F1 マクラーレン
マクラーレンのスポーティングディレクターに就任したジル・ド・フェランは、チームの慢性的な弱点を把握することがF1の上位グリッドに返り咲くための重要なステップになると語る。

今年、マクラーレンはホンダからルノーにF1パワーユニットを変更。しかし、期待していたようなパフォーマンス改善は見られず、「ホンダからルノーにパワーユニットを変更するだけで1秒速くなる」と豪語していたレーシングディレクターのエリック・ブーリエは、F1イギリスGPを前に更迭された。

新たにスポーティングディレクターに就任したジル・ド・フェランは、ドライバーとしてインディ500優勝、2度の2度のチャンプカーに輝き、2005年序盤から2007年中盤までBAR、そして、ホンダでそのスポーティングディレクターの役割を務めている。

「私がクルマに乗って成功し、ビジネスマンとして成功してきたのは、自分の弱点が何かを理解しようとしていたからだと思う」とジル・ド・フェランはコメント。

「私は鏡を見るこることを恐れていないし、『ここをもっと向上できるはず、あそこをもっと向上できるはずだ。改善すうるためには何が必要だ』と問いかけている。これは私が自分の仕事にもたらしている哲学だ」

だが、現状のマクラーレンを立ち直らせるという仕事は、ジル・ド・フェランにとってこれまでで最大のチャレンジになるに違いない。

「当初はザクのアドバイザーとして状況を見ていたし、新しい役割でもそれを続けていくが、より責任を負うことになる」とジル・ド・フェランは語る。

「私は、自分の人生のかなり早い段階で、成功は決して一人のものではないと気付いた。自分だけの力で成功したわけではないとね」

「人生で自分だけの力で多くのことを成し遂げられる人はごくわずかだ。ほとんどはチームの一員だ」

ジル・ド・フェランは、現在のマクラーレンがチームとしてまとまりに欠けていると感じているようだ。

「チームに多くの才能があるのは明らかだ。どこを見ても、賢い人が目に入る・・・多くの才能と脳力があるのは確かだ」

「チームとしてまとまり、一体となって仕事をして、人々に集中と意欲を感じさせ、実際に彼らがどこに向かっているのか、どこに関わっているのかを理解させることが重要だ」

「それが私の個人的な運営方法であり、私の仕事にもたらしている哲学だ。重要なエリアはコミュニケーションであり、特定のことを明確にしていくことだ。それが前進する助けになると思っている」

エリック・ブーリエに代わり、ジル・ド・フェランがマクラーレンのピットレーンに座ったF1イギリスGPでは、フェルナンド・アロンソが8位入賞を果たした。

それでも、マクラーレンはコンストラクターズ選手権でフォース・インディアに抜かれて7位に転落している。

フェルナンドは素晴らしく、勇敢な走りで8位入賞を果たした」とジル・ド・フェランは語る。

「我々はドライバーたちが戦うためにベストなポジションにつけるよう2台ともアグレッシブな戦略を採った」

「いずれにしろ、すべてのイベントで前進することに集中していていくつもりだ」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム