中嶋一貴
中嶋一貴が、トヨタのF1撤退と2010年の活動について語った。

トヨタのF1撤退をいつ、どこで聞きましたか?
撤退をするかもしれないと聞いたのは、日本時間でいうと4日の朝、向こうでいうと3日の午後でした。可夢偉と状況は一緒でした。それを聞いた時には僕自身はトヨタのF1チームで走っていたわけではないですけど、やっぱりTDPというプログラムを通してずっと支援をしてきていただいていたので、やっぱりそういうところがこの先どうなのかなというのが正直な気持ちでしたね。

けれど、僕自身は来年に向けて、どういう状況であれ、ある程度の自分の力と経験といったものでウィリアムズ以外でチームを探していかなければいけないという状況ではあったので、そこに関しては変わるものはないと正直思いました。ただ、いちファンとしては残念なことだと思いましたね。

来年の状況を教えてください。
今のところ可夢偉と状況は一緒で、TMGの方に交渉ごとを任せている状態です。今のところ特に決まったことはないですけれど、F1の世界自体は、来年に向けてチームがいくつか増えたりするなかで、非常に状況はまだまだ確定していないことが多々あるし、ドライバーマーケット自体もまだまだ空きがある状態なので。その中でどういうカタチであれ、2年間しっかりとF1の中での経験を積んできていますし、特に今年は結果こそ残せませんでしたけど、ドライバーとしては手ごたえもあるし、自信を深めることができたシーズンでしたので、それを少しでもどこかのチームで発揮したいです。

トヨタのマシンに初めて乗ったわけですが、ウィリアムズと比べて乗りやすかった、乗りにくかったということはありますか?
コンディションもコンディションですし、なかなか直接比較できることは少ないんですけれど、僕にとってはウィリアムズ以外のF1マシンに乗るっているのは今回が初めての経験だったので、操作の手順であるとか、スタートの手順であるとか、いろいろなところでそれぞれのチームの違いがあって、非常に興味深かったです。どこがどうとは言えないんですけれど、クルマ自体の乗りやすさ、バランスというところではちょっと違う感覚がありました。

F1のシートを獲得できなかった場合は、どういうことを考えているのか?
今のところ、残ることだけを考えてTMGの方に交渉してもらってますし、その後のことは、そうなったときにしか考えられないです。ただ自分の中ではF1のなかでまだまだ達成していないことがありますし、本当に経験値もあるので、F1にこだわっていくつもりです。

F1に残ることへの自信は?
自信というのを表すのは、すごく難しいことではありますけど、ドライバーとしては自信をもって常にやっている状況です。ただ、自信があるからといってシートが得られるかと言うと、そういう問題ではないので、非常に難しい状況ではあります。まだまだ今年から来年にかけてF1自体も大きく変わりますし、チーム間のドライバーの移動も多いですし、実際のところシートが決まっている数も少ないので、チャンスはあると思ってます。状況によってチャンスが増えたり減ったりはするとは思いますけれども、ドライバーとしては自分自身、準備をしっかりすること、それだけに集中していこうと思ってます。

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カテゴリー: F1 / 中嶋一貴