MotoGP スズキ スペインGP
MotoGPカテゴリー300戦目を迎えた記念すべき2019年スペインGPは、ヘレス・サーキット−アンヘル・ニエトを75,000人の熱狂的スペイン人ファンが埋め尽くし、興奮の渦に包まれた。

予選9番手、12番手からそれぞれ追撃を狙うアレックス・リンス、ジョアン・ミルは共に好スタートを決め、25周の熱いレースが幕を開ける。

アレックス・リンスは1周目にトップ6まで順位を上げ、ファクトリードゥカティ2台の間に挟まる形で、3周目にはファステストラップタイムをマーク。ドビツィオーゾ(ドゥカティ)との数周のバトルを制した後、リンスはさらにペースを上げて前を行く3台のヤマハを猛追撃。ビニャーレス(ヤマハ)、モルビデリ(ヤマハ)をオーバーテイクして2つポジションを上げたところで2番手を走行していたクアルタラロ(ヤマハ)がマシントラブルでリタイヤ。一気に2番手まで順位を上げたリンスはその後も追撃を緩めることなくハイペースで後続グループを引き離し、そのまま2位でチェッカー。リンスはこの2位表彰台獲得により、チャンピオンシップランキングはトップから1ポイント差の2位となった。

MotoGPルーキーのジョアン・ミルは安定したハイペースで走行を続け、ロッシ(ヤマハ)のすぐ後方まで近付きトップ10圏内に。しかし残り4周の13コーナーで転倒を喫し、痛恨のリタイヤ。ミルに怪我はなかった。

チームスズキエクスターはこのままヘレスに残り、月曜にテストライダーのシルバン・ギントーリを迎えて3人体制でテストを行う。

河内健 テクニカルマネージャー
「アメリカに続いて良いレースができました。アレックスが常に表彰台圏内を走れるようになってきたことは我々にとっても喜ばしいことですし、彼の成長を見ることができてとても嬉しいです。このまま表彰台争いを続け、2勝目を目指してチャレンジをしていきたいと思います。一方ジョアンですが、転倒・リタイヤという残念な結果となってしまいました。しかし転倒するまでのペースは非常に良かったので、このレースで彼はまたひとつ勉強できたと思いますし、次こそはしっかり結果を残してくれると信じています。アメリカに続いて連続で表彰台を獲得できたことを、このプロジェクトに参加していただいている全ての方々に改めてお礼を言いたいと思います。ありがとうございました。」

ダビデ・ブリビオ チームマネージャー
「このサーキットで9番グリッドから2位まで順位を上げるのは容易ではないですが、アレックスは終始冷静にレースをコントロールし、最後までペースを落とすことなく本当に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。彼と彼のスタッフに心からおめでとうと言いたいです。ジョアンは残り4周で転倒してしまい、残念な結果ではありますが、レースペースはトップグループと大差がなかったですし、トップ10フィニッシュのチャンスが十分にあったと思うので、我々チームにとってはポジティブな1日だったと言えるでしょう。」

アレックス・リンス
「アメリカでの優勝に続いて、今回は2位で連続表彰台を獲得できたなんて本当に嬉しいよ。ヘレスで3列目グリッドからのスタートではかなり厳しいレースになるだろうと思っていたけど、レースペース的にはマルク(ホンダ)とそんなに大きな差はなかったから、とにかく良いスタートを切ってフロントグループの中で戦うことが目標だった。ペルキコーナーに僕を応援してくれるファンがたくさん集まっていて、僕が通過する度に大きな声援を送ってくれたこともかなり力になったね。この調子で次のフランスGPでもまた表彰台を狙うよ。」

ジョアン・ミル
「今週末は調子も良かったし、良い結果を残せるチャンスがあっただけに、決勝を完走できなくて本当にがっかりしている。マシンのフィーリングも良くて、前のグループにも無理なく追いついていけていたから残念でならないよ。次戦のルマンは僕の大好きなサーキットだし、次こそ結果を残せるように頑張るよ。」

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カテゴリー: F1 / MotoGP