小林可夢偉 「結果オーライでしょう」
小林可夢偉が、9位入賞を果たしたハンガリーGPを振り返った。
予選ではハードタイヤの選択やトラフィックもあり、今季3度目のQ1敗退を喫した小林可夢偉。さらに赤信号無視により5グリッド降格ペナルティが下され23番グリッドからのスタートとなった可夢偉だが、オープニングラップでの7台抜き、セーフティカー後にはミハエル・シューマッハをオーバイテイクするなどアグレッシブな走りで9位入賞を果たした。
「ハンガロリンクは低速コースというイメージですが、実際には中速コーナーが多いんです」と小林可夢偉はハンガリーGPを振り返る。
「このサーキットでは08年、09年とGP2でレースをしていますが、走っていて面白かったです。ボトムスピードも意外と速くて、ストップ&ゴーのアブダビとかの方が遅いぐらい。クルマ的には今回は連戦なので大きな変更はなかったです。ホッケンハイムでもだいぶクルマが良くなっていましたが、全開区間のセクター2で負けていた。ハンガロリンクは直線が短いので、ホッケンハイムよりはいいだろうと思っていました」
予選では、すべてが裏目に出る。
「ただ、予選は最悪でした。タイヤ選択もまずかったし、トラフィックにもはまったし、おまけに最後は信号無視だし。ちょうどピットに戻ってきて信号のあたりで無線で『第1セッション落ち』を聞いたので、え、なんで!? と焦っていたら信号を通り過ぎてました……第2セッションに行って、オプションでどれだけタイムが出るかが勝負だったので、そこまで行けなかったのは完全に僕らのミスでした」
「決勝は最後列からのスタートだったので、戦略はセーフティーカーが入ったらそれをチャンスとして活かそうというぐらいで、とにかく良いスタートして出来るだけ前に行くことを狙ってました。1周目に7台抜けましたけど、空いているところに飛び込んでいっただけです。もちろん周りのクルマが滑ったりしたら危なかったかもしれないですけど、あそこでいかなかったらレースにならないですからね」
セーフティカー後に小林可夢偉は、ミハエル・シューマッハをオーバーテイク。その後はハードタイヤでスタートしてシークエンスの異なるルーベンス・バリチェロとの見えない戦いとなった。
「タイヤを換えたあとミハエルを抜いたのはセーフティーカーがピットに戻ってレースが再開した1コーナーです。ミハエルは自分が真っ直ぐが速いというのは分かっているから、その前の最終コーナーを全部インベタで走ってたんです。コーナーをおさえておけば抜かれないと思ってたんでしょう。だから僕がドーンといったら、最初はエンジンパワーの違いで離れたんですけど、ストレートの最後に、これやったらなんとか頑張れるというところまで追いついたから、ブレーキングングで勝負して抜きました。これが大きかったと思います。結局あそこで抜いてなかったら、最後にバリチェロにやられていたかもしれないですから」
「ミハエルを抜いてからは、とにかくバリチェロがまだピットインしていないから、バリチェロとの差をひろげられないようにしていました。バリチェロがタイヤを交換したあと、ミハエルの後ろに入ったら僕は助かるけど、ミハエルの前に出てこられたら、向こうはクリーンエアでニュータイヤだし抵抗できない。それだけはないようにバトンに離されないようにしていました」
ザウバーは、ペドロ・デ・ラ・ロサが7位に入り、今シーズン初のダブル入賞を果たした。
「まあ、23番グリッドからスタートして9位は結果オーライでしょう。なにより、ペドロも7位に入ってチームとして今シーズン初めて2台揃ってポイントを獲れたことがうれしいです」
F1はこれから4週間の夏休みに入る。小林可夢偉は日本に戻り、鈴鹿や尼崎を表敬訪問する予定だという。
「チームはこれから夏休みだしいいタイミングでしたね。僕も気分よく日本に帰れます(笑)。みなさんもよい夏休みをお過ごしください」
カテゴリー: F1 / 小林可夢偉 / ザウバーF1チーム
予選ではハードタイヤの選択やトラフィックもあり、今季3度目のQ1敗退を喫した小林可夢偉。さらに赤信号無視により5グリッド降格ペナルティが下され23番グリッドからのスタートとなった可夢偉だが、オープニングラップでの7台抜き、セーフティカー後にはミハエル・シューマッハをオーバイテイクするなどアグレッシブな走りで9位入賞を果たした。
「ハンガロリンクは低速コースというイメージですが、実際には中速コーナーが多いんです」と小林可夢偉はハンガリーGPを振り返る。
「このサーキットでは08年、09年とGP2でレースをしていますが、走っていて面白かったです。ボトムスピードも意外と速くて、ストップ&ゴーのアブダビとかの方が遅いぐらい。クルマ的には今回は連戦なので大きな変更はなかったです。ホッケンハイムでもだいぶクルマが良くなっていましたが、全開区間のセクター2で負けていた。ハンガロリンクは直線が短いので、ホッケンハイムよりはいいだろうと思っていました」
予選では、すべてが裏目に出る。
「ただ、予選は最悪でした。タイヤ選択もまずかったし、トラフィックにもはまったし、おまけに最後は信号無視だし。ちょうどピットに戻ってきて信号のあたりで無線で『第1セッション落ち』を聞いたので、え、なんで!? と焦っていたら信号を通り過ぎてました……第2セッションに行って、オプションでどれだけタイムが出るかが勝負だったので、そこまで行けなかったのは完全に僕らのミスでした」
「決勝は最後列からのスタートだったので、戦略はセーフティーカーが入ったらそれをチャンスとして活かそうというぐらいで、とにかく良いスタートして出来るだけ前に行くことを狙ってました。1周目に7台抜けましたけど、空いているところに飛び込んでいっただけです。もちろん周りのクルマが滑ったりしたら危なかったかもしれないですけど、あそこでいかなかったらレースにならないですからね」
セーフティカー後に小林可夢偉は、ミハエル・シューマッハをオーバーテイク。その後はハードタイヤでスタートしてシークエンスの異なるルーベンス・バリチェロとの見えない戦いとなった。
「タイヤを換えたあとミハエルを抜いたのはセーフティーカーがピットに戻ってレースが再開した1コーナーです。ミハエルは自分が真っ直ぐが速いというのは分かっているから、その前の最終コーナーを全部インベタで走ってたんです。コーナーをおさえておけば抜かれないと思ってたんでしょう。だから僕がドーンといったら、最初はエンジンパワーの違いで離れたんですけど、ストレートの最後に、これやったらなんとか頑張れるというところまで追いついたから、ブレーキングングで勝負して抜きました。これが大きかったと思います。結局あそこで抜いてなかったら、最後にバリチェロにやられていたかもしれないですから」
「ミハエルを抜いてからは、とにかくバリチェロがまだピットインしていないから、バリチェロとの差をひろげられないようにしていました。バリチェロがタイヤを交換したあと、ミハエルの後ろに入ったら僕は助かるけど、ミハエルの前に出てこられたら、向こうはクリーンエアでニュータイヤだし抵抗できない。それだけはないようにバトンに離されないようにしていました」
ザウバーは、ペドロ・デ・ラ・ロサが7位に入り、今シーズン初のダブル入賞を果たした。
「まあ、23番グリッドからスタートして9位は結果オーライでしょう。なにより、ペドロも7位に入ってチームとして今シーズン初めて2台揃ってポイントを獲れたことがうれしいです」
F1はこれから4週間の夏休みに入る。小林可夢偉は日本に戻り、鈴鹿や尼崎を表敬訪問する予定だという。
「チームはこれから夏休みだしいいタイミングでしたね。僕も気分よく日本に帰れます(笑)。みなさんもよい夏休みをお過ごしください」
カテゴリー: F1 / 小林可夢偉 / ザウバーF1チーム