角田裕毅は敗者選出…2025年F1 日本GP:WINNERS & LOSERS

現世界チャンピオンのフェルスタッペンはウェルビーイングな精神で日本を後にしたが、ライバルの多くは精彩を欠くパフォーマンスに首をかしげた。F1.comのローレンス・バレットが鈴鹿の勝者と敗者を選出した。
勝者:マックス・フェルスタッペン
マックス・フェルスタッペンは、2019年以降、予選でもグランプリでも鈴鹿で無敗を維持している。ポールポジションを獲得するための素晴らしいラップと、日曜日のレースでのコントロールされたパフォーマンスを組み合わせた結果だ。
今季鈴鹿に到着するまで2周しかリードできなかった現世界チャンピオンは、気まぐれなRB21を最大限に活用し、鈴鹿で4レース連続優勝を達成した初のドライバーとなった。
これは、2度のワールドチャンピオンであるフェルナンド・アロンソの2倍にあたるキャリア通算64勝目であり、レッドブルでの最後の鈴鹿でのレースでホンダに勝利をもたらした。

敗者:マクラーレン
マクラーレンはチーム選手権で優位を広げたが、鈴鹿では最高のマシンを擁しながらもフェルスタッペンに敗れた。
ポールポジション争いでは、ランド・ノリスが0.012秒差で惜しくも敗れ、タイトル争いのライバルであるフェルスタッペンを追い抜くことができず、わずか1ポイント差で日本を後にした。
チームメイトのオスカー・ピアストリは、レース終盤にノリスを追い越すことをチームが許可していれば、フェルスタッペンに挑めるペースがあったというフィーリングを抱きながら、3位でフィニッシュ。
勝者:シャルル・ルクレール
シャルル・ルクレールは4位以上の結果を狙っているが、中国での難しい週末を経て、ドライバーとチームはより良い、より自信に満ちたパフォーマンスを見せた。
金曜日のプラクティスでテストを行い、いくつかの答えを見つけたことで、今後のレースでより良い結果が期待できるとモナコ出身ドライバーは考えている。一方、4位という結果は、過去2戦で表彰台を獲得したジョージ・ラッセルを抑えての「絶対的な最高」のフィーリングだったと語った。
これはフェラーリにとって今季最高のグランプリ結果であり、ルクレールは鈴鹿で3年連続4位入賞を果たした。

敗者:アストンマーティン
フェルナンド・アロンソは今季初のチェッカーフラッグを受けたが、ポイント圏外の11位でゴールした。また、ランス・ストロールは20位で最後尾となり、アストンマーティンは今季初のノーポイントレースとなった。
チーム代表のアンディ・コーウェルは、アロンソのペースが現時点でのマシンから引き出せる最速のペースだと考えているが、予選で追い風に煽られたストロールが最後尾から追い上げるのは常に難しいと認めた。
勝者:アイザック・ハジャー
予選ではシートベルトの問題を克服し、2戦連続で7番グリッドを確保したアイザック・ハジャーは、鈴鹿でF1ドライバーとして初のポイントを獲得し、ついにその素晴らしいスタートが報われた。
アイザック・ハジャーは、ローラン・メキース代表から称賛を受け、「53周を完璧に走り切った」と評価された。これは、レッドブルがハジャーをF1に昇格させるという決定をさらに裏付けるものだ。

敗者:リアム・ローソン
ハジャーが主役となった一方で、ローソンはレーシングブルズへの復帰後、チームメイトから45秒、9ポジション遅れと苦戦を強いられた。
予選での不調が命取りとなり、オーバーテイクが非常に難しいトラックで14位に終わったが、レッドブルはそれほど心配していないようだ。モータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコは、ローソンが「回復し、次の数レースでポイント獲得も可能になるだろう」と語っている。
勝者:オリバー・ベアマン
オーストラリアでの開幕戦ではミスが続いたが、中国と日本での週末には素晴らしい走りを見せ、小松礼雄代表が期待するパフォーマンスをある意味で発揮した。
オリバー・ベアマンは今シーズン初のQ3スタートを決め、その勢いのまま、速いマシンを次々と追い抜きながら10位でフィニッシュし、連続ポイント獲得を果たした。

敗者:エステバン・オコン
中国で5位という素晴らしい結果を残したばかりのエステバン・オコンだったが、予選Q1でノックアウトされたため、鈴鹿ではベアマンに追いつくことができなかった。
エステバン・オコンとハースF1チームはセーフティカーに頼る戦略を試みたが、セーフティカーは出動せず、また鈴鹿ではオーバーテイクが非常に難しいことから、オコンは18位に留まった。
勝者:アレクサンダー・アルボン
2022年にウィリアムズに入団して以来初めて、アレクサンダー・アルボンは3戦連続でポイントを獲得した。
予選ほどレースではマシンのフィーリングが良くなかったが、それでもアルボンはトップ10のポジションをキープして2ポイントを獲得し、チームの合計ポイントは19ポイントとなり、チーム選手権で5位をキープした。
敗者:角田裕毅
角田裕毅のレッドブルでの初週末は、予選の最初のパートではチームメイトのフェルスタッペンに0.024秒差と、期待を抱かせるスタートを切った。
しかし、2回目のセッションではタイムを更新できず、早々に敗退。レースでは、自分の後任となったドライバーであるローソンを追い抜くなど、前進は見せたものの、母国ファンの前でポイント獲得を狙うにはペースが十分ではなかった。

勝者:キミ・アントネッリ
メルセデスが今季キミ・アントネッリをF1デビューさせるという決断は、正しいものだったようだ。イタリア人は今季ここまで、すべてのグランプリでポイントを獲得するという記録を維持しており、今回は6位でフィニッシュした。
18歳のドライバーは、フェルスタッペンからファステストラップ記録を奪い、最年少記録を更新した。また、ロングランの最初のスティントを走り、一時的にではあるがグランプリをリードした。
敗者:カルロス・サインツJr.
鈴鹿では、中国でのレースよりもマシンに乗りこなすフィーリングをつかんだことで、カルロス・サインツにとってポジティブな要素も確かにあった。
しかし、3グリッド降格ペナルティにより15番グリッドからスタートしたにもかかわらず、14位でフィニッシュラインを通過し、週末をノーポイントで終えた。
さらに追い打ちをかけるように、胃の不調を理由に医師の診断書を持参していたにもかかわらず、国歌斉唱に遅れて参加したとして、2万ユーロの罰金(うち半額は執行猶予付き)が科せられた。
カテゴリー: F1 / F1日本GP