MotoGP ロードレース世界選手権 アラゴングランプリ
Movistar Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスはレース終盤で徐々にペースを上げて5位を獲得。一方、怪我からわずか24日のバレンティーノ・ロッシは、正反対の作戦で序盤で上位に浮上。そのあと5位でチェッカーを受けた。

マーベリック・ビニャーレスはスタートでやや遅れたが、素早く取り戻して2番手へ浮上。しかしそのあともしばらくグリップに苦しみ、その間にバレンティーノ・ロッシ、アンドレア・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)、マルク・マルケス(ホンダ)に先行されてしまう。

ターニングポイントになったのは3ラップ目。ようやくリズムをつかむと着実に前車との差を詰め始め、6ラップ目にはアンドレア・ドビツィオーゾにプレッシャーをかけて5番手に浮上。さらにその前を行くバレンティーノ・ロッシを追いかけた。

マーベリック・ビニャーレスの走りは順調だったが、バレンティーノ・ロッシも簡単には4番手の座を渡さない。ファクトリー・ヤマハの2台による接近戦に、サーキットに詰めかけた大勢のファンの目が釘付けになった。そして残り3ラップ、マーベリック・ビニャーレスがついにバレンティーノ・ロッシをパスして4番手へ浮上。さらに上を目指したいところだったが、このときすでに3番手との差が大きくなっていたため、そのまま4位でチェッカーを受けた。トップとの差は5.256秒。

エンデューロ走行中の怪我後、初めてのレースに臨んだバレンティーノ・ロッシを大勢のファンが見守るなかで、スタートはやや出遅れて3番手で第1コーナーへ。そして前方で奮闘するマーベリック・ビニャーレスに一気に近づいて、これをパス。2ラップ目には真っ先に1分49秒334のベストタイムを記録し、勢いに乗ってトップとの差を縮めていった。

バレンティーノ・ロッシは脚の痛みをものともせずに最大限のプッシュ。トップ4台がますます接近するなか2番手を走行するバレンティーノ・ロッシは、後続のマルク・マルケスとアンドレア・ドビツィオーゾを抑えながらトップのホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)にプレッシャーをかけていった。

残り11ラップあたりから疲れが見えたバレンティーノ・ロッシは、わずかにペースを下げてマルク・マルケスとダニ・ペドロサ(ホンダ)に先行を許す。しかしそのあとは持ち前のファイティング・スピリットをふり絞ってチームメイトと激しい4位争いを展開し、トップから5.882秒差の5位でゴールした。

この結果、シリーズポイントではマーベリック・ビニャーレスが合計196ポイントでランキング3位をキープし、トップを28ポイント差で追う状況。バレンティーノ・ロッシは合計168ポイントまで伸ばしたものの、ランキングではひとつ下げて5位となった。コンストラクターズ・ランキングではトップから17ポイント差の2位。チーム・ランキングでは30ポイント差の2位となっている。

Yamaha Factory Racing Teamはこのあとアジアへ。3週間後、ヤマハの地元レースとなる日本GPをツインリンクもてぎで迎える。

Movistar Yamaha MotoGP

マーベリック・ビニャーレス (4位)
「とくに序盤の数ラップでハード・タイヤがうまく働いてくれず遅れてしまいましたが、周回を重ねるにつれてどんどん良くなってきました。グリップ感だけではなくて、1ラップごとに全体的に走りやすくなっていったのです。でも結局、それではまだ足りませんでした。フォルガーはミディアム・タイヤを使用し、少しもグリップしなかったと言っているので、どのタイヤを選ぶかは非常に難しい判断だったのです。いつもならタイヤ・テストに多くの時間を割いているのでもう少し簡単なのですが、今回はそれがうまくいかず、私は結局、ライバルたちと同じものを使うことにしました。次回はウイーク初日の金曜日から、より一層ハードに仕事に取り組まなければならないと思っています。常にプッシュの手を緩めず、モチベーションを高く保つことが重要です。決して楽なことではありませんが、次回、日本GPではもっと強くなれるようベストを尽くします」

バレンティーノ・ロッシ (5位)
「1週間前はレースに出場できるかどうかさえわからない状態だったので、今日の自分の走りには満足しています。昨日の予選でフロントロウを獲得しただけでも素晴らしいことで、とてもうれしく思いましたが、決勝では後半で苦しくなることが初めからわかっていました。そして実際、痛みに加えてタイヤの消耗が大きく影響するようになってしまったのです。でもレース日程は私の味方! このあとはまるまる2週間のインターバルがあるので、トレーニングを続けて怪我の状態を改善していくことができるでしょう。3週間後にはチームにとって非常に重要な日本GPを迎え、3連戦になります。脚への影響も大きくなるでしょうから、もてぎではまだ100%というわけにはいかないとしても、それに近いところまで回復し、そのあとにつなげないと思っています」

マッシモ・メレガリ (チームディレクター)
「タイヤチョイスに左右される結果となりました。今週はドライ・コンディションでタイヤスペックをテストする時間があまりなかったため、選択がとても難しくなってしまいました。ふたりとも耐久性を考えてリアにハード・タイヤを選び、レース中もできるだけスムースな走りを心がけて消耗を最小限に抑える努力をしていました。しかし、そう簡単にはいかず、やはりグリップが落ちてしまったのです。それに加えて、マーベリックは序盤でタイヤを暖めるのに苦労したようです。ようやく調子が上がって来たころには前との差が大きくなり過ぎていました。バレンティーノに関しては、そのファイトにチーム全員が魅せられていました。怪我から24日しかたっていないというのに、もう上位争いを展開しているのですから。本当に素晴らしい走り。私たちの想像をはるかに超えるものでした。次回、もてぎが非常に楽しみになりました。少し時間があるので、怪我も順調に回復するでしょう」

関連:【MotoGP】 第14戦 アラゴンGP 結果:マルク・マルケスが今季5勝目

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: MotoGP