エイドリアン・ニューウェイ 噂が浮上もレッドブルF1での立場は不変
伝説的なF1デザイナーであるエイドリアン・ニューウェイは、レッドブルの近年の成功に欠かせない存在であり、テクニカルディレクターのピエール・ワシェや彼のチームと密接に協力しながら新車RB20の開発に取り組んできた。
ニューウェイはチーフテクニカルオフィサーの役割を他のプロジェクトに広げているため、F1上でのフルタイム勤務はしていないが、それでもレッドブルがレーストラックで最大限のポテンシャルを発揮できるようにするために多くの時間を割いている。
開幕戦バーレーンGPとサウジアラビアGPには出席したニューウェイだが、次戦オーストラリアGPを欠場する予定であることから、責任の一部から身を引くのではないかという話も出ている。
レッドブルはニューウェイをRB17ハイパーカー・プロジェクトに専念させたいと考えているとの噂もある。
これは、F1の予算上限に対する懸念と、グランプリの支配権をめぐる勢力争いの中でチームトップの政治状況に対する潜在的な不安のためではないかとも言われている。
しかし、情報筋によると、ニューウェイが役割を変えるという考えは的外れだという。彼の役割に変更はなく、RB20の開発は継続され、来月開催される日本GPでは予定通りトラックサイドに復帰する予定だ。
ニューウェイは長い間、自身のF1活動に終止符が打たれるのではないかという憶測に取り囲まれてきたが、チャンピオンシップで結果を出し続けたいという意欲は変わらず持っている。
実際、今年初めに、ニューウェイは、F1からの撤退を考えたことがあるのは、レッドブルがパワーユニットで大きなハンディキャップを背負っていた2014年だけだったと語っている。
「テクニカルチームを構築すためにレッドブルに入った」とニューウェイは語った。「ちょっとしたキャリアリスクだったが、もう一度チームの立ち上げから開発に携わりたかった」
「だから、クリスチャンやヘルムート（マルコ）と一緒にスタート地点に立ち、チームを発展させてきたのに、なぜそこから離れようと思ったんだろう？」
「唯一それに近づいたのは2014年で、その時はまったく異なる理由によるものだった。非常に単純なことで、当時我々が使用していたパワーユニットがパフォーマンスを発揮していなかった。当然のことながらそういうことは起こる。そしてメーカー（ルノー）のトップレベルからは、状況を好転させるために投資をするという大きな願望はないようだった」
「つまり、皆さんもご存じのとおり、チャンピオンになるにはドライバー、シャシー、エンジンの3つの要素が必要で、そのうちのひとつが弱ければ勝てないという、ちょっと憂鬱な立場に立つことになる」
カテゴリー： F1 / レッドブル・レーシング
