MotoGP:スズキ 2021年 第13戦 アラゴンGP 決勝レポート
アラゴンGP決勝はミルがコンスタントな走りで3位表彰台を獲得
アラゴンGP決勝日朝のモーターランド・アラゴンは霧に覆われ、ウォームアップのスケジュールがディレイした。しかし霧が晴れた後は灼熱の太陽がサーキットを照りつけ、13,500人の観客に見守られる中、オンタイムの午後2時にMotoGP決勝が幕を開けた。ジョアン・ミル、アレックス・リンスは共にフロントハード、リアソフトのタイヤコンビネーションを選択し、それぞれ7番手、20番手グリッドから23周のレースをスタート。
共に好スタートを決めたスズキペアはオープニングラップでミル5番手、リンス15番手とそれぞれポジションを上げ、後方から猛追撃を繰り広げるリンスは4周目には12番手までさらにポジションアップ。その後、各ライダーがタイヤの温存を意識し、数周にわたってレースが膠着状態となる。ミルはトップグループとの距離を保ちながら5番手走行を続けオーバーテイクのチャンスを虎視眈々と狙い、12周目に2台を抜いて一気に3番手に上がり、表彰台圏内となる。
一方のリンスはレース序盤に12番手まで順調にポジションを上げたものの、その後ウィーク中に経験したものとは異なるフロントフィーリングの違和感を感じペースアップに苦戦。中盤、ポル・エスパルガロ(ホンダ)にオーバーテイクを許し13番手にポジションを落とすが、粘りの走りで再びポル・エスパルガロを抜き返して12位でレースを終えた。
終盤までペースを落とすことなくバトルを繰り返すトップ2台とミルの差は徐々に広がり、ミルは後方から追い上げてくるアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)との3位争いに照準を絞ってバトル。一時はすぐ後方まで迫ったアレイシ・エスパルガロの追い上げを振り切り3位を死守し、今季5度目の表彰台を獲得した。
アラゴンGPの決勝結果により、ミルは引き続きタイトル争い圏内のポジションに。またチームランキング、コンストラクターランキングは共に3位へと順位を上げた。
佐原伸一 プロジェクトリーダー&チームディレクター
「ジョアンはレースウィークを通して安定したペースでセッティングを進めて決勝日を迎え、レースは3列目グリッドからのスタートでしたが焦ることなくスタートして徐々に順位を上げ、表彰台を獲得することができました。アレックスは昨日の予選タイムアタックでペースを上げられず20番グリッドからのスタートとなりましたが、決勝日朝から調子を取り戻したので好結果も期待できると思っていました。しかしレース序盤は毎周のように順位を上げることができたものの、後半には思うようにペースを上げられず12位という結果で終えることとなってしまいました。次回のミザノではジョアンとアレックスの二人が揃って表彰台に乗ることができるよう、マシンもライダーも調子を整えて臨みます。」
河内 健 テクニカルマネージャー
「アラゴンは昨年成績の良かったサーキットだったので期待して挑んだのですが、実際は予想以上に苦戦する結果となりました。その中でもジョアンは最大限の力を発揮し、しっかりと表彰台を獲得してくれたことを非常に嬉しく思います。一方アレックスですが、予選のポジションよりは決勝のパフォーマンスは改善されましたが、これが本来のアレックスの力ではないと思っていますので、しっかりとデータを検証し、ミザノからまたやり直したいと思います。引き続き応援よろしくお願いします。」
ジョアン・ミル
「表彰台に乗ることはできたけど、思っていたようなペースで走ることができなかったことにちょっとがっかりしているよ。今日は優勝争いができるんじゃないかと思っていたからね。でも大事なことはレースを通して安定したペースでリスクなく最後まで走り切れたことだと思っているし、チームと自分自身の努力で3位を獲得できたわけだから、そこは素直に嬉しいよ。今週はウィークを通して気温も路面温度も高かったせいでタイヤのグリップも悪かったしセッティングにも苦労した。難しいウィークを表彰台で終えることができ、チャンピオンシップに貴重なポイントを加算することもできたわけだからポジティブなウィークだったと言うべきだろうね。残り5戦、タイトルのことは考えず、とにかく1戦1戦しっかり結果を出すことだけに集中して最後まで戦い続けるよ。」
アレックス・リンス
「今日のレースは本当に厳しかったね。スタートも含めて序盤は順調で、最初の数周で一気に何人かオーバーテイクしてポジションを上げることができたんだけど、頭では常にタイヤのことを考えて走らなくては、と自分に言い聞かせていた。このサーキットはタイヤの摩耗が激しくて、タイヤマネージメントが後半の勝負の鍵になるからね。ところが12番手までポジションを上げたあたりで急にタイヤのグリップが落ちた感じになってマシンのフィーリングが変わってしまい、勝負を賭けようと思っていた中盤以降はペースを上げることができなかったんだ。予選順位を考えれば決勝のパフォーマンスはそれほど悪くなかったとは思うけど、いずれにしてもこの週末は思うように行かなかった。気持ちを切り替えてまた次戦のミザノで頑張るよ。」
カテゴリー: F1 / MotoGP
アラゴンGP決勝日朝のモーターランド・アラゴンは霧に覆われ、ウォームアップのスケジュールがディレイした。しかし霧が晴れた後は灼熱の太陽がサーキットを照りつけ、13,500人の観客に見守られる中、オンタイムの午後2時にMotoGP決勝が幕を開けた。ジョアン・ミル、アレックス・リンスは共にフロントハード、リアソフトのタイヤコンビネーションを選択し、それぞれ7番手、20番手グリッドから23周のレースをスタート。
共に好スタートを決めたスズキペアはオープニングラップでミル5番手、リンス15番手とそれぞれポジションを上げ、後方から猛追撃を繰り広げるリンスは4周目には12番手までさらにポジションアップ。その後、各ライダーがタイヤの温存を意識し、数周にわたってレースが膠着状態となる。ミルはトップグループとの距離を保ちながら5番手走行を続けオーバーテイクのチャンスを虎視眈々と狙い、12周目に2台を抜いて一気に3番手に上がり、表彰台圏内となる。
一方のリンスはレース序盤に12番手まで順調にポジションを上げたものの、その後ウィーク中に経験したものとは異なるフロントフィーリングの違和感を感じペースアップに苦戦。中盤、ポル・エスパルガロ(ホンダ)にオーバーテイクを許し13番手にポジションを落とすが、粘りの走りで再びポル・エスパルガロを抜き返して12位でレースを終えた。
終盤までペースを落とすことなくバトルを繰り返すトップ2台とミルの差は徐々に広がり、ミルは後方から追い上げてくるアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)との3位争いに照準を絞ってバトル。一時はすぐ後方まで迫ったアレイシ・エスパルガロの追い上げを振り切り3位を死守し、今季5度目の表彰台を獲得した。
アラゴンGPの決勝結果により、ミルは引き続きタイトル争い圏内のポジションに。またチームランキング、コンストラクターランキングは共に3位へと順位を上げた。
佐原伸一 プロジェクトリーダー&チームディレクター
「ジョアンはレースウィークを通して安定したペースでセッティングを進めて決勝日を迎え、レースは3列目グリッドからのスタートでしたが焦ることなくスタートして徐々に順位を上げ、表彰台を獲得することができました。アレックスは昨日の予選タイムアタックでペースを上げられず20番グリッドからのスタートとなりましたが、決勝日朝から調子を取り戻したので好結果も期待できると思っていました。しかしレース序盤は毎周のように順位を上げることができたものの、後半には思うようにペースを上げられず12位という結果で終えることとなってしまいました。次回のミザノではジョアンとアレックスの二人が揃って表彰台に乗ることができるよう、マシンもライダーも調子を整えて臨みます。」
河内 健 テクニカルマネージャー
「アラゴンは昨年成績の良かったサーキットだったので期待して挑んだのですが、実際は予想以上に苦戦する結果となりました。その中でもジョアンは最大限の力を発揮し、しっかりと表彰台を獲得してくれたことを非常に嬉しく思います。一方アレックスですが、予選のポジションよりは決勝のパフォーマンスは改善されましたが、これが本来のアレックスの力ではないと思っていますので、しっかりとデータを検証し、ミザノからまたやり直したいと思います。引き続き応援よろしくお願いします。」
ジョアン・ミル
「表彰台に乗ることはできたけど、思っていたようなペースで走ることができなかったことにちょっとがっかりしているよ。今日は優勝争いができるんじゃないかと思っていたからね。でも大事なことはレースを通して安定したペースでリスクなく最後まで走り切れたことだと思っているし、チームと自分自身の努力で3位を獲得できたわけだから、そこは素直に嬉しいよ。今週はウィークを通して気温も路面温度も高かったせいでタイヤのグリップも悪かったしセッティングにも苦労した。難しいウィークを表彰台で終えることができ、チャンピオンシップに貴重なポイントを加算することもできたわけだからポジティブなウィークだったと言うべきだろうね。残り5戦、タイトルのことは考えず、とにかく1戦1戦しっかり結果を出すことだけに集中して最後まで戦い続けるよ。」
アレックス・リンス
「今日のレースは本当に厳しかったね。スタートも含めて序盤は順調で、最初の数周で一気に何人かオーバーテイクしてポジションを上げることができたんだけど、頭では常にタイヤのことを考えて走らなくては、と自分に言い聞かせていた。このサーキットはタイヤの摩耗が激しくて、タイヤマネージメントが後半の勝負の鍵になるからね。ところが12番手までポジションを上げたあたりで急にタイヤのグリップが落ちた感じになってマシンのフィーリングが変わってしまい、勝負を賭けようと思っていた中盤以降はペースを上げることができなかったんだ。予選順位を考えれば決勝のパフォーマンスはそれほど悪くなかったとは思うけど、いずれにしてもこの週末は思うように行かなかった。気持ちを切り替えてまた次戦のミザノで頑張るよ。」
カテゴリー: F1 / MotoGP