インディ500 プラクティス
5月15日(月)、第101回インディ500のプラクティスが始まる朝、会場のインディアナポリスには朝から青空が広がっていた。そして、この好天はしばらく続くとの予報が。少しでも多くの走行時間が欲しい、ルーキーのフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ・アンドレッティ)には朗報だった。

走行開始はスケジュール通りの正午。最初の2時間は、ルーキーとシーズンレギュラーではないドライバーたちだけが走行を許される。

ここでフェルナンド・アロンソは35周を走り、26周目には、このセッションのトップとなる平均時速221.634mphをマーク。とても順調な滑り出しとなった。

フェルナンド・アロンソのピットは、プラクティスの開始前から大賑わいだった。カメラマンとレポーター、そしてフェンス越しに大勢のファンが、ピットの様子を見守っていた。

彼の走りをサポートする人々は豪華絢爛。その筆頭はマリオ・アンドレッティ。インディカー・シリーズでチャンピオンになり、インディ500で勝ち、F1でワールドチャンピオンにも輝いた伝説のドライバーは、スペイン出身のF1チャンピオンによるインディ500への挑戦を、高く評価している一人。インディ500を3度制しているジョニー・ラザフォードも、29号車のピットで物静かにたたずんでいた。彼が伝統あるコースで挙げた3勝のうち、2勝はマクラーレンからのエントリーで、同チームのシャシーで勝ったものだ。

インディカー・シリーズでチャンピオンシップを2度獲得し、インディ500でも1勝しているジル・ド・フェランも、アロンソを支える一人。アロンソの専属アドバイザーを務める彼は、エンジニアたちに混じってピットスタンドに陣取り、無線を装着していた。アロンソとエンジニアのコミュニケーションをアシストするのも、彼の仕事の一つだ。

午後2時からは、レギュラードライバーたちも走行を始め、アロンソは都合6時間にわたるプラクティスで55周を走行。50周目の223.025mphがこの日のベストラップで、32台が走行する中で19番手にランクされた。5月16日(火)~19日(金)に、毎日6時間のプラクティスが行われる。そして20日(土)と21日(日)の2日間を使って、33台のスターティンググリッドを決める予選が開催される。

フェルナンド・アロンソ (19番手)

「とてもいい一日でした。走行前には気温の高さが気がかりでした。5月3日に走ったときよりだいぶ暑くなっていましたから。しかし、走り出してみたらマシンのフィーリングは良好でした。テストと同じ好感触でしたから、1周目の最初のターンをクリアした時点で、早々にマシンに対する自信が持てました。そこで、今日の私たちはセッティングの変更にトライしました。走行時間が終了する30分前には、リアサスペンションに小さな問題が生じたため、予定していたプログラムをすべて完了することはできませんでした。ただ、すべてが順調だったと言えます。トラフィックも少し体験する計画だったんですが、それだけが実現しなかったです。それでも、全体的に見て走行初日はすばらしいものだったと言えるのではないでしょうか。セッティングの変更を試せたぶん、5月3日よりも満足度が高いです。トラフィックでの走行を多く行うことはできませんでした。明日からの2日間ほどでそれを経験する必要があります。今日は2~3回、ほかのマシンの後ろを走るチャンスがありましたが、それはおもしろい体験でした。明日からのトラフィック走行が楽しみです。もう単独走行は十分に行えたと感じています」

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カテゴリー: F1 / インディカー