F1:2020年のリバースグリッド方式の予選レースの導入は廃案
F1の最高経営責任者であるチェイス・キャリアは、リバースグリッド方式の予選レースを実験するという計画はF1チームから全会一致の支持を得られなかったため断念したと語った。

先週、F1上層部はダブルヘッダーで開催されるオーストリアとイギリスの片方の週末で予選に代わってチャンピオンシップの順位に基づいたリバースグリッドで30分の予選レースを開催して決勝のグリッドを決めるフォーマットを提案した。

しかし、その斬新なアイデアにはメルセデスとレーシング・ポイントが反対したことで廃案となった。

チェイス・キャリーは、F1に“ギミック”を導入することは避けたいと考えているが、今後も新しいコンセプトを試すことにオープンなままだと語る。

「過去数年間、我々はスポーツに敬意を表し、スポーツの素晴らしさを尊重しつつ、ファンのためのエクスペリエンスを向上させる変更を加えるための方法論を議論してきた」とチェイス・キャリーはF1公式サイトでコメント。

「新型コロナウイルスの影響でダブルヘッダーで開催されるレースについていくつかのことを話し合ってきた。この時点で公表されているものにリバースグリッドがあるが、全てのチームが満足しているわけではなく、短いタイムフレームで変更を加えるには全員一致の支持が必要だ」

「我々はシーズン中にほぼリアルタイムで変化しており、引き続きアイデアを検討している。それらがギミックではないことを確実にしたいと思っている」

「素晴らしい歴史、素晴らしいヒーロー、素晴らしいスター、信じられないほど才能のあるドライバーや人材のいる素晴らしいスポーツだ。そのため我々はすべてのことを尊重したいと思っているが、それは我々がいくつかの変更を加えるための方法論を考えないことを意味するわけではない」

チェイス・キャリーは、新型コロナウイルスの影響で従来とは異なる短縮されたF1シーズンとなることが、スポーツに実験の機会を与えていると認める。

「今シーズンがユニークであることで、ある程度、レースに何かを追加することが実際に可能だと考えない限りはトライしようとは思わないことを試す機会が少し増えている」とチェイス・キャリーは語る。

「我々は常に自分自身に挑戦し、スポーツをより良いものにするために他にできることがあるかどうかを検討していきたいと思っている」

メルセデスの広報担当は、リバースグリッド方式の予選レース案について「我々は好意的ではありません」と語った。

「我々はこのスポーツは現在の形でエキサイティングなレースを提供できると信じています」

10週間で8戦という前例のない過密スケジュールで行われる2020年シーズン序盤は、事故によってパーツが破損すれば、いくつかのチームでスペアパーツ不足の問題が出てくる可能性がある。速いマシンが遅いマシンを追い抜いていかなければならないリバースグリッドはマシンがダメージを負う可能性が高く、スキルではなく、運によって結果がゆがめられる可能性がある。

レッドブルF1のチーム代表クリスチャン・ホーナーは、2020年シーズンは新しいフォーマットを試すまたとない機会だと語っていた。

しかし、メルセデスF1のチーム代表トト・ヴォルフは、このアイデアを支持しないことを強調し、リバースグリッドレースはレースの質の向上には成功しないと主張している。

マクラーレンのCEOを務めるザク・ブラウンも、メルセデスの立場を“理解した”と語る。

「行ってみれば、彼らはおそらく失うものが最も多い」とザク・ブラウンは語る。

「彼らはまだグリッド上で最高のマシンを持っているので、おそらくポールポジションにいることは間違いない。だから、おそらくそのポールポジションを危険に晒すことになるというのが彼らの観点だと理解している」

「確かにそれはスポーツにいくつかのリスクと興奮を追加するので、個人的には実験のファンに言っていいだろう。進めることになるかもしれないし、実際にはかなり良いアイデアだ。将来に実現されるか見てみよう」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / リバティ・メディア