マクラーレン、たった300円のボルトの故障で多くの走行時間を失う
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テスト2日目となった27日(火)、マクラーレン MCL33はストフェル・バンドーンが走行中にボルトが故障してエキゾーストが緩んだことで午後の大部分が稼働停止となった。
最終日となった1日(木)にはマクラーレン MCL33には異なる問題が発生。熱シールドに穴が開いたことで高温となり、リアのボディワークがダメージを負った。しかし、スペアパーツがないことで、マクラーレンは焦げたエンジンカバーのままで走行を続けた。
「エキゾースト内でどうでもいいボルトが壊れた」とマクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは2日目のトラブルについてコメント。
「2ポンドの問題が多くの走行時間を犠牲にした。クルマの後方のすべてが燃えてしまい、ギアボックスとバックエンドを再構築しなければならなかった」
「それ以外の何ものでもない。設計を見直すための費用はそれほどでもなかったが、失った走行時間は大きかった。設計はまだ同じだし、クルマはまだ走行している」
最終日の問題については「冷却はテストの最初の週で全てのチームが管理する最初の問題だ」とエリック・ブーリエはコメント。
「新しいエンジンパートナーを迎える場合、クルマに何らかの熱処理ポケットがあるものだ。ボディワークにいくつかストライプが見えるが、これは適切な熱シールドを確認し、全ての熱処理ポケットを調べ、ボディワーク内のクーリングを改良・変更できるようにするためのものだ」
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それらの問題はあったが、良好な天候のおかげで最終日にマクラーレンは良い進歩を果たすことができた。
「ようやく悪天候やクルマのメカニカルな不具合がなくなり、プログラムを進めることができた」とエリック・ブーリエはコメント。
「もちろん、我々はプログラムを調整したし、いくつかのアイテムに優先順位をつけて圧縮したが、今日は空力のデータを収集していくことができたし、メカニカル面の変更にも取り組んでいる」
マクラーレンは、少数のグランプリでしか使用されないと見られているピレリの新しいハイパーソフトタイヤで多くの走行を行った。
「それはあまりに気温が低かったので、機能させられる唯一のタイヤであるとタイヤモデルが予測したからだ」とエリック・ブーリエは説明。
「皆はソフトやウルトラソフト、ハイパーソフトを試していたが、非常にうまく機能していたのはミディアムタイヤであることもわかった」
エリック・ブーリエは、来週の2回目のテストでは明確な目標を設定していると述べた。
「まずはレースディスタンスを走り、ライブでピットストップを実施することだ。今年そこにより多くの焦点を置いているし、試したい新しい機材などもある」
「来週はレースディスタンスが鍵を握るだろう」
カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム