MotoGP ヤマハ サンマリノGP
Movistar Yamaha MotoGPは今週末、ミサノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェリでMotoGP 第13戦サンマリノGPを迎える。今大会はチームにとっての第2のホームレースであると同時に、同コースから20分のところに住むバレンティーノ・ロッシにとっても非常に重要な一戦となる。

Movistar Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスは、ミサノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェリで開催されるGran Premio Octo di San Marino e della Riviera di Riminiに出場するためイタリアへ戻る。

チームは2週間前にここミサノでプライベート・テストを実施。その後のイギリスGPは中止になったが、先週はアラゴンで再びプライベート・テストを行って新たにデータを収集した。

ロッシはいつも以上にこのサンマリノGPに意欲を燃やす。昨年は脚の怪我のため同大会を欠場したが、今年はそれを埋め合わせ、ホームGPで'黄色い海'を見渡すのを楽しみにしている。 ロッシは第12戦終了時点でランキング2位。トップとの差は59ポイントあるが、ここミサノでは大勢のファンが後ろから支えてくれる。過去には合計6回の表彰台をゲット。2008年、2009年、2014年にMotoGPで優勝、2012年と2016年に2位、2010年には3位と活躍している。

チームメイトのビニャーレスはランキング5位からのランクアップを目指す。2013年にMoto3で2位を獲得して表彰台に上った経験があるが、MotoGPでは昨年、ウエット・コンディションで孤軍奮闘したものの表彰台を逃している。 前回イギリスGPのフリープラクティスではYZR-M1のフィーリング向上を確認。先週アラゴンで行われたプライベート・テストでも手応えをつかみ、今大会への決意を新たにしている。

ミサノ・サーキットは1969年に建設され、'80年代から'90年代初頭にかけてイタリア・グランプリ を開催。2006年にはMotoGPの安全規則に沿って大幅な改修工事が施され、全長4.2kmの時計回りのコースに生まれ変わると2007年、再びGPカレンダーに加えられた。さらに2008年には新たなシケインが追加され、左コーナー6、右コーナー10を含む現在のレイアウトが完成。これらの改修によってコースの安全性が向上したばかりでなく、多くの高速コーナーでオーバーテイクのチャンスが生まれたことでレースの醍醐味が増し、熱狂的なイタリアのレース・ファンを楽しませている。

Movistar Yamaha MotoGPは今年もKiSS Misno(Keep it Shiny & Sustainable)プログラムをサポート。今後も長年にわたってコースを美しく保つことを目指し、持続可能で環境にやさしいグランプリ・イベントの開催に貢献する。

Monster Yamaha Tech3のヨハン・ザルコとハフィス・シャーリンは今週末、第13戦サンマリノGPに出場するためミサノへと向かう。昨年、このコースに好フィーリングを得たザルコは、現地時間金曜日の9:55に始まるフリープラクティス第1セッションを楽しみに待っている。一方、MotoGPルーキーのシャーリンは今回もまた、YZR-M1でミサノのコースに挑む。

バレンティーノ・ロッシ
「ホームGPを迎えるのはいつも最高の気分です。大勢の友人やファンがサーキットに来てくれるので、彼らに週末を楽しんでもらうために全力を注ぎます。2週間ほど前にここミサノでテストを行っているので、それを土台にウイークをスタートしたいと思っています。可能な限りベストの状態でプラクティスを開始し、決勝でいい走りをして、表彰台を目指します。全員が週末を楽しめるよう、好天を期待しています」

マーベリック・ビニャーレス
「前回のシルバーストンではすべてのプラクティスで好調で、マシンのフィーリングもとても良かっただけに、悪天候のため中止となってしまったことは非常に残念でした。そのあとアラゴンでテストを行い、自分のライディング・スタイルに合ったベスト・セッティングを追求。ここで以前のように正しい方向性を見つけることができたので、今は次のミサノに向けてモチベーションが高まっています。昨年序盤と同じようなフィーリングが戻ってきたことで気持ちも落ち着いてきましたし、ミサノ・テストでもいい走りができたことが自信になって、これからは毎回のレースでポイントゲットに集中することができそうです。セッティングが大幅に良くなっているので100%の力を注ぎ、長く遠ざかっている優勝をヤマハにもたらしたいと思います」

マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
「シルバーストンでレースができなかったことで、チームはより一層、このサンマリノGPに意欲を燃やしています。このレースは特別なもので、われわれチームは第2のホームGPと考えていますし、同時にご存知のように、バレンティーノのホームレースでもあります。昨年はそのバレンティーノが欠場。今年は何としても母国の大勢のファンの前で走りたいと、モチベーションが最高に高まっています。このラウンドはいつも素晴らしい雰囲気のなかで行われます。わたしたちチームとしても、大勢のサポーターが応援に来てくれることを期待しています。バレンティーノもマーベリックもミサノ・サーキットをエンジョイしており、2週間前のプライベート・テストや先週のアラゴン・テストの成功を受けて非常にポジティブな気持ちでレースに臨もうとしています」

ヨハン・ザルコ
「ミサノはシルバーストンに比べて小さいサーキット。今回はきっと天気にも恵まれるでしょう。ただここでは以前にテストを行っているライダーもいるので、上位に近づきトップ5の争いに加わるのは簡単ではないと思います。かなりの混戦になりますが、それでもチャンスがあると信じています。前回のイギリスではフロントロウに並ぶことができてとてもうれしかったので、ここミサノでもまたそれを再現したいと思っています。ここは好きなコースですし、とくにMoto2では好成績を残しています。ヤマハもまた、2年前にホルヘ・ロレンソが記録したラップ・レコードをキープしているので、ヤマハのマシンにも私自身にも大きな可能性があるのです。いつものようにベストを尽くし、好レースができるよう、しっかり準備していきます」

ハフィス・シャーリン
「フル・ウエットのコンディションでレースをしたことがなかったので、前回のシルバーストンが中止になりとても残念に思いました。でも何よりも安全が大切ですから、中止の判断は当然だったと思っています。ミサノではいくつか良い思い出もあるので、今は次のレースを楽しみにしています。最初のフリープラクティスから準備を整え、予選順位を上げなければなりません。そのためにも先週はハードなトレーニングを行い、いつも以上に集中できるよう目指してきたのです。すべてうまくいくよう願っています」

エルベ・ポンシャラル (チーム・マネジャー)
「前回のシルバーストンがキャンセルとなったあと、今は誰もが、レースそのものを待ち望み、明るく暖かいコンディションで走りたいと考えているでしょう。ここミサノはMotoGPのためのとても良い場所です。季節は夏の終わりになっていますが、多くの方が依然としてホリデーを楽しんでいるかのように感じられるでしょう。海に近く、暖かく、すてきなレストランがたくさんあり、ほとんどのホテルの部屋から海が見られるようなここミサノは、夏の終わりにぴったりの場所と言えます。わたしたちはここでテストを行っていませんが、ファクトリー・チームなどはテストをしています。ヤマハファクトリー・チームもそのひとつなので、彼らから情報をもらえることを期待しています。しかしながら、ライダーたちはそれぞれスタイルが異なるので、わたしたちとしてはヨハンとハフィスとともに作業を行っていくことが大切です。好成績を目指し、いいレースができると信じています」

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カテゴリー: F1 / MotoGP