レッドブルF1に迫る“ポスト・フェルスタッペン問題” ハジャーの発言が示した現実

しかし、その発言は単なる称賛にとどまらない。フェルスタッペンの将来に不透明感が漂う中、レッドブル・レーシングが抱える“後継者問題”も同時に映し出している。
ハジャーが明かしたフェルスタッペンの異次元の完成度
2026年シーズンからレッドブル・レーシングに昇格したアイザック・ハジャーは、開幕7戦で34ポイントを獲得。2025年に角田裕毅が22戦で記録した30ポイントをすでに上回り、チームの期待に応えている。
それでもハジャーは、チームメイトであるフェルスタッペンとの差を強く感じているようだ。
「彼より速いコーナーが1つでもあるなら、それだけで特別なことだ」
「これまで組んだチームメイトには必ず弱点があった。週末を通して自分の方が明らかに速いコーナーがどこかにあった。でもマックスは違う」
「彼は信じられないほど安定していて、そのレベルも非常に高い。本当に印象的だ」
この言葉は、フェルスタッペンが単発の速さだけでなく、あらゆる状況で高いパフォーマンスを維持していることを示している。
予選以上に大きい決勝での差
ハジャーは今季ここまで堅実な活躍を見せているが、フェルスタッペンとの差は依然として小さくない。
グランプリでハジャーがフェルスタッペンより上位でフィニッシュしたのは、中国GPとモナコGPの2回のみ。しかし、いずれもフェルスタッペンがリタイアしたレースだった。
さらに両者がそろって完走したレースでは、ハジャーは平均53.692秒遅れでチェッカーを受けている。
カナダGPではペナルティが影響したものの、前戦バルセロナ・カタルーニャGPでも67.5秒差をつけられており、予選で見せるスピードに比べて決勝ペースではまだ大きな開きがある。
フェルスタッペンの将来を巡る不透明感
こうした差が重要になるのは、フェルスタッペンの去就が依然として注目を集めているためだ。
フェルスタッペンは2028年までレッドブルと契約を結んでいるが、契約には解除条項が含まれているとみられている。現在ドライバーズランキング7位に位置していることもあり、移籍の可能性を巡る憶測は絶えない。
また、マネージャーのレイモンド・フェルミューレンは、2027年に向けた方針について近いうちに決断が下される見通しを示している。
フェルスタッペンが残留するのか、それとも新天地を求めるのか。レッドブルはその結論を待つ状況にある。
レッドブルが求めるのは次代のリーダー
ハジャーのルーキーシーズンは十分に評価に値する。
しかし、レッドブルが本当に求めているのは、フェルスタッペンの凄さを証明する存在ではない。
チームが必要としているのは、フェルスタッペンとの差を縮め、将来的にチームを率いることができるドライバーだ。
現時点でハジャーは有望な若手であることを証明している一方、フェルスタッペン不在となった場合にチームのエースを担える存在であることまでは示せていない。
ハジャーの発言はフェルスタッペンの圧倒的な実力を改めて印象付けた。同時に、それはレッドブルがいまだにフェルスタッペンへの依存から脱却できていない現実を浮き彫りにしたと言えるだろう。
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