MotoGP
MotoGPは夏休みが終了し、2017シーズン後半戦がブルノ・サーキットで再開。フリープラクティス初日は、午前中に行われた第1セッションがウエット、午後からの第2セッションがドライというコンディション。

Movistar Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシは、決勝に向けてのセッティングを行い、総合成績でそれぞれ11番手と14番手を獲得した。

マーベリック・ビニャーレスは第1セッション、ブルノ・サーキットのウエットの感触をつかむまでに少し時間を要したものの、徐々にペースを上げて終盤で2分05秒845を記録。トップに0.644秒差まで近づいて6番手につけた。

午後になるとコンディションが一転したため、マーベリック・ビニャーレスはスタートを遅らせ、ライバルたちの走りを観察しながらスリック・タイヤを履くためのタイミングを待った。そしてセッション・スタートから10分後にコースイン。最終的には1分57秒289までペースを上げて、トップから0.957秒差の11番手で初日を終了した。

一方、4週間ぶりにYZR-M1との再会を果たしたバレンティーノ・ロッシ。第1セッションではウエット・コンディションに注意を払いながらも序盤から果敢に攻め、周回を重ねるたびに順調にペースを上げて2分05秒712を記録。トップに0.511秒差の5番手を獲得した。

第2セッションはマーベリック・ビニャーレスと同様、路面が乾くのを待って10分後に走行開始。午前中からの好調をキープして素早くペースを上げ、1分57秒456のタイムで暫定4番手まで浮上した。その後はさまざまなセッティングを試しながらユーズド・タイヤで1分57秒396へ更新。しかしライバルたちもタイムを上げたため、順位では14番手へ後退した。トップとの差は1.064秒。

Monster Yamaha Tech3のふたりのルーキーは、フリープラクティス初日から果敢にペースアップ。ジョナス・フォルガーが2番手、ヨハン・ザルコが4番手を獲得して順調ぶりをアピールした。

前回のドイツGPで2位を獲得したジョナス・フォルガーは好調をそのままに、第2セッションの最終ラップでベストラップを更新して2番手を獲得。一方のヨハン・ザルコはウエット・コンディションの第1セッションでトップに立ち、ドライになった第2セッションでも4番手と好調をキープした。明日もハードワークを続けて上位を目指す。

Movistar Yamaha MotoGP

マーベリック・ビニャーレス (フリー走行総合11番手1分57秒289)
「午前中は好調でした。もちろん完璧というわけではありませんでしたが、ウエット・コンディションでもマシンのフィーリングがよく、とても気持ちよく乗れていたのです。でも午後はかなり難しい状況で、以前のマシンと同じ感覚を取り戻すことができないまま終わってしまいました。どこに問題があったのかを調べ、それを解決できるように、もっとハードに取り組んでいかなければなりません。今はまだ、マシンの能力を100%出し切れていませんが、原因さえわかれば必ず克服できると信じています」

バレンティーノ・ロッシ (フリー走行総合14番手/1分57秒396)
「厳しい状況でしたが、好感触を得られた部分もありました。第1セッションのウエット・コンディションには満足しています。今シーズンはたびたび雨に苦しめられきましたが、そのなかでも今日はしっかり乗れたし、ペースもそれほど悪くなかったですからね。順調に乗れていて、フィーリングも良くて、その結果5番手を獲得することができたのだから悪くありません。でも午後は、路面の状態が変化したこともあって苦しみました。順位自体はそれほど気になりませんが、終盤でソフト・コンパウンドのタイヤを履けなかったのがちょっと残念。マシンに問題が出て、スペアマシンに乗り換え再スタートするときにミディアム・タイヤを選択したからです。予定通りにソフト・タイヤを履いていれば、もっと順位を上げることができたと思います。明日は主にマシンのバランス向上に取り組みます」

マッシモ・メレガリ (チームディレクター)
「4週間もマシンに乗っていなかったので、今日はライダーたちによいフィーリングを取り戻してもらうことを目標にしていました。しかし午前と午後でコンディションが変化し、午前中のウエットではふたりとも順調でしたが、午後になるとまた振出しに戻ってしまいました。マーベリックはハード・ブレーキングが思うようにできていないようで、バレンティーノは理想のセッティングに近づいてはいるものの、ライバルたちがソフト・タイヤに交換したときに彼はそれができなかったために順位につなげることができませんでした。このままいけば日曜日は雨になりそうなので、今日、ウエット・コンディションでフル・セッションを走ることができたのはラッキーだったと思います。明日は午前中のプラクティスでマシン・バランスを向上させ、そのあとの公式予選に備えます。ここが決勝での順位に大きく影響する重要な部分ですからね」

Monster Yamaha Tech3

ジョナス・フォルガー (フリー走行総合2番手/1分56秒730)
「長い間マシンから離れていたので、またこうして乗れることがうれしくてたまりません。フリープラクティス初日はとても順調で、とくに午後は、ドライ・コンディションのなかで十分に好感触を得ることができました。セッション序盤はコンディションが定まらなかったので、あまり攻めていませんが、終盤になるとフィーリングが向上。時間が限られていたのでセッティングはほとんど変更しなかったにもかかわらず、このような好タイムを記録することができて満足しています。チーム一丸となって、明日以降もがんばっていきます」

ヨハン・ザルコ (フリー走行総合4番手/1分56秒862)
「またマシンを走らせることができてうれしいです。夏休みの間は十分休養し、シーズン前半戦を振り返っていろいろ考えながらトレーニングを続けてきました。4週間ぶりのサーキット走行でしたが、午前中にはウエット・コンディションで好感触を得られたのでとてもよかったですね。だって去年のMoto2では、雨でかなり苦労してきましたからね。今日はセッション序盤からプッシュし、それが功を奏してトップに立つことができました。午後はラップごとに路面状況がよなり、最後には完全なドライになりました。でもすぐにはペースを上げず、ソフト・タイヤに履き替えペースアップを図ったのです。明日の天気がどうなるかわかりませんが、今日、トップ10に入ることができてひと安心。でももっと速く、もっと安定して走れるようになるために、これからさらにフィーリングの向上をめざします。それがグランプリで最も重要な鍵ですからね。明日の目標は決勝用セッティングでペースを上げていくこと。ドライになって路面状況がよければ、ライバルたちのペースも上がって1分55秒台に入れてくるでしょう。僕もいろいろ学びながら、55秒台を狙います」

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カテゴリー: F1 / MotoGP