レッドブル 「ホンダF1エンジン継続が大幅なコスト増になることはない」
レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、ホンダのF1エンジンプログラムをミルトンキーンズの社内に持ち込むことが、通常のカスタマー契約と比較して“大幅なコスト増”になることはないと語る。

2月11日(木)に行われたF1コミッションのバーチャル会議で、F1チームは2022年から2024年の終わりまでF1エンジンの開発を凍結することに全会一致で同意した。

この決定は、レッドブルがホンダのF1エンジンプログラムを引き継ぐための前提条件だった。レッドブルは、F1のパワーユニットサプライヤー間の開発戦争に関連するコストを投資を行う余裕がなかったためだ。

レッドブルF1のヘルムート・マルコは「我々だけでなく、F1全体にとって朗報だ」と Motorsport-Magazin.com に語った。

「コストを大幅に削減する」

F1エンジンの開発凍結への合意は、レッドブルが2022年にF1エンジンプログラムを進めるための青信号であり、新しいパワーユニット部門はミルトンキーンズのファクトリーの敷地内にある既存の建物に収容される。

「そうやくすべてが実現したこところだ・・・やっと始まったところだ」とヘルムート・マルコはにコメント。

「今日現在、ミルトンキーンズに“レッドブル・パワートレインズ(Red Bull Powertrains)”という新会社を設立するための準備が進められている」

「既存の建物の1つである8号棟が、エンジンショップに改造される」

レッドブルF1は、テストベッドなどの必要なハードウェアインフラストラクチャと計装の一部を提供を以前のプロジェクトのパートナーの1つであるオーストリアのパワートレインシステムスペシャリストであるAVLに依存する。

ヘルムート・マルコは、レッドブルのF1エンジン運用を自社の建物を設けることは、近郊にあるホンダF1の施設を引き継ぐよりも好ましいオプションであると述べた。ホンダF1の施設はパワーユニットプログラムのハイブリッドコンポーネントしかい収容しておらず、内燃エンジンのエンジニアリングは日本のさくらに拠点を置いている。

レッドブルは2022年に始まる3年間でF1エンジンを開発する余裕はないが、ヘルムート・マルコは、F1エンジンプログラムを社内に持ち込むための全体的なコストは通常のパワーユニットのカスタマーと同様だと語る。

「我々は頭がおかしいが、少し数学と計算はできる」とヘルムート・マルコは説明した。

「建物、とりわけテストベンチへの1回限りの投資だ。しかし、ランニングコストは、どこかでエンジンを購入した場合よりもそれほど高くなることはない。コストは高くなるが、大幅に高くなることはない」

レッドブルは、F1エンジンのブランドを変更するスポンサー契約で投資の一部を回収することができる。以前、レッドブルはルノーのF1エンジンにタグ・ホイヤーのバッチを付けて参戦している。

だが、レッドブルにとって、社内F1エンジンプログラムの主な利点は、パワーユニットとシャシーの統合と最適化が向上することだ。

「現在、我々はシャシーの担当者と調整してエンジンを構築している」とヘルムート・マルコは語る。

「両側から最適ができる。たとえば、ルノーからエンジンを受け取った場合、そのエンジンのアーキテクチャを中心にシャシー、ラジエーター、その他の要素を設計することを余儀なくされただろう」

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / ホンダF1