MotoGP ホンダ カタールGP
2019年のMotoGP開幕戦 カタールGPの予選は、終日、強い風が吹き付ける厳しいコンディションの中で行われ、初日のフリー走行でトップタイムをマークしたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、この日も好調をキープし、フロントロー3番グリッドを獲得した。

カタールGPの行われているロサイル・インターナショナル・サーキット(5.380km)は、これまでマルケスが苦手としてきたサーキットだが、2013年にMotoGPクラスにデビューしてからの7年間で6回目のフロントロー獲得となった。

決勝ではこれまで過去1勝を含む4回の表彰台に立っている。昨年12月に手術をした左肩も順調に回復しており、2年連続5回目の表彰台と5年ぶりの開幕Vを目指す。

初日のフリー走行で思うような走りができず13番手へと順位を落としていたカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、Q1でトップタイムをマークしてQ2へと駒を進めると、12人で競われるQ2ではさらにタイムを上げて6番グリッドを獲得した。これまで、最高峰クラスでは、3勝を含む16回の表彰台に立ってきたクラッチローだが、カタールGPでは2012年と昨年の4位が最高位。2列目6番手からスタートするクラッチローが、今年はカタールGP初表彰台に挑む。

前日のフリー走行で12番手。わずかの差でダイレクトでのQ2進出を逃した中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、Q1ではクラッチローに続いて2番手タイムをマークしてQ2進出を果たした。そして迎えたQ2では、1本目の新品タイヤで自己ベストを更新する1分54秒239で2番手タイムをマーク。2本目のアタックでは、マルケスとダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ)を視野にアタックしたが、お互いに牽制しあったことでペースが上がらず、タイム更新のチャンスを逃した。しかし、MotoGPクラスでベストグリッドの9番手を獲得。決勝では、昨年のバレンシアGPの6位をしのぐリザルトが期待される。

初日11番手とまずまずのスタートを切ったホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)は、FP3のセッション開始早々に転倒を喫し、このセッションをほとんど走れなかった。ナイトセッションとなったFP4では、確認作業をしながらの走行となり15番手。そして迎えたQ1では、1本目の新品タイヤのアタックでトップタイムをマーク。2本目のタイヤでさらにタイム更新に挑んだが、この日、2度目の転倒を喫し、タイム更新を果たせませんだった。その結果、15番グリッドから決勝に挑むことになったが、決勝では後方からの追い上げレースが期待される。

この日は強い風と低い気温のためにMotoGPクラスは延べ14人が転倒する厳しいセッションだった。明日の決勝も厳しい戦いが予想される。

マルク・マルケス(MotoGP 3番手)
「このサーキットはいつも苦戦するサーキットなので、フロントローを獲得するためには、戦略通りに取り組まなければなりませんでした。フロントロー獲得という目標を達成できてうれしいです。特に今日は、風が強く、とても寒い一日でした。明日もこのようなコンディションになったら、厳しい戦いになると思います。しっかり最後まで走り切らなければいけません。昨日はマシンに強さがありましたが、今日は難しい走りを強いられました。すぐにも転倒しそうなフィーリングで、リスクを避けなければなりませんでした。明日は気温がかなり変わりそうなので、コンディションに合わせて準備をしたいです」

カル・クラッチロー(MotoGP 6番手)
「今日は昨年と同じようなジオメトリーに変更したのですが、その結果、マシンの状態はかなりよくなりました。よりプッシュできるようになり自信もつきました。一番の課題は、ブレーキをリリースするときの(昨年フィリップアイランドでケガをした)右足首です。ブレーキペダルとステップを調整しなければいけないかもしれません。ベストラップを出した周回は、少しミスをしました。それでも2列目を獲得することができました。トップグループで戦える準備が整っていることを確信しました。今夜はとても寒かったです。このサーキットは、路面コンディションが周回する毎に変わる可能性があるので、明日のコンディションをしっかり見極めたいです。目標はこの勢いをキープ、多くのポイントを獲得し、笑顔でここを去ることです」

中上貴晶(MotoGP 9番手)
「今日は風が強く、気温も低いという厳しいコンディションの中での予選となりましたが、ベストグリッドの9番手を獲得できて、とてもうれしいです。Q1は、チームメートのカルに、ロレンソ、バレンティーノという強豪もいて、厳しい戦いになりました。その中で2番手タイムをマークしてQ2に進出することができました。そして、休む暇もなく、速いライダーがたくさんいるQ2に挑みましたが、1本目の新品タイヤのアタックで2番手タイム。2本目はタイムを更新できず9番手までポジションを下げましたが、ベストグリッドを更新することができました。準備はできています。明日はいいスタートを切ってベストを尽くしたいです。今日はFP3、FP4でレースディスタンスにトライして、まずまずのペースで走ることができました。もう少しアベレージをあげられれば、さらに、いいレースができると思います。明日の決勝はトップ10を目標に、8位、9位を狙っていきます」

ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 15番手)
「背中に少し痛みがあるので休息が必要です。明日の朝、体調がどうなっているのかを確認しなければいけません。最初の転倒はとても残念でした。ひどい痛みを伴う転倒でしたが、さまざまな要因が重なったための転倒でした。予選Q1の転倒は、とても寒かったことが原因でした。今日はあまりいい日にはなりませんでした。僕はまだRC213Vの経験が浅いので、しっかり経験を積んでいきかなければなりません。まだ、身体に痛みもあります。厳しいコンディションなので、明日はサバイバルレースになると思います」

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カテゴリー: F1 / MotoGP