F1 2010年 レギュレーション変更案
F1は2010年、レギュレーション変更により、再び新たな時代を迎えることになる。
2010年のレギュレーションで給油の禁止やタイヤウォーマーの禁止など戦略に関わるルールがいくつか変更となる。そして、最も大きなトピックは、4,000万ポンドの予算キャップの導入と言える。予算キャップを導入するかしないかにより、F1マシンの技術的な自由度は大きく変わってくる。現在ではまだ変更案ではあるが、4月29日にFIAが発表した2010年のF1レギュレーションをまとめてみる。
レース中の給油禁止
2010年のF1では給油が禁止となる。これは、燃料給油補給の運搬コストの削減が目的だが、エンジンメーカーはより燃費のよいエンジンを開発せねばならず、レース戦略も大きく変わってくると思われる。
予選Q3での燃料
レース中の給油が禁止になったことで、各F1マシンはQ3も、これまでのQ1、Q2と同様、軽い燃料で走行することが可能になった。これにより、2002年以来となる一発勝負の予選が帰ってくる。
マシン最低重量を620kgに引き上げ
2009年のKERS導入により、特に背の高いドライバーには重量面で不利になっていた。そこで2010年からはマシンの最低重量が15kg引き上げられ、620kgとなる。
タイヤウォーマーの禁止
2010年からはタイヤウォーマーが禁止となる。ただし、リムヒーティングなどのその他の器材は許される模様。また、タイヤ内はこれまでは二酸化炭素も許されていたが、2010年からは窒素か空気のみに限られる。
KERS
300km/h以上での作動は禁止。また、エネルギー貯蔵部(バッテリーやフライホイール)は、ドライバーシートとエンジン前部の間に収納しなければならない。
参戦チーム枠を12チームから13チームに拡大
この変更により、2010年は新たに3チームの参入が可能となる。ただし、新コンコルド協定では、2010年からカスタマーマシンの使用が禁止され、独自のシャシーを設計・製造が必須条件となる予定である。すでにUSF1、プロドライブ(アストンマーティン)、iSportが参戦に興味を示している。
4,000万ポンドの予算キャップの選択
2010年から、各F1チームには4,000万ポンドの予算キャップ導入のオプションが与えられる。予算キャップを選択しないチームは、これまでのテクニカルレギュレーションが導入されるが、予算キャップを導入したチームには、技術的に大きな自由が与えられることになる。ただし、グランプリが2つのルールで運営されることにF1チームは難色を示しており、変更になる可能性は高い。
関連:F1 2010年 レギュレーション - 2009年12月20日
カテゴリー: F1 / F1関連 / FIA(国際自動車連盟)
2010年のレギュレーションで給油の禁止やタイヤウォーマーの禁止など戦略に関わるルールがいくつか変更となる。そして、最も大きなトピックは、4,000万ポンドの予算キャップの導入と言える。予算キャップを導入するかしないかにより、F1マシンの技術的な自由度は大きく変わってくる。現在ではまだ変更案ではあるが、4月29日にFIAが発表した2010年のF1レギュレーションをまとめてみる。
レース中の給油禁止
2010年のF1では給油が禁止となる。これは、燃料給油補給の運搬コストの削減が目的だが、エンジンメーカーはより燃費のよいエンジンを開発せねばならず、レース戦略も大きく変わってくると思われる。
予選Q3での燃料
レース中の給油が禁止になったことで、各F1マシンはQ3も、これまでのQ1、Q2と同様、軽い燃料で走行することが可能になった。これにより、2002年以来となる一発勝負の予選が帰ってくる。
マシン最低重量を620kgに引き上げ
2009年のKERS導入により、特に背の高いドライバーには重量面で不利になっていた。そこで2010年からはマシンの最低重量が15kg引き上げられ、620kgとなる。
タイヤウォーマーの禁止
2010年からはタイヤウォーマーが禁止となる。ただし、リムヒーティングなどのその他の器材は許される模様。また、タイヤ内はこれまでは二酸化炭素も許されていたが、2010年からは窒素か空気のみに限られる。
KERS
300km/h以上での作動は禁止。また、エネルギー貯蔵部(バッテリーやフライホイール)は、ドライバーシートとエンジン前部の間に収納しなければならない。
参戦チーム枠を12チームから13チームに拡大
この変更により、2010年は新たに3チームの参入が可能となる。ただし、新コンコルド協定では、2010年からカスタマーマシンの使用が禁止され、独自のシャシーを設計・製造が必須条件となる予定である。すでにUSF1、プロドライブ(アストンマーティン)、iSportが参戦に興味を示している。
4,000万ポンドの予算キャップの選択
2010年から、各F1チームには4,000万ポンドの予算キャップ導入のオプションが与えられる。予算キャップを選択しないチームは、これまでのテクニカルレギュレーションが導入されるが、予算キャップを導入したチームには、技術的に大きな自由が与えられることになる。ただし、グランプリが2つのルールで運営されることにF1チームは難色を示しており、変更になる可能性は高い。
予算キャップ選択チーム | 予算キャップ非選択チーム | |
---|---|---|
テスト | 日数と走行距離無制限 | 1月1日から開幕戦週までに15,000km |
風洞 | スケール、流速の無制限 | 60%スケール、流速は50km/sまで |
エンジン | 無制限 | 1シーズン8基 |
ギアボックス | 無制限 | 4戦連続使用 |
フロントウイング | 10度の角度変更、回数は無制限 | 6度の角度変更、1周につき2回まで |
リアウイング | ドライバー操作で可変可能 | 可変禁止 |
KERS出力 | 160kw | 80kw |
駆動方式 | 四輪駆動(4WD)も可能 | 二輪駆動(2WD)のみ |
KERS対象 | 四輪 | リアホイールのみ |
関連:F1 2010年 レギュレーション - 2009年12月20日
カテゴリー: F1 / F1関連 / FIA(国際自動車連盟)