オスカー・ピアストリ マクラーレンF1の新サスペンション採用見送りの可能性

オスカー・ピアストリは現在、マクラーレンの僚友に対して22ポイントのリードを築いており、これまでのところ2025年型マシンにより明確に適応している。一方でノリスは一貫して、ハンドリングに対する不満を訴えてきた。
ドイツの『Auto Motor und Sport』によれば、マクラーレンは25歳のイギリス人ドライバーの声に耳を傾けたという。
「新しいフロントサスペンションは、ドライバーにより多くのフィーリングをもたらすことを目的としている」とチーム代表のアンドレア・ステラはモントリオールで語った。
「ジオメトリーに小さな変更を加えたが、劇的なものではない」
同誌によれば、ピアストリもカナダでこの新しいジオメトリーを使用することは可能だったが、実際にオレンジのマシンにそれを搭載したのはノリスだけだったという。
内部関係者たちも、カナダではノリスのマシンのほうが速かったと認めている。
「マクラーレンは新しい試みに取り組んでいた」とレッドブルのアドバイザー、ヘルムート・マルコは『Kleine Zeitung』紙に語った。「ランド・ノリスはレースでは非常に速かったが、またしてもミスを犯してしまった」
しかしステラは、この新サスペンションの評価はまだ定まっていないと語る。
「変更は非常に最小限で、ドライバーがその効果を判断するのは難しい。実際のところ、それを見極めるにはバック・トゥ・バック(比較)テストが必要だ」
そのテストは今週末のオーストリアで行われる予定だが、カナダでノリスが新パーツを使用したことについてステラは次のように述べている。
「ランドにとってネガティブな驚きはなかった。彼は快適に感じていた」
「オスカーと比べても、ランドは最初から競争力があった。我々にとって、それはフロントサスペンションの実験が彼にとっては成功だったことを意味している」
ピアストリも今週末のレッドブル・リンクでプラクティス中にこの新サスペンションを試す予定だが、週末を通じては旧仕様に戻す可能性もある。「異なるサスペンションを使い続けることもできる」とステラは明言した。
「どの仕様により快適さを感じるかは、ドライバー自身の判断に委ねられている」
しかし、たとえノリスが純粋な速さで優位に立ったとしても、マルコはすでに「精神面の強さ」を理由にピアストリを推すと宣言している。
「もちろん、あのクラッシュ(カナダ)を見れば疑問も湧くだろう」とマルコは語る。「それでもピアストリはレースを続けた。プラクティス中にも壁にクラッシュしたが、自力でピットに戻ってきた」
「メルセデスやウィリアムズのエンジンは壊れるが、マクラーレンでは壊れない」とマルコは付け加えた。
一部では、表向きにはドライバー間の完全な平等を保っているように見せながらも、マクラーレンはドライバーズタイトルに向けて、今後ピアストリにより多くのリソースを傾ける可能性があると見られている。
「これはマクラーレン内部の問題だ」とマルコは語る。「だが、今や“パパイヤ・ルールズ”という言葉がF1ではよく知られている」
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