、間違いなく正しい判断だった。チームのためにも、彼のためにも嬉しい」
決勝を最後尾からスタートするハジャーにとって、Q3で自己ベストを狙うメリットは小さかった。レッドブルはその状況を利用し、フェルスタッペンのポールポジション獲得の可能性を少しでも高める戦略を選択した。
結果的にポールには届かなかったものの、フェルスタッペンは僅差の上位争いを制し、2番グリッドを確保した。
アントネッリには届かずもフロントローを確保
フェルスタッペンはアントネッリから0.3秒以上遅れた一方で、フェルスタッペンから7番手のオスカー・ピアストリまでの差も約0.3秒しかなかった。
つまり、ハジャーのトウによるわずかなタイム短縮がなければ、フェルスタッペンは複数台に先行を許していた可能性が高い。本人が「6番手くらい」と語ったのも、その僅差を物語っている。
「明日は周りのドライバーをミラーで見ながら走ることになると思う。でも少なくとも今日は本当にいい結果だった」
「マシンは週末を通してかなり良かった。もちろんキミのレベルではなかったかもしれないけど、チームとしてうまくやり切り、フロントローに並べたことには満足している」
レッドブルのトウ戦略はフェルスタッペンをポールポジションへ導くことはできなかったが、混戦の予選で2番手を獲得するうえで決定的な役割を果たした。最後尾スタートが決まっていたハジャーをサポート役に回し、エースの決勝スタート位置を最大化したチーム判断は、大きな成果をもたらした。
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