レッドブルF1首脳 「ヒュルケンベルグは2021年の選択肢になり得る」
先週末のF1アイフェルGPに先立ち、ヘルムート・マルコは新型コロナウイルス感染の疑いのあったアレクサンダー・アルボンの代役としてニコ・ヒュルケンベルグに電話で打診していたことを明らかにしている。
最終的にアレクサンダー・アルボンは再検査で陰性反応が出たことで出場することができ、偶然にもその翌日にランス・ストロールが体調不良で欠場となってことで、ニコ・ヒュルケンベルグは代役として参戦。7位入賞を果たしている。
「陽性と診断される可能性があった。アルボンのケースは疑わしかったので、着陸直後にヒュルケンベルグに電話をした」
「だが、ありがたいことに、最終的にアルボンは陰性と診断された」
F1アイフェルGPでのアレクサンダー・アルボンの期待外れなレースの後のニコ・ヒュルケンベルグへの代役打診の暴露は、レッドブルでのアルボンの長期的な将来について新たな憶測をもたらした。
アレクサンダー・アルボンは、1周面にタイヤをロックさせて予定よりも早いピットインを余儀なくされ、その後、ダニール・クビアトとの接触に5秒加算ペナルティを科せられ、最終的にラジエーターにデブリが突き刺さったことでマシンに不具合が発生してリタイアと良いところのないレースとなった。
だが、レッドブルはアレクサンダー・アルボンの状態についてリラックスしており、今も調子が良ければマックス・フェルスタッペンに近づける可能性があると評価している。
それでも、ヘルムート・マルコは、レッドブルとして最高のパフォーマンスを発揮するためにはアレクサンダー・アルボンが結果を出す必要があることを認めており、そうならない場合はニコ・ヒュルケンベルグやセルジオ・ペレスが選択肢になることを示唆している。
「マーケットで獲得可能な名前を挙げることができる。それはヒュルケンベルであり、ペレスだ。問題は彼らがマックスからどれくらい離されているかだ」
「（ダニエル）リカルドと比較することで、我々はドライバーがどのような立場にいるかについて結論を出すことができる。だが、誰もが0.3秒以内に近づけるとは思えない」
「良い日には、アルボンもマックスに対してそれくらいの近さを生み出すことができる。アルボンは若い。だが、彼がプレッシャーに耐えられない場合、ワールドチャンピオンに関して我々には片足で立っている余裕がないことは認識している。それが今の状況だ」
「実際、戦闘中のマシンが1台しかいない場合にはワールドチャンピオンは不可能だ。だが、我々はまだそのレベルにいない」
「ニュルブルクリンクでの（アルボンの）パフォーマンスは満足のいくものだった。それは今の状況だ」
以前、レッドブルは自身のジュニアプログラムからドライバーを昇格させることを優先すると明言していたが、ヘルムート・マルコは今は状況は違ってきていると語る。
レッドブルのジュニアドライバーでは角田裕毅がF2で印象的なパフォーマンスを見せているが、直接レッドブルに昇格するのは時期尚早であり、F1デビューさせるならばアルファタウリの方がいいとヘルムート・マルコは考えている。
「これまで、我々は常に自分たちのジュニアチームからドライバーを起用してきた。しかし、現時点では誰もここにいない」とヘルムート・マルコは付け加えました。
「我々には非常に速い日本人がいるが、今年は彼の初年度だ。彼をレッドブル・レーシングのようなトップチームに最初の年に入れれば、彼を焼き尽くてしまう危険がある。我々はそうするつもりはない」
「したがって、他のほとんどのチームと同じように実績のあるドライバーに頼る必要があるだろう」
ヘルムート・マルコは、レッドブルが11月のF1トルコGPまでにレッドブルおよびアルファタウリのドライバーを決めたいと語り、あとはアルボン次第であることを示唆した。
角田裕毅が、ピエール・ガスリーのチームメイトとしてアルファタウリ・ホンダでF1デビューする可能性についてヘルムート・マルコは「実際にはすでに3つのポジションについて明確になっている」と述べた。
「遅くとも11月中旬のイスタンブールで4つ目を確定させたい」
最終決定を左右する要因について質問されたヘルムート・マルコは「主にアルボンのパフォーマンスだ。彼がグリーンゾーン（安全地帯）にいる限り、シンプリにコックピットはない」と語った。
ヘルムート・マルコは、予選までマシンを運転していなかったにもかかわらず、8位でフィニッシュしたニコ・ヒュルケンベルグのニュルブルクリンクでの仕事を称賛した。
「ドライバーに起こりうる最悪の事態は予選でマシンに乗ることだと思う」とヘルムート・マルコは語った。
「彼が以前のレースによってレーシング・ポイントを知っていることを考慮に入れなければならないが、非常に困難な状況だったのは確かだ」
「彼はレース中に徐々に改善し、愚かなことは何もせず、堂々8位でマシンを走らせた。我々はそのタイムをフォーローしていた。
「（ピエール）ガスリーや（ダニール）クビアトも彼の近くにいたときもあった。それから、彼が徐々にペレスのタイムに近づいているのを目にした。脱帽だ。素晴らしいパフォーマンスだ」
また、ヘルムート・マルコは、レースシートについてではないものの、レッドブルが過去数か月にわたってニコ・ヒュルケンベルグと定期的にコンタクトを取っていたことを明らかにしている。
「たとえば、テレビのコメンテーターやServusTVの専門家として、ヒュルケンベルグと話し合っている。結局のところ、我々h来年はORFと交代でオーストリアの権利を持っている。それらが最初の交渉になる」
カテゴリー： F1 / レッドブル・レーシング / ニコ・ヒュルケンベルグ
